おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
毎週土曜日は1週間の振り返り記事です。まだ読んでいない記事があればぜひ土日のお時間ある際にご覧ください!
今週のリサーチ記事
«ニュース解説»
以上、今週も12記事を更新しました。
どれも面白い内容になっていますのでぜひご覧ください。また、過去記事も550以上ありますので、ぜひ気になる内容があれば検索してみてください!
個人的に気になったニュース3選
「Dookey Dash」が無料プレイできるように
Yuga Labsの開発するゲーム「Dookey Dash」はBAYCとMAYCホルダー向けに配布されたNFT保有者だけがプレイできた
ゲーム スタジオFarawayとの協力により、新しい無料プレイの「Unclogged」エディションで Dookey Dash ゲームを復活させ、誰でも下水道をテーマにしたエンドレスランナーをプレイできるようになる予定
Dookey Dash の新バージョンでは、法定通貨を使用して購入できる「コイン」、「ブースター」、「エネルギー」、「スキップイット」パス、その他のアイテムが提供されるよう
LINEらのフィンシア(FNSA)とカカオのクレイトン(KLAY)がブロックチェーン統合か、両ガバナンスで投票へ
韓国カカオ開発のクレイトン(Klaytn)とフィンシア:FINSCHIA(旧LINEブロックチェーン)の両ブロックチェーンが新たなメインネットへと統合する計画が進められている
クレイトン財団およびフィンシア財団は、両ブロックチェーンの統合に関する提案書をそれぞれのガバナンスメンバーに提出した
この統合提案が通過した際に両財団は合併し、1つの組織になる
チェーンの統合により、2つのブロックチェーンのネイティブトークンであるKLAYとFNSAは、両トークンの合計額に基づいて発行される新しいネイティブトークンに置き換えられる
MetaMask、ユーザーの「意図」を反映するルーティング技術をテスト
MetaMaskは、トランザクションでユーザーが「望む結果」を指定可能な新しいルーティング技術をテストしている
イーサリアムコミュニティでは、昨年から、ユーザーの負担を軽減する「意図(Intent)」という概念に基づいたトランザクション作成に注目が集まっている
意図(インテント)とは、ユーザーが達成したい特定の目標であり、「意図中心」プロトコルでは、ユーザーがトランザクションを「どのように実行するか」について条件を明示的に指定するのではなく、「望ましい結果は何か」を指定する形をとる
例えば、「取引所AでBトークンを価格Cで売る」と指定する代わりに、「所有するトークンを最高価格で売りたい」と表現することになる
ブロックチェーンによる組織革命を考える
最後は最近考えていることを。
最近のweb3業界を眺めていると、プロジェクトとしての明暗が少しずつ分かれてきたように感じます。プロトコルレイヤーもそうですが、特にNFT業界が顕著です。
OpenSea vs Blurのマーケットプレイス競争もありますし、ブルーチップNFTの中でもフロア価格が下がり続けているプロジェクトもあれば、価格を維持、もしくは上昇させているプロジェクトもあります。
もちろん現時点だけを見ても、プロジェクトとしての成功かどうかを判断することはできませんが、PFP×ジェネラティブのビジネスモデルの結果が現れてきて、生き残り方も考えざるを得ない状況になってきています。
PFPのプロジェクトは構造上、初期で販売したNFTの売上を擦り減らしながら戦うしかありませんでした。グッズの販売などはありましたが、それも微々たる収入です。
結果的に、IPとして成長させていくか、ゲームにいくかしかないように思います。AzukiやPudgy PenguinはIP路線にいき、Yuga LabsやCLONE Xはゲームです。ただ、web3関係なくどちらもビジネスとして非常に難易度が高いです。この取り組みが上手くいくのかは注目して追いかけていきたいです。
そして、この”結果的に既存のビジネスと競合するIPやゲーム市場で戦うこと”について、僕は非常に重要な観点だと思っています。NFTだけじゃなく、DappsもProtocolも全ては何かを代替するものなので、既存市場との競合ビジネスです。
ブロックチェーンによる技術革新はありますが、ビジネスは顧客の課題解決に繋がらないと意味がないので、技術がそこにどれだけ寄与するのかは非常に重要です。加えて、実は最近は”ブロックチェーンによる組織革命”について考えています。
実はブロックチェーンがもたらすものは株式会社のような組織(人と報酬)の革命なのではないかと。
以前からもそのようなことは思っていましたが、より深くリサーチし、自分でもプロジェクトを実施することによってその感覚がより強くなり、解像度が上がってきました。
ブロックチェーンを活用することでたった数人が作ったプロダクトが世界中の数千人から数万人、時には数十万人に利用されます。この”利用”というのはトークンホルダーの形を意味し、このプロダクトの利害関係者の1人になるということです。
考えれば考えるほど、この仕組みは凄いと感じています。カスタマーサポートやマーケティングをトークンホルダーが行ってくれるようになりますし、時には開発を手伝ってくれることもあるかもしれません。
コミュニティマーケティングやファンコミュニティなどの施策はこれまでもありましたが、それらはあくまでオマケ機能でした。ただ、ブロックチェーンを活用した組織はこれらを大きく変革する可能性を秘めています。
近い将来、スタートアップの在り方が変わるほどのインパクトになる技術だと思っています。株式会社ができて選択肢が増えたように、何かのプロジェクトを立ち上げるときの選択肢の1つにブロックチェーンの活用が浮上する未来が来るはずです。
まだまだ具体的な成功事例が少ないので抽象的な話になってしまいましたが、最近特に考えていることを言語化してみました。この領域に興味がありディスカッションできる方はぜひお声がけください!
それでは、今週もリサーチ記事をご覧いただきありがとうございました。また明日からもよろしくお願いします!
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
★有料購読特典のお知らせ
週1記事は全文無料公開(7日間の期間限定公開)をしていますが、基本的には有料購読者へ向けた記事を更新しています。
月額15ドル(年間120ドル)で週10記事(月40記事)【1記事当たり0.375ドル(約53円)】の有料記事が届きます。月に約2,200円の本一冊分の値段で、100時間以上をかけたリサーチ記事の全てを閲覧できます。
特定のプロジェクトの深掘り記事
最新トレンドやニュースの解説記事
毎日の主要ニュース紹介と解説記事
業界を横断した解説レポート記事
個人の考察や展望をふんだんに盛り込んだブログ記事
自身の実体験に基づく学びや考察記事
etc…
これらをお届けします。全ての記事にオリジナル考察が書かれており、過去550記事以上のアーカイブも全て見放題です。また、不定期で開催される有料購読者限定のオフ会にも参加可能です。
“7日間”の無料トライアルもございますので、ぜひご検討ください!!
About us
「web3 Research JAPAN」は、web3リサーチャーmitsuiが運営するリサーチニュースレターです。web3全般に関するリサーチ記事とニュース解説をお届けします。月額15ドルで有料購読でき、月100時間をかけたリサーチ記事が毎日届きます。
著者:mitsui @web3リサーチャー
web3に関する情報(プロジェクト・ニュース・単語の解説、プロジェクトオーナーへのインタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)を毎日発信中。
・web3に関する情報発信を毎日行うXアカウントはこちら
・mitsuiと購読者で直接話せるSubstackのチャット利用はこちら
・法人向けのweb3サポート(リサーチ・新規事業立案や伴走・マーケ・開発など)の窓口はこちら