【10/18(土)~21(火)のweb3ニュース10選】Solanaの共同創設者アナトリー・ヤコベンコがPerps DEXを設計中 / ジュピターがDAOガバナンス改革、JupVM搭載の独自チェーン「Jupnet」発表も etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
平日18時は主要ニュース10個ピックアップして解説します。
Pump.funが再びトークンローンチでトップに立ち、市場の減速にもかかわらず1日あたり100万ドルの収益を上げている
最近、ローンチパッドの全体的な活動は縮小しており、現在、総取引量は約1億ドルで推移し、毎日約100トークンが卒業
Pump.funは現在、日次トークン卒業市場のシェアの95%を占めています。これは、LetsBonk、Believe、Moonshotといった競合他社がこぞってその優位性に挑戦した今夏初めから、大幅な回復を示している
USDe発行会社Ethenaは、2つの新商品を準備する中でチーム拡大を検討している
Ethena Labsは今後数か月以内に2つの新製品を発売する予定で、約10人の新しいエンジニアを雇用すると、共同設立者のガイ・ヤング氏が月曜日に発表した
新規採用により、10~15人の従業員で構成される既存のチームが40~50%拡大することになる
ジェミニ、SOLトークン報酬とステーキング機能を備えたソラナクレジットカードをリリース
Geminiはユーザーに購入時に最大4%のSOLトークン報酬を提供するSolanaをテーマにしたクレジットカードを発行
「ソラナの勢いと、新規開発者向けのトップクラスのエコシステムとして構築された強力で活発なコミュニティを考えると、ジェミニ・クレジットカードのソラナ版を立ち上げることは論理的な選択だった」とジェミニは声明で述べた
Solanaの共同創設者アナトリー・ヤコベンコがPerps DEXを設計中
GitHubに投稿された詳細なドキュメントによると、Solanaの共同作成者であるアナトリー・ヤコベンコ氏は、オンチェーンのパープスDEXを構築しているよう
Percolatorと呼ばれるこのプロトコルは、DEXの注文帳を複数の小さな独立したエンジンに分割し、それらを並行して実行する「シャードマッチングエンジン」を導入する
ラオス、暗号資産マイニング事業者への電力供給停止へ
ラオス政府が、暗号資産マイニング事業者への電力供給を2026年第1四半期末までに停止する方針を検討している
国内電力を、経済成長により寄与する産業へ振り向けるためだと、同国のエネルギー副大臣チャンタブン・スーカルーン氏がロイターに語った
アントら中国テック大手、政府懸念でステーブルコイン計画を一時停止
中国のテック大手であるアリババ傘下のアント・グループやEC大手のJDドットコム(JD.com)などが、民間が管理する通貨の台頭に対する政府の懸念を受け、香港での「ステーブルコイン」発行計画を停止したと、「フィナンシャル・タイムズ」が10月18日に報じた
事情に詳しい関係者の話としてFTが伝えたところによると、各社は中国人民銀行(PBOC)や国家インターネット情報弁公室(CAC)など中国当局から「計画を前進させないように」との指示を受け、ステーブルコイン事業を見送ったという
ジュピター、新取引エンジン「Ultra v3」公開、MEV保護とガスレス機能を強化
ソラナのDEX集約プロトコル「Jupiter」が、第3世代の取引エンジン「Ultra v3」のローンチを10月17日に発表
Ultra v3では、サンドイッチ攻撃に対する保護が従来比34倍向上し、スリッページにおいても業界最高水準のパフォーマンスを実現したという
また実行手数料は最大10倍削減され、トレーダーにとって大幅なコスト削減を可能にしている
招商銀行子会社の米ドルMMF「CMBIAM」、BNBチェーン上で連動トークン展開
中国の大手商業銀行「招商銀行(China Merchants Bank:CMB)」子会社CMBインターナショナル・アセット・マネジメントのMMF連動トークンが、BNBチェーン上で展開された
同MMFは10月時点で運用資産が38億ドル(約5,720億円)を超えており、ブルームバーグのパフォーマンスランキングでアジア太平洋(APAC)地域で公開されているUSDマネー・マーケット・ファンドの資産クラスにおいて運用成績は第1位だという
金融庁、銀行が暗号資産の投資・交換業登録を可能にする制度改正検討か
銀行が暗号資産を投資目的で取得・保有を可能にする制度改正について、金融庁が検討を開始すると「読売新聞」が10月19日に報じた
また金融庁は、銀行の暗号資取得・保有の他、暗号資産交換業者の登録可能にする検討も行うとのこと
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FlaunchはBase上の革新的トークンローンチパッドで、収益分配NFTやUniswap v4フックによる自動バイバックなどを通じて、作成者・投資家双方に公正な仕組みを提供する。
グループトークン機能では、中心となる「グループコイン」と複数のサブトークンを束ね、各トークンの取引手数料(例:10%クリエイター/70%ステーカー/20%オーナー)をETHで分配する。
🧵Pickup:ジュピターがDAOガバナンス改革、JupVM搭載の独自チェーン「Jupnet」発表も
🌱 ニュースの概要
Jupiterは、エコシステムの構造変更を10月16日に発表
主要な変更点として(1)DAOガバナンスモデルの刷新(提案数の削減、ワークグループの廃止)(2)トークンアンステーキング期間を現行30日から7日に短縮予定。
さらに、独自仮想マシン「JupVM」を搭載した新ブロックチェーン「Jupnet」の開発発表。主な機能として、低遅延取引、オムニチェーン対応、集約分散型アイデンティティ(ADI: Aggregated Decentralized Identity)などが挙げられています。
また、流通供給量の約3.8%に相当する1億2,100万JUP(JUPトークン)についてバーン(焼却)案が別途DAO投票で検討される予定。
背景として、Jupiterは以前よりガバナンス停滞・信頼低下の課題を抱えており、6月20日よりガバナンス投票を2025年末まで一時停止していたことも報じられています。
📗 前提知識
SVM(Solana Virtual Machine)基盤の改変型VM:Solana系チェーンで用いられる仮想マシン環境のこと。記事ではJupVMがこれを基にしていると記載。
👀 注目すべき点・詳細解説
ガバナンスの焦点移行:Jupiterは“日常的な細かい提案”を排し、「収益配分、供給制御、長期トークン戦略」といった高インパクトなテーマに集中する方針を示しています。
アンステーキング期間の短縮:30日→7日に変更することで、流動性・ステーキング参加者の利便性を改善し、参加ハードルを下げる狙いです。
DAO投票の一時停止/刷新期間:既にJupiterはガバナンス投票を2025年末まで停止しており、2026年以降の新モデル導入を目指しています。これはガバナンス疲弊や信頼低下への対応と位置付けられます。
JupnetとJupVMの技術特徴:
JupVMはSVM(Solana VM)をオープンソース基盤として拡張。
Jupnetでは「ADI(集約分散型アイデンティティ)」を導入し、ウォレット操作の簡略化(例:Googleアカウント/Face ID/パスキー等)を目指しています。
「DOVE(Decentralized Oracles that Validate and Execute)」で外部チェーン情報をネイティブに取得し、オラクル依存を削減。
バッチトランザクション・ガスレス・アプリ固有シーケンシング(MEV抑制)などを技術設計に含む。
トークンバーンの検討:1億2,100万JUPのバーン案が提示されており、供給側の圧力軽減とトークン価値支援を狙った動きと解されます。
エコシステム拡張背景:Jupiterは過去に「ステーキング・報酬・ゲーム連携」など多岐にわたる活動を展開しており、トークン価値と機能拡張に課題を抱えていたというコミュニティ内批判もあります。
📈 今後の展望
新ガバナンスモデルの実装:2026年以降導入予定とされる新制度がどう設計されるか。例えば、より代表制を強化するか、委任型や専門委員会制などの導入があるかが焦点。
Jupnetローンチとエコシステム移行:Jupiterが自社チェーンを立ち上げることで、既存Solana基盤からの移行・クロスチェーン戦略・アプリ誘致状況などが鍵。
トークン供給・価値構造の転換:バーン実行の有無、アンステーキング期間短縮によるステーキング参加者動向、流動性供給・トークン流通量の変化。
ユーザー・ステークホルダーの信頼回復:ガバナンス参加意欲の改善、提案数削減後の質の高い意思決定の実証、透明性の強化。
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