【HarvestFlow】安定運用が社会貢献に繋がる社会貢献型の暗号資産レンディングサービス / 第一弾はカンボジアでのトゥクトゥクローン事業 / @HarvestFlow_io
実際のビジネスから生まれる利益を源泉とし、NFT保有者に継続的に収益を分配する「ポジティブサムNFT」構想を推進 #PR
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「HarvestFlow」についてリサーチしました。
🟦HarvestFlowとは?
🏍️具体的な活動
💬ソーシャルアクションを促すユースケース
🧵TL;DR
暗号資産を貸し出すことで利息収入を得ながら、実世界の社会課題解決プロジェクトに資金が活用されるレンディングサービス。
NFT「Proof of Support」によって元本・利息を可視化し、IoTで事業の進捗も確認できる仕組みを採用。
第一弾はカンボジアでのトゥクトゥクローン事業で、NFTは即日完売、現在はPlume Networkと連携して事業拡大中。
二次流通可能なNFTによる流動性やDeFi連携による拡張性も備え、持続可能な社会貢献型投資として注目されている。
🟦HarvestFlowとは?
「HarvestFlow(ハーベストフロー)」とは、暗号資産を一定期間貸し出すことで、安定した利息収入を得ながら社会貢献も実現できるというコンセプトの暗号資産レンディングサービスです。
ユーザーは自身の保有する暗号資産をプラットフォームに貸し付け、その対価として利息を受け取ることができます。一方で、その資金は現実世界の事業(RWA)、その中でも世界中の社会課題に取り組む事業者に活用されるため、ユーザーは資産運用と社会貢献(ソーシャルグッド)を両立できる点が特徴です。
HarvestFlowが生まれた背景には、従来のweb3プロジェクトや暗号資産市場への課題意識があります。
多くのNFTや暗号資産プロジェクトが投機的な盛衰に依存し持続性に欠けることに着目し、「ポジティブサムNFT」という構想を掲げました。これは、実際のビジネスから生まれる利益を源泉とし、NFT保有者に継続的に収益を分配することで、参加者全員がWIN-WINとなる持続可能なモデルを目指すものです。
HarvestFlowはこの構想の具体化として2024年に立ち上げられ、ブロックチェーン技術と実世界の事業を組み合わせた新しい資金調達手法を提供しています。特に金融サービスが行き届かない新興国の事業者支援を主なユースケースとし、第一弾プロジェクトではカンボジアの小規模事業者への融資を行なっています。
また、サービス名の“Harvest”は収穫、“Flow”は資金の流れを意味しており、「世界中の実りを収穫し資金を循環させることで社会的・経済的な変化を生み出す」というビジョンが込められています。
◼️運営チーム
HarvestFlowを提供するのは、東京都渋谷区に本社を置く株式会社Apas Portです。Apas Portは2023年4月、Web3を通して感動を届けることを目的にDAOで集まったメンバーで設立されたプロダクションカンパニーです。
Apas Portは主にNFTのプロデュース、グローバルコミュニティの設計・運営、web3ブランドの創出などを行っています。実績として、美術家・長坂真護氏による初NFTプロジェクト「Waste St. in NYC」や、バーチャルシンガーグループKAMITSUBAKIとの共同プロジェクト「KAMITSUBAKI RESIDENT GENESIS」を開発するなど、日本を代表するweb3コンテンツを生み出してきました。
2024年には、今回取り上げている社会貢献型暗号資産レンディングサービス「HARVEST FLOW」をリリースしたほか、デジタルカルチャープラットフォーム「Harvest Hall」も公開しています。
2024年8月にはプレシリーズAラウンドで約8850万円の資金調達を実施しています。
🏍️具体的な活動
では、より具体的な活動を説明していきます。
「HarvestFlow」は、ユーザーが暗号資産をレンディングする際、NFTを購入するというプロセスを経ます。他のDeFiプロトコルの場合、単に資金を預け入れるだけですが、「HarvestFlow」ではNFTを購入することでレンディングを行います。
このNFTは「Proof of Support」と呼ばれ、このNFTを保有することで、ユーザーは利息と元本の受け取りや、RWAであるトゥクトゥクの稼働情報などにアプリ上でアクセスできるようになります。
例えば、カンボジアの車両ローンプロジェクトでは、貸付資金で購入したトゥクトゥクにGPSや走行センサー等のIoT機器を取り付け、NFT保有者がその車両の稼働状況や位置情報をリアルタイムで閲覧できる仕組みを導入予定です。
NFTは著名アーティストとコラボしたデザインになっており、第一弾では日本人アーティストのIZUMIDA LEE氏がトゥクトゥクをモチーフにしたイラストを提供し、コレクション的な所有価値も持たせています。
◼️利息及び元本の返済フロー
ユーザーはNFTを購入することでレンディングが完了すると書きましたが、”レンディング”ですので一定期間は元本はロックされます。ただし、元本が毀損されることはなく貸付期間終了時(基本的に各プロジェクトの満期時)には、ユーザーは元本(貸し付けた暗号資産と同量・同種の資産)を返還してもらえます。
また、利息収入は毎月請求が可能で、貸付期間中、プラットフォーム上で利息収益を「HARVEST(収穫)ボタンから請求できます。
これらの請求は購入した「Proof of Support」NFTに紐づいているので、このNFTを二次流通で売却することで、実質的に途中解約が可能となっています。
◼️初期プロジェクト
これらの仕組みを構築しているため、中長期的にはあらゆるRWA事業(特に社会課題の解決を実現する事業)への展開を想定していますが、現時点では先ほどから書いている通り、カンボジアのトゥクトゥク展開に注力しています。
このプロジェクトでは、カンボジアの首都プノンペンにて現地のタクシードライバーにトゥクトゥクを購入するためのローンを提供しています。背景として、カンボジアでは多くのドライバーが銀行融資を受けられず自前の車両を持てないという課題があり、arvestFlowはその解決策として暗号資産による融資スキームを適用しました。
第一弾のNFT販売は、2024年8月26日~29日にかけて一般募集が行われ、用意された300口のNFTは受付開始初日に完売する人気となりました。調達総額は40 DAI×300口=12,000 DAI(約1,200万円弱程度)で、貸付条件は年利8%・期間3年です。
2024年10月には、実際に4名の現地ドライバーが自らのトゥクトゥクを手にし営業を開始したことが報告されています。ドライバーたちからは「長年の夢だった自分のトゥクトゥクを持てた。安定収入が得られるようになり本当に感謝している」といった喜びの声も寄せられています。
そして現在、第二弾の展開が進んでいます。
2024年12月にRWA特化のブロックチェーン「Plume Network」と提携し、総額2000万ドル規模でより多くの車両ローンを提供する構想が発表されました。。これはカンボジアでの初回実績(4台)を踏まえ、約88台分のトゥクトゥクローンに相当する大規模案件に発展させる計画です。
また、提供するトゥクトゥクをPlumeデザインにラッピングすることで、連携するプロジェクト側にもメリットをもたらしています。
そして、先週からPlumeでの取り組みがスタートしました。
この取り組みはPlume Portalにも取り上げられ、多くのユーザーが流入しています。
リサーチ時点ではまだ枠がありますので、興味がある方はぜひ調べてみてください!
💬ソーシャルアクションを促すユースケース
最後は総括と考察です。
まず、非常に有意義かつ面白いプロジェクトだと感じます。
ブロックチェーンを活用する意義はやはりグローバルな資金調達が可能な点、応援している証(NFTやオンチェーントランザクション)が残る点、NFTの二次流通やDeFi連携等の発展性がある点、大きくはこの3点だと考えています。
まず1点目は非常にわかりやすく、ブロックチェーンを使わずに資金を集めることは非常に難易度が高いです。為替や国際送金の手数料や日数の問題もありますし、何よりマーケットが限られるため世界各地からの資金提供に対応する工数がかかります。
一方のブロックチェーンであれば、世界中から即座に国際送金で受付が可能で、且つ受け取った資金を現地に送る、現地から日本に送る、日本から貸し手のユーザーに送る、これらの手数料がほぼ掛からず自動化できます。
ソーシャルグッドなプロジェクトなのに裏側で過剰に工数がかかると、届けるための人件費やシステム費で支援金を消費してしまい、肝心の支援の金額が減少してしまうということが起こり得ますが、ブロックチェーンであればここを最小限に抑えることができます。
続く2点目の「証が残る点」も重要です。3点目に被る部分もありますが、例えばフェアトレード製品やカーボンオフセット商品を販売している企業からすれば、これらのNFTを保有していたり、購入履歴のあるユーザーはターゲットとなり得ます。まさにトークングラフマーケティングの考えだと思いますが、中長期的にはこういった構想も実現し得ると考えています。
最後の3点目はNFTの二次流通による流動性の向上とDeFi連携です。流動性が高いと初期で資金を入れやすくなるという特徴があります。
例えば、GUCCI等のハイブランド商品は二次流通マーケットが充実していますので、仮に要らなくなってもそれなりの値段で売却できます。売却ありきで購入する人だけではないと思いますが、このマーケットがあることが1つの安心材料になっている人も多いと思います。
なので、レンディングで貸付期間中は資金がロックされるとはいえ、NFTを二次流通できることで実質的に流動性を向上できる点は初期購入者のハードルを下げ、多くの資金を集める良いソリューションになっていると感じます。
また、それらがNFTという形であることでDeFiと連携が可能です。例えばそのNFTを担保に資金を借入することも可能かもしれません。
「HarvestFlow」は日本の法律に基づいた暗号資産貸借(消費貸借)サービスであるため、資金がロックされる代わりに元本と利息は必ず返ってくるという特徴があります。
よって、NFTの価値は読み易く、それを担保に安全な分だけ資金を借り入れることができる可能性があります。そうなると、通常のレンディングで8%程度の利回りが生まれ、さらに追加運用も可能になると、通常のステーブルコイン運用よりもさらに高い利回りで運用ができるかもしれません。
すでに安定運用を可能にし、その資金が社会課題の解決となる事業に利用される点でお互いにとってWin-Winですが、これがさらにWin-Winとなるとより多くの資金が集まり、さらに多くの社会課題が解決されるという好循環が加速するかもしれません。
まあ色々書きましたが、僕は個人的にもブロックチェーンを使って社会課題を解決するという領域(ReFi)が好きなので、とても応援したいプロジェクトです。何より、単なる寄付ではなくお互いにとってメリットがある形で、持続可能性のある事業として追求している点がとても素晴らしいです。
今後もリサーチしつつ、応援していきます!
以上、「HarvestFlow」のリサーチでした!
🔗参考リンク:HP / X
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Author:mitsui @web3リサーチャー
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