【8/21(木)のweb3ニュース10選】ゴールドマン・サックスはステーブルコイン市場が数兆ドルに達すると予測 / ジュピターが「Jupiter Send」ローンチ / BinanceがPlasma USDTの「ロック商品」をリリース etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
平日18時は主要ニュース10個ピックアップして解説します。
📈ゴールドマン・サックスはステーブルコイン市場が数兆ドルに達すると予測
ゴールドマン・サックスは、ステーブルコイン市場は数兆ドルに達する可能性があると述べた
ゴールドマンは、法整備の進展もあって、USDCが2027年末までに770億ドル成長すると予測している
🎧カニエ・ウェストがXで「YZY」ソラナ仮想通貨をローンチした模様
カニエ・ウェストのXアカウントによると、ユーザーを中央集権的な権力から解放するために、ソラナベースの暗号通貨「Yeezy Money」を立ち上げたという
Xユーザーの中にはこの投稿がハッキングによるものではないかと疑う者もいるが、ウェストの公式サイトとオンラインストアではYZY仮想通貨が支払い方法として紹介されている
📦企業の自社株買いの戦略をプロトコルが模倣し、暗号トークンの買い戻しが毎週4000万ドルに達する
主要プロトコルによる週当たりの買い戻し額は4,000万ドル近くに上る
トークンの買い戻しの効果は、業界全体では明暗が分かれている
一部のプロトコルは、買い戻しが活発な期間中は一時的な価格上昇を経験する一方で、他のプロトコルは、買い戻しプログラムが終了または規模縮小すると、大幅な下落圧力に直面する可能性がある
🟦イーサリアム財団の「1兆ドルのセキュリティ」計画はUXの改善に焦点を当てている
イーサリアム財団は5月に「1兆ドル規模のセキュリティ」を発表した後、その取り組みの次のフェーズの計画を提示した
「この第一波では、UXセキュリティの重要分野を対象とした一連の取り組みを開始します。本日開始する取り組みは、効果の高い短期的な取り組みと、今後数年間継続すると思われる長期プロジェクトを組み合わせたものです」と財団は投稿で述べている
🗳️ワームホール財団、レイヤーゼロのスターゲート買収提案に対抗入札を検討。投票一時停止を要請
クロスチェーンプロトコル「ワームホール(Wormhole)」の運営組織であるワームホール財団が、競合プロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」によるクロスチェーンブリッジ「スターゲート(Stargate)」の買収提案に対抗する入札の検討を8月21日に発表した
同財団は現在実施されているコミュニティ投票の5営業日間の一時停止を要請している
レイヤーゼロは今月初め、スターゲートエコシステムを1億1,000万ドル相当で買収し、自社の技術スタックに統合する提案を発表していた
しかしワームホール財団は、この買収価格がスターゲートの真の価値を適切に反映していないと主張
🟨BNBトレジャリー戦略採用のウインドツリー、ナスダック上場廃止へ
BNBのトレジャリー戦略採用企業ウインドツリーセラピューティクス(Windtree Therapeutics:以下、ウインドツリー)が、米ナスダックから上場廃止に関する通知を受けた
ウインドツリーは、ナスダック上場規則の最低入札価格要件に違反したことを理由に、同証券取引所から普通株式の上場廃止を決定されたとのこと
📲ジュピターが「Jupiter Send」ローンチ、ウォレットなしにリンク・QRで送金可能に
Jupiter Exchangeが、暗号資産ウォレットを必要とせずにトークン送金を可能にする「ジュピターセンド(Jupiter Send)」のローンチを8月18日に発表
同機能は「マジックリンク」と呼ばれる埋め込みリンクやQRコードを通じて、あらゆるトークンの送金を可能にするというもの
ユーザーは送信者からの標準的なガス代のみで、あらゆる量・種類の暗号資産を送金できる
また受信者はジュピターモバイルアプリをダウンロードし、リンクをクリックするかコードをスキャンするだけで、即座にトークンの受け取りが可能
📗「漫画全巻ドットコム」TORICOと幻冬舎が業務提携、暗号資産やブロックチェーンなどのWeb3領域での新規事業創出へ
出版/エンタメIP領域で事業展開する東証グロース上場のTORICOと、出版社の幻冬舎が、暗号資産・ブロックチェーンなどWeb3領域における新規事業の創出に向け、業務提携することを8月20日発表
今回の業務提携において、幻冬舎はこれまでの専門メディア運営やコンサルティングを通じて培ってきたWeb3領域における経験とノウハウを活かし、TORICOの暗号資産・ブロックチェーンの既存事業への活用支援や、新規事業の創出を図る
🏦金融業界団体、BCBSの暗号資産の規制基準に「一時停止と見直し」を要請
GFMA・IIF・ISDAなど金融業界団体が、銀行の暗号資産参入を阻害する厳格すぎる規制基準の再考と実施延期をバーゼル委員会に要請。
暗号資産市場は急成長し伝統金融との結びつきも強化、米国では規制環境の緩和が進み、銀行の関与が広がりつつある。
業界団体は「過度に保守的な基準は銀行の参入を非経済的にしている」と指摘し、最新の市場状況を踏まえた見直しを求めている。
おすすめ記事
MicroStrategyは「BTCを買い続ける上場企業」として株式を活用し、転換社債・ATM増資・優先株などを通じて資金を調達し、BTCを積み増す独自戦略を展開している。
株価がBTC NAVを上回る「mNAVプレミアム」によって新株発行でBTC per Share(BPS)を増やす構造が成り立ち、MSTR株が現物BTC以上のリターンを生むこともある。
同様の仕組みで、ETH・SOL・TON・TRX・TAO・ENAなどを保有する「アルトコイン・トレジャリー企業」も多数登場し、財務戦略としてのクリプト保有がグローバルに広がっている。
🧵Pickup:BinanceがPlasma USDTの「ロック商品」をリリース、毎日のステーブルコイン利回りとXPLエアドロップ付き。当初の2億5000万ドルの枠はすぐに埋まる
ニュースの概要
Binanceは2025年8月20日、オンチェーン利回り商品「Plasma USDT Locked Product」を新たに提供開始しました。この商品では、USDTをロックすることで毎日USDTによる利回りを得られるだけでなく、Plasmaプロトコルのネイティブトークン XPL(総供給量の1%にあたる100百万XPL)のエアドロップにも参加できます。初期枠は2億5000万USDTで、わずか1時間以内に完売しました。
前提知識
Binance On‑Chain Yields:取引所中心(CEX)の使い勝手を保ちつつ、資産をオンチェーン戦略に組み込める収益商品を提供するシリーズ。
Plasma(レイヤー1チェーン):Bitfinex支援のステーブルコイン特化チェーンで、高速かつ低コストのUSDT移転を目的とします。EVM互換で大規模なドル建て動作に強い基盤設計です。
注目すべき点・詳細解説
デュアルインセンティブ設計
サービス利用者は 毎日のUSDT報酬(裏付け型利回り) と、TGE後に実施される XPLトークンのエアドロップ の両方を得ることができます。
スナップショット方式による公平分配
XPL報酬はユーザーのロック量と期間に応じて、過去の複数スナップショットに基づき配分。早期引き出しの影響を受けず、ステイクの貢献度がしっかり評価されます。
圧倒的な参加需要
2.5億USDTの参加枠は発売直後に満了し、暗号資産愛好家のオンチェーン利回りへの関心と期待の高さがうかがえます。
Plasmaとの戦略的連携
Binance はPlasmaと提携し、USDTロック商品をPlasmaメインネットが稼働次第そのままPlasma上に移行する計画も示唆されています。ステーブルコインインフラの構築を共同で進める構えです。
今後の展望
枠の拡大・再開へ
初回の成功を踏まえ、Binance/Plasmaは参加枠の引き上げや再募集を検討中。追加機会が提供される可能性があります。
オンチェーンネットワーク化の加速
メインネット稼働後は、USDTロック商品自体が完全にPlasma上の仕組みに移行し、オンチェーン金融のインフラ深化につながります。
ネットワーク効果の創出
Binanceユーザー280百万人への接続により、Plasmaの利用拡大とステーブルコインインフラの普及が一気に進む可能性があります。
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🗓️イベント情報
8/27(水)18:30から、ソニー品川本社で「IP×ブロックチェーン」に関するWebXサイドイベントを開催します。ご興味ある方はぜひお申し込みください!
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