【10/17(金)のweb3ニュース10選】イーサリアム財団、DeFi「モルフォ」で運用開始 / Figmentがステーキングデータ企業Rated Labsを買収 / TRXステーキングがYield.xyzを通じてLedger Liveで利用可能にetc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
平日18時は主要ニュース10個ピックアップして解説します。
バックパック、ソラナでトークン化された上場株をCEXで取扱いへ、スーパーステートの「Opening Bell」統合で
バックパックが、米SEC登録済み株式をソラナチェーン上で上場する初のCEXになると10月15日に発表
これにあたりバックパックは、フィンテック企業スーパーステートと提携
上場株は、スーパーステート提供のオンチェーン株式上場プラットフォーム「オープニング・ベル(Opening Bell)」でトークン化されるとのこと
イーサリアム財団、DeFi「モルフォ」で2,400ETHと約6Mドル相当のステーブルコイン運用開始
イーサリアム財団が、分散型レンディングプロトコル「モルフォ(Morpho)」で、イーサリアムとステーブルコインを運用開始したとXで10月15日に発表
2,400ETHおよび約600万ドル相当のステーブルコインを運用開始した
オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」と「XAUt0」、ソラナ上で利用可能に
ソラナブロックチェーン上に、オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」および「XAUt0」が利用可能になった
USDT0は、テザー(Tether)発行の米ドル建てステーブルコイン「USDT」と1:1の価値を維持するステーブルコイン
またXAUt0は、テザー発行の金連動トークン「テザーゴールド(XAUt)」に1:1で裏付けられたステーブルコイン
マクロ経済の逆風を受け、市場が「極度の恐怖」を露呈し、ビットコインは10万8800ドルを下回る
米国の地方銀行をめぐる懸念や進行中の米中貿易摩擦がトレーダーの感情に影響を与え、暗号通貨市場全体が下落する中、ビットコインは10万8800ドルを下回った
あるアナリストは、さらなる利下げやETFの追加承認が反発のきっかけになるかもしれないと指摘した
JPモルガンは、最近の市場調整の背景には仮想通貨ネイティブ投資家がいる可能性が高いと述べている
JPモルガンのアナリストは、先週の仮想通貨市場の調整は、CME先物や仮想通貨ETFの利用者ではなく、永久先物を利用する仮想通貨ネイティブ投資家によって引き起こされた可能性が高いと述べている
ビットコインとイーサリアムのETFからは小幅な流出が見られ、従来の投資家による清算は限定的だったことを示していると彼らは述べた
暗号資産銀行アンカレッジ・デジタルがグローバル米ドル電信送金サービスを開始
米国で唯一の連邦政府認可の暗号通貨銀行であると主張するアンカレッジ・デジタルは、世界的な米ドル電信送金サービスを追加した
お客様は、連邦政府の規制下にある単一の銀行パートナーに資産を統合し、両者間で効率的に資金を移動できるようになるとコメント
同銀行は今後数カ月以内に利息の付く米ドル建て口座も提供する計画
Figmentがステーキングデータ企業Rated Labsを買収
Figmentは現在、約700社の顧客のために、30以上のプルーフオブステークネットワークを通じて約150億ドルのステーク資産を管理している
買収された分析プロバイダーのRated Labsは、Figmentの機関投資家向けステーキングデータの提供を強化することになる
ブラックロック、ステーブルコイン発行者向けにGENIUS準拠のマネーマーケットファンドを立ち上げる予定
ブラックロックは、ステーブルコインの準備金ニーズに応えるために、BSTBL 製品を刷新
これは、BUIDL およびトークン化されたファンドに関する調査作業と並行して、ブラックロックのトークン化と暗号通貨の推進を拡張するもの
TRXステーキングがYield.xyzを通じてLedger Liveで利用可能に
Yield.xyzは、TRONネットワークのネイティブ・ユーティリティトークンであるTRXがLedger Liveで直接ステーキング可能になったことを発表
Yield.xyzのAPIインフラストラクチャを活用したこの戦略的統合により、数百万人のLedgerユーザーは、Ledgerの業界をリードするセキュリティ基準を維持しながら、TRONのガバナンス・ステーキング報酬にシームレスにアクセスできるようになった
おすすめ記事
FlaunchはBase上の革新的トークンローンチパッドで、収益分配NFTやUniswap v4フックによる自動バイバックなどを通じて、作成者・投資家双方に公正な仕組みを提供する。
グループトークン機能では、中心となる「グループコイン」と複数のサブトークンを束ね、各トークンの取引手数料(例:10%クリエイター/70%ステーカー/20%オーナー)をETHで分配する。
🧵Pickup:Chainlinkは、次世代DeFiを支える初のネイティブリアルタイムオラクルとしてMegaETHを採用
🌱 ニュースの概要
Chainlink は、Ethereum エコシステム外において、ネイティブなリアルタイム・オラクル(データストリーム提供)を実装することを発表。
具体的には、MegaETHの実行レイヤーに Chainlink Data Streams をネイティブ統合(プリコンパイル形式)し、スマートコントラクトがミリ秒未満のレイテンシで市場データを読み取れるようにするというもの。
この取り組みにより、従来のオラクル・モデルよりも高速かつ効率的なオンチェーン価格取得やリアルタイム金融機能(デリバティブ、資金決済、予測市場など)の実現を目指すとされています。
📗 前提知識
オラクル(Oracle):ブロックチェーン外のデータ(例:市場価格、為替レート、伝統的金融データなど)をブロックチェーン上へ取り込む仕組み。
リアルタイム/データストリーム・オラクル:データを単発で取得する従来型と異なり、常時更新・ストリーミング的にリアルタイムで値を提供するモデル。
プリコンパイル(precompile):ブロックチェーンの実行環境にあらかじめ組み込まれた「低レベル関数」。通常はガス効率の改善や特定処理の高速化に使われる。
MegaETH:高スループットかつ低レイテンシを特徴とする Ethereum レイヤー2(または派生設計)を目指すプロジェクト。10ミリ秒級のブロックタイムと最大 100,000 TPS を名目上主張。
👀 注目すべき点・詳細解説
ネイティブ統合 vs 従来型オラクル
従来、オラクル提供者はブロック外部で集計し、定期的にブロックチェーン上へ更新する(プッシュ型)方式が主流でした。だがこの方式では「更新間隔によるラグ」や、不要更新によるガス消費などの課題が残ります。今回の方式では、MegaETH の実行レイヤーに Chainlink Data Streams をプリコンパイルとして組み込み、スマートコントラクトが必要時に直接読み出せる形となるため、レイテンシを大幅に削減できる可能性があります。サブミリ秒規模のレスポンス
報道では「サブミリ秒(ミリ秒未満)」でのデータ取得が可能、という表現が使われています。ただし、実運用においてはネットワーク伝送、ノード応答、混雑、ガス制約などの要因が影響するため、理論値と実測値の乖離の可能性を考慮すべきです。適用対象と初期焦点資産
まずは高頻度取引が要求される仮想通貨価格が対象。将来的には株式、商品、コモディティ、RWAにも拡張する意向が語られています。Zero-integration cost(統合作業不要性)
スマートコントラクトの担当者は、特別なオラクル接続処理を新たに書く必要がなくなる点が強調されています。プリコンパイルにより、「ただ読み出すだけ」で最新データにアクセス可能とされます。MegaETH の設計前提
– 10ミリ秒ブロックタイム
– 100,000 TPS ストリーミング処理
– ライブ状態データのストリーミングを前提としたアーキテクチャ
これらが実効レベルで担保されるかが採用成功の鍵となります。信頼性・検証性の課題
ネイティブ統合は利便性を向上させますが、ノードの稼働信頼性、データの正確性チェック、フェールセーフ構造など、従来型オラクルと同等かそれ以上の冗長性・監査性設計が求められます。
📈 今後の展望
他チェーンや L2 への水平展開
成功すれば、同様のネイティブ・リアルタイムオラクル統合を他の Layer 2 やパラチェーンにも展開する動きが出る可能性。高度なリアルタイム DeFi アプリケーションの登場
・リアルタイム資金決済(continuous settlement)
・高頻度アルゴリズム取引 on-chain
・予測市場やオラクルベースのインデックス運用
・リアルタイムで更新されるステーブルコイン(ファンディングレート反映型など)競合の追随と差別化
他オラクルプロバイダーや L2 プロジェクトも同種モデルを模索する可能性が高く、性能・信頼性・コストでの優位性競争となる。実測データ・信頼性の公開
理論上の性能主張のみではなく、実運用下でのレイテンシ分布、ノード停止時の挙動、攻撃耐性(攻撃による遅延誘発など)に関する実データ・報告の公表が期待される。RWA データ導入およびリアル資産連動システムとの融合
将来的には実世界資産価格、債券、商品価格、政策指標等をリアルタイムオラクルで取り込み、DeFi と伝統金融の融合を加速させる可能性。
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
About us:「web3 for everyone」をコンセプトに、web3の注目トレンドやプロジェクトの解説、最新ニュース紹介などのリサーチ記事を毎日配信しています。
Author:mitsui @web3リサーチャー
「web3 Research」を運営し、web3リサーチャーとして活動。
Contact:法人向けのリサーチコンテンツの納品や共同制作、リサーチ力を武器にしたweb3コンサルティングや勉強会なども受付中です。詳しくは以下の窓口よりお気軽にお問い合わせください。(📩 X / HP)
→お問い合わせ先はこちら