【Gondor】予測市場のオープンポジションを担保にできるレンディングプロトコル / 予測市場の「資金ロック問題」を解決 / @gondorfi
Vitalikも予測市場の「利息がない問題」を指摘
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Gondor」についてリサーチしました。
🏦Gondorとは?
👀予測市場の課題
💬予測市場は利回りがつくようになる
🧵TL;DR
Gondorは、Polymarketなど予測市場のオープンポジションを担保にUSDCを借りられるDeFiプロトコルを開発する新興スタートアップ。
2025年8月にMaven11 Capitalらからエンジェルラウンドを調達し、現在は先行アクセス受付中。
予測市場の「資金ロック問題」を解決し、ポジションを維持したまま流動性を得られる仕組みを提供予定。
Vitalikも予測市場の「利息がない問題」を指摘しており、今後はGondorのようなプロジェクトが利回り付与の方向性をリードする可能性がある。
🏦Gondorとは?
「Gondor」は、予測市場向けのDeFiプロトコルを開発するスタートアップ企業で、Polymarketなど予測市場のエコシステムを対象にサービスを展開しています。
2025年8月27日に初めて情報発信がされたばかりの新興プロジェクトであり、現在もプロダクトの詳細は公開されておらず、先行アクセスを受け付けている段階です。
プロジェクト発表時にはエンジェルラウンドの資金調達も発表しました。リード投資家は欧州拠点の暗号資産ファンドであるMaven11 Capitalです。加えて、ブロックチェーン基盤Polymesh、分散型取引所Rhino.fi、予測市場プラットフォームFutuur、暗号レンディング企業Saltなどに関連する投資家が参加しました。
なので、細かい詳細はそこまで明らかになっていないのですが、構想が面白かったので解説していきます。
◼️提供予定のプロダクト
Gondorは予測市場におけるポジション担保型の貸付プロトコルを提供予定です。
特にPolymarketユーザーを対象に、自分が保有する予測市場のオープンポジション(例:「Yes」シェア)を担保としてUSDCを借り入れることを可能にするプラットフォームを提供します。
これまで、予測市場では市場決着まで資金がロックされ新たな投資に活用できない問題がありました。Gondorはこの「資本のロック」を解除し資本効率を飛躍的に高めることを目的としています。
具体的には、ユーザーはGondor上でPolymarketの「Yes/No」シェアをデポジット(担保提供)し、その価値の一定割合までUSDCを借りることができます。
当然、ポジション価値が下落した場合は清算(担保没収)リスクは存在しますが、借りたUSDCでさらに予測市場に再投資してレバレッジをかけることも可能で、保有ポジションの倍増効果を狙うことができます。
👀予測市場の課題
実はこのGondorが指摘した予測市場の問題とその解決策であるポジション担保によるレンディングは以前から議論されていた内容でした。
Polymarketも2024年6月にPolyLendというタイトルのブログを公開し、この領域でのPoCの実施を報告、アイディアとコードの詳細をオープンソースで公開しました。
Polylendは、予測市場Polymarketのポジション(YES/NOシェア)を担保に融資を行うためのオープンソースP2Pレンディングプロトコルで、予測市場の非流動資産を流動化し、資本効率を向上させることを目的としています。
ユーザーはオープンポジションを担保にUSDCを借入 → スマートコントラクトで担保をエスクロー保管 → 決済時に返済するというフローで、まさにこの構想を実現したものがGondorと言えます。
また、直近Vitalikも予測市場の問題について言及しています。
具体的には、ほとんどの主要な予測市場が利息を支払わない=インカムがないため、ヘッジ手段としては非常に魅力に欠けると指摘しています。ステーブルコインなどで得られる約4%の年利を犠牲にしてまで参加するインセンティブがない点を問題視しており、これが改善されれば多くのヘッジ用途が広がり、取引量も増加するだろうと期待しています。
この発言はPolymarketの取引量が2025年7月に11.6億ドルから10.6億ドルに減少したタイミングでのコメントでした。ただ一方で、アクティブトレーダーの数は24.2万人から28.6万人に増加しており、参加者の増加にもかかわらず一人あたりの取引サイズが縮小していることへの示唆とも受け取れます。
Vitalikは兼ねてから予測市場はクリプトのコアユースケースの1つになると言及しており、ただしそこにはインセンティブが不足していると感じているわけですね。
💬予測市場は利回りがつくようになる
最後は総括を考察です。
これらを踏まえて、予測市場は今後利回りがつく世界に進化すると考えています。考えられる方向性は3つです。
PolyLendやGondorのようなオープンポジションのレンディング
預け入れられたUSDCをPolymarketが裏で運用し、還元
Polymarketが独自ステーブルコインを出して、それでポジションを購入したユーザーには担保資金の運用益を還元
個人的に全部実現されていきそうな気がしています。
これは予測市場だけではありませんが、今後、あらゆる資産(特にステーブルコイン)には運用益がついてくるようになる世界になると思っています。
ただ、実はアメリカのGENIUS法では法律上、「payment stablecoin」の保持や利用に対して利息や利回りを支払うことが禁止されています。それにも関わらず、CoinbaseはUSDC保有者にリワードを渡しています。これはまずCoinbase自体は発行者ではないのと、「金利」ではなく「ステーキング報酬」や「利息相当のリワード」としてUSDC保有者に配布するという形を取っています。
なので、3番にしたとしても直接的な保持への還元はできませんが、ポジション購入者へのリワードという形なら実現できそうな気がしています。
予測市場は取扱高が多い方が操作されづらくなり、信頼性が増します。ビジネスとしても取引手数料を稼ぐためには取扱高を増やす必要があります。なので、そのための大きな施策の1つとして、オープンポジションの運用、預け入れステーブルコインの運用など、何らか利回りがつく世界観になると予測します。
Gondorはそのリーディングプロジェクトの1つになりそうなので、今後も情報を追いかけてきます。
以上、「Gondor」のリサーチでした!
🔗参考リンク:HP / X
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