【Rebase】Solana上に構築された位置情報を活用したAR&M2Eアプリケーション / $IRLトークン発行 / リアルの場所と連動した土地NFTを販売
🌍メタバースの初手はこっちかも?
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Rebase」についてリサーチしました。
«目次»
1、概要|Rebase とは?
- プレイ方法
- 位置情報の可能性(ジオフェンシング技術)
- 対応ブロックチェーン
2、変遷と展望|2023年12月に$IRLトークンがリリース
3、考察|メタバースの初手はこっちかも?
概要|Rebase とは?
「Rebase」は、位置情報を活用したARアドベンチャーおよびM2Eアプリです。Pokemon GOのweb3版のイメージです。アプリのマップを見ながら該当箇所(オフライン)に赴くとNFTやFTが取得できるボックスを取得でき、Find to Earnとも呼ばれます。
■プレイ方法
現在はIOSおよびAndroidでアプリケーションが提供されており、アプリストアからDLすることで利用できます。ソーシャルログインでウォレットを作成し、いよいよオフラインの場所へ赴いてボックを取得します。
その際、STEPNにおけるスニーカーのようにBackpackと呼ばれる概念が存在します。Luck、Load、Radius、Batteryの4つのパラメーターが存在し、Backpack自体をレベルアップさせていくことができます。
獲得するボックスの中にはXP(経験値)とBackpackに装備するアイテムとBPC(アプリ内ユーティリティトークン)を獲得できます。
一般的なM2Eに近いですが、整理するとやることは以下です。
Backpackを背負ってオフラインの場所を巡る
ボックスを取得してXP、アイテム、BPCを貯める
アイテムやXP、BPCでBackpackを強化
デイリーミッションなどでXPやBPCを獲得
溜まったBPCは$IRLトークンを交換可能
リリースされたばかりなので細かい仕様はまだ実装されていない部分もありますが大枠は以上となります。細かいゲーム性はHPやDOCをご覧ください。
■位置情報の可能性(ジオフェンシング技術)
Rebaseはジオフェンシング技術を活用しています。ジオフェンシングとはバーチャルとリアルを繋ぐ技術のことで、GPSやWiFi接続、iBeaconなどでユーザーがあらかじめ設定したリアルのエリアに入ったことを感知してデジタル上で何らかのアクションを実行します。
この市場は非常に伸びており、MarketsandMarketsのレポートによると、位置情報サービスの世界市場は、ターゲットを絞ったパーソナライズされたマーケティングの需要の増加により、2026 年までに703億 2,000万ドルに達すると予想されています。
RebaseはここにさらにNFTやFT、そしてARやメタバースの要素を絡めて位置情報サビスの構築を目指しています。
■対応チェーン
現在、SolanaとArbitrumチェーンに対応しており、今後はAvarancheへの対応は発表されており、ロードマップとしてBNBやETHにも対応していくとのことです。
変遷と展望|2023年12月に$IRLトークンがリリース
Rebaseは2023年11月にリリースされましたが、現在45,000 人を超えるアクティブ ユーザーを誇ります。
その特徴的な出来事の1つとしてアムステルダムで開催されたSolana Breakpoint 2023とコラボして合計5,000ドルを超えるリワードが獲得できる企画を実施しました。
そして、2023年12月に$IRLトークンがリリースされ、主要取引所に上場しました。アロケーションは以下になっています。アプリ内のBPCと交換でき、$IRLホルダーはガバナンスへ参加することができるようになります。
また、Animocaをはじめとして多くのパートナーと提携しており、今後の展開も期待されています。
そして最後はロードマップです。2023年はまずリリースすることがおきなマイルストーンの1つだったので、今後はマルチチェーン対応やオフラインの設置場所を増やすとともに、ARやメタバースと絡めたデジタルツインやゲーム体験の強化を行なっていくようです。
その一環として「Rebase LAND」と呼ばれる現実世界の土地を模したランドNFTの販売が始まります。まずはロサンゼルスから始まるとのことでしたが、パートナーとコラボしながら販売していくと書かれていたので一般販売はされないかもしれません。
ランドNFTが始まると現実世界の土地の所有者とRebase LANDの所有者が異なり、LANDでの家賃収入が発生するようなエコノミクスのなっていくかもしれません。それは非常に楽しみですね。
考察|メタバースの初手はこっちかも?
最後は考察です。
Rebaseはシンプルなプロダクトですが、非常にわかりやすく面白いです。M2EでもAgretなどはオフラインの場所を巡って宝箱を開けていくスタイルなので近いかもしれません。
Pokemon GOが異常に流行ってとんでもない経済効果を産んだように、位置情報アプリケーションは非常に可能性があると思っています。何より広告を取りやすいので、収益源の獲得がしやすそうです。
ただ、そのためにはユーザーを担保し続ける必要があり、Pokemon GOのヒットはやはりポケモンという圧倒的なIPに依拠する部分が大きいと考えています。
DePINの発想に近いですが、そこのユーザー数を担保し続ける特に初期のインセンティブとしてトークンを使うのは理にかなっていると思います。初期ホルダーにはトークンをばら撒いて稼いでもらって、ユーザー数が貯まればネットワーク効果でプロダクトとしての価値でユーザーの集客が可能になりますし、広告案件などでトークンではないマネタイズが可能になります。
加えて、意外に盲点で、めちゃくちゃ面白いと思ったのは、位置情報アプリと土地NFTの組み合わせです。
土地NFTはメタバースで多く販売されていましたが、結局そのメタバースに人が集まらない限り機能せず、多くの土地NFTの価格が下落しています。メタバースに人を集めるのはめちゃくちゃ難しいので、メタバースと土地NFTはしばらくは完売させることが難しいように感じます。
一方で、位置情報サービスと土地NFTはめちゃくちゃ面白いと感じていて、例えばRebaseで渋谷ハチ公前の土地NFTが売ってたら僕は多分買います。Rebase経由で位置情報使った仕掛けをその場所でやりたい時は、Rebase側と土地所有者にお金を支払うモデルになるのであれば、家賃のストック収入が出来上がります。
もちろんRebaseが流行らないとその土地NFTの価値は無くなりますが、メタバースでオリジナルで作った仮想空間よりも、位置情報サービスと連携したリアルな土地を紐づいたNFTの方が購入しやすいように感じます。これはまさにもう一個地球を作ってそこに価値を作ってしまうという魔法が使われていますが、めちゃくちゃ可能性があるように感じます。
あ、でも収入があるNFTは証券になっちゃうのかな。でもNFTレンタルと同じ概念だとすると良さそうな気もしつつ、何かにひっかりそうな予感も、、。
とはいえ、Rebaseの思想とやりたいことは非常に面白そうで、トークンを使うとDePINプロジェクトのようにいい感じのトケノミクスを築きながらグロースしていきそうだと感じました。
以上、「Rebase」のリサーチでした。
«関連 / おすすめ記事»
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
★お知らせ
2024年1月1日以降に購読いただいた方限定で、有料購読の価格が「月額8ドル/年額80ドル から 月額15ドル/年額150ドル」へ変わります。
但し、「現在有料購読いただいている方」そして「2023年12月31日までに有料購読いただく方」は今後も”現在の価格のままで"有料購読いただけます。
決済失敗も含めて一度解約してしまうと新しい価格での購読となりますのでご注意ください。
↓詳細はこちら
About us
「web3 Research JAPAN」は、web3リサーチャーmitsuiが運営するリサーチニュースレターです。web3全般に関するリサーチ記事とニュース解説をお届けします。月額8ドルで有料購読でき、月100時間をかけたリサーチ記事が毎日届きます。
著者:mitsui @web3リサーチャー
web3に関する情報(プロジェクト・ニュース・単語の解説、プロジェクトオーナーへのインタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)を毎日発信中。
・web3に関する情報発信を毎日行うXアカウントはこちら
・mitsuiと購読者で直接話せるSubstackのチャット利用はこちら
・法人向けのweb3サポート(リサーチ・新規事業立案や伴走・マーケ・開発など)の窓口はこちら