【Superstate】Compound創業者が設立した金融商品(RWA)をトークン化する資産管理会社 / イーサリアム上に米国債に投資するファンド設立 / web3を理解する大人スタートアップが社会実装を加速する
💰債券や株式をトークン化して社会実装していく
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日は「Superstate」についてリサーチしました。
«目次»
1、概要|Superstate とは?
- RWAのトークン化のメリットは?
- 第一弾ファンド「スーパーステート短期国債ファンド」
2、変遷と展望|トークン化を社会実装する旅を始める
3、考察|web3を理解する大人スタートアップが社会実装を加速する
概要|Superstate とは?
「Superstate」は国債や株式等の金融商品(RWA)をトークン化する資産管理会社です。有名なDeFiプロトコルのCompoundの創業者の1人でCEOも務めていたロバート・レシュナー氏が設立したスタートアップです。
◼️RWAのトークン化のメリットは?
以前のレポートで「RWAとは?」についてかなり深堀しているので、RWA市場やユースケース等を知りたい方はこちらをご覧ください。
その上で、被る部分もありますが「Superstate」が掲げるRWAのトークン化のメリットを紹介します。3つ掲げています。
投資家主導の所有権
従来の投資商品はサードパーティのアカウント内にサイロ化されています。自己保管資産により、投資家は資金を迅速、自由、二国間で移動および決済することができます。次世代ユーティリティ
トークン化された資産はプログラム可能であり、オンチェーンのコントラクトとアプリケーションで構成できます。自動化と新しいユースケースが可能です。透過的で組み込まれたコンプライアンス
オンチェーンファンドを使用すると、コンプライアンスは事後ではなくリアルタイムで施行されます。トランザクションはデフォルトで準拠しています。
ファウンダーのロバート・レシュナー氏も「投資の未来はプログラム可能で、コンプライアンスに準拠し、透明性がある」と述べており、既存の金融商品に対する課題をトークン化することで解決できるとしています。
その上で、すでに存在するトークン化された金融商品(セキュリティトークン)を”第 1 世代のトークン化ファンド”と呼び、それらはプライベートチェーン上で発行されていることが多く、アクセスが制限されている現状を指摘します。
よってパブリックチェーン上にトークン化された金融商品を発行することで、未来の金融を実現することを目指しています。
◼️第一弾ファンド「スーパーステート短期国債ファンド」
そんなSuperstateが第一弾として2023年6月に「Superstate Short‑Term Government Bond Fund」を設立しました。
ファンド詳細はこちらのドキュメントから読めますが、要は「米国の短期国債に投資するファンド」です。
特徴的なのはブロックチェーンの利用方法です。上記ドキュメントの一部を翻訳して抜粋します。
利用チェーンはイーサリアム
ブロックチェーン上の資産に投資するわけではない
所有権の記録にブロックチェーンを利用する
これまで通りの公的記録も存在しつつ、ブロックチェーン上での記録も行う
ポイントは最後の説明で、これまで通りの金融商品としての記録方法も維持しつつ、二次記録ツールとしてブロックチェーン(イーサリアム)を利用します。
これは投資家が自身の保有をブロックチェーン上で証明できると共に、透明性の高い記録が可能になりますが、究極的に言えば、わざわざブロックチェーンに刻まなくてもファンド運営に影響はありません。
ここを紐解いていくとSuperstateが掲げるビジョンと現状の課題感が見えてきます。
変遷と展望|トークン化を社会実装する旅を始める
上述した通り、SuperstateはCompoundの創業者の1人でCEOも務めていたロバート・レシュナー氏が設立したスタートアップです。彼は2023年2月にCompound Labsを退職した後にSuperstateを設立しました。
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