【6/19(木)のweb3ニュース10選】EigenLayerがEigenCloudとa16zからの7000万ドルの投資を発表 / トークン化された国債が56億ドルに急増 / Polygonの共同創業者がスピンオフ etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日の主要ニュース10個ピックアップして解説します。
📦トークン化された国債が56億ドルに急増、RWAの成長を促進:CoinGecko
CoinGeckoのRWAレポート2025によると、トークン化された米国債市場は2024年初頭から500%以上成長し、4月末には時価総額が過去最高の56億ドルに達した
この5倍の増加は、主に低リスクで高利回りの資産に対する投資家の需要の高まりが要因であると報告書は説明している
🇰🇷韓国銀行は、国内ステーブルコインが大統領の目標に反してドル需要を高める可能性があると警告
韓国の中央銀行総裁は、現地通貨ベースのステーブルコインが米ドル建てステーブルコインの需要をさらに刺激する可能性があると懸念を表明した
「ウォン建てステーブルコインの発行はドル建てステーブルコインの利用を減らすことはないかもしれないが、むしろドル建てステーブルコインとウォン建てステーブルコインの交換を促進し、ドル建てステーブルコインの需要を増やす可能性がある」と李氏は水曜日の記者会見で述べた
これは、国内資本の流出を防ぐためにKRWステーブルコインを推進するという大統領の政策と矛盾している
🇺🇸トランプ大統領、下院にGENIUSステーブルコイン法案可決を要請「できるだけ早く私の机に届けてほしい」
ドナルド・トランプ米大統領はソーシャルメディアへの新たな投稿で、下院に対しGENIUS法案を前進させるよう促した
トランプ大統領は、この法案によりアメリカがデジタル資産の「誰もが認めるリーダー」になるだろうと述べた
🏢Paxos、機関投資家によるDeFi製品提供を支援する新たなスタートアップを立ち上げ
Paxos は、機関が DeFi 製品を自社のプラットフォームに直接導入できるようにするために Paxos Labs を立ち上げ
Paxos Labs は、企業が独自のステーブルコインを作成し、オンチェーン利回りを提供し、トークン化された資産を管理できるようにする
🟪Polygonの共同創業者がスピンオフし、独立したゼロ知識プロジェクトZisKを立ち上げる
Polygonの共同設立者であるJordi Baylina氏と、PolygonのzkEVM を支えるチームは、財団がzkEVMネットワークを段階的に廃止する準備を進める中、Zisk と呼ばれる独立ベンチャーに移行
このカーブアウトは、Polygon Foundation の新 CEO である Sandeep Nailwal 氏が重点を Polygon PoS と AggLayer に移し、2 億 5,000 万ドルで買収したゼロ知識 EVM チェーンを終了する計画を発表したことを受けて行われた
🇮🇷イランの仮想通貨取引所Nobitexが8000万ドル以上の搾取被害に遭った模様
仮想通貨取引所Nobitexは、ホットウォレットへの不正アクセスがあったと発表し、オンチェーン探偵ZachXBTは、不審な流出額を8,000万ドルと推定した
暗号通貨取引所は本日早朝、技術チームがインフラとホットウォレットの一部への不正アクセスを確認したことをユーザー に通知
「Nobitexは今回の事件について全責任を負い、発生した損失はすべて保険基金とNobitexの資金を通じて全額補償されることをユーザーに保証する」とコメント
🌀Ethena LabsとSecuritize、BlackRockの「BUIDL」とステーブルコイン「USDtb」の24時間スワップ機能開始
Ethena LabsとSecuritizeが、BlackRockのトークン化ファンド「BUIDL」と「USDtb」の間で24時間365日利用できるアトミックスワップを可能にしたと6月18日に発表
今回の統合により適格なユーザーは、Securitizeの「USDtb」流動性ファンドを経由してパーミッションレスで「BUIDL」から「USDtb」へのスワップを24時間365日実行できるようになる
この統合により、オンチェーンドルへのアクセス性能が向上し、機関投資家やDeFiユーザーの利便性が大幅に強化される
🟧マックハウスがビットコイン購入資金を5億円から約17億円に増額、「デジタル資産運用グループ」新設も
ビットコインの取得予定を6月12日に発表した、衣料品の販売店舗を全国に展開する東証スタンダード上場企業のマックハウスが、ビットコインの購入資金の増額を6月19日に発表
マックハウスは6月12日、ビットコイン・暗号資産の購入資金として5億円を新株予約権による調達資金の使途として設定していた
しかし同日、新株予約権の行使金額が162%上昇したことから、資金調達実績額が当初計画に対して増加したとマックハウスは発表
これにより超過額となった9億1,500万円をビットコイン・暗号資産の購入資金に追加し、購入に充当する額は合計で17億1,500万円になったとのこと
🏦英中銀、銀行による暗号資産エクスポージャーを厳格規制へ。2026年に正式提案
イングランド銀行(英中央銀行)が、銀行による暗号資産の取り扱いに関する新たな規制提案を2026年に提示する方針を明らかにした
銀行は暗号資産へのエクスポージャーを慎重に管理すべきであり、特に導入初期には厳格な規制体制が適切であるとの見解を示した
おすすめ記事【Reflect】誰もが利息付きステーブルコインを作れるSVM上のSoftware-as-a-Stablecoinプロトコル
ReflectはSolana上で動作する「Software-as-a-Stablecoin」プロトコルで、誰でも許可なく利息付きステーブルコインを発行できる仕組みを提供します。
コア要素は①資産をオンチェーンでトークン化する機能、②デルタニュートラルやクロスマージンなどのDeFi戦略で利回りを生む仕組み、③損失時に自動で補填する「Verifiable Insurance」保険機構です。
主要なステーブルコインとしてSOL戦略のUSDRやUSDC戦略のUSDXが計画され、利回りは価格上昇型または現金配当型の「Liquid Bond」トークン(sUSDR/sUSDX)で配布されます。
2025年Q3にオープンベータが予定され、a16z Cryptoのアクセラレータ参加実績から出資が推測されます。
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🧵Pickup:EigenLayerがEigenCloudとa16zからの7000万ドルの投資を発表
🌱 ニュースの概要
EigenLayerを開発するEigen Labsは、ブロックチェーン/非ブロックチェーンアプリ向けに「検証可能性(verifiability)をクラウドサービス化」する開発者プラットフォームEigenCloudをローンチすると同時に、ベンチャーキャピタルa16zから7,000万ドル相当のEIGENトークンを購入して支援を得たことを発表しました。
📗 前提・背景
EigenLayer:イーサリアム上でステーキング済み資産を“再ステーク(restake)”し、さまざまな検証サービスを提供するプロトコル。TVLは約120億ドルを超え、Ethereum最大級のリステーキングエコシステムです。
a16zとの関係:a16zは2024年2月のシリーズBで1億ドルを出資済み。今回の7,000万ドルトークン買い増しにより、累計約1.7億ドルをEigenLayerにコミットした形になります。
👀 注目すべきポイント
EigenCloudの機能
Autonomous Verifiable Services(AVS):既存のデータ可用性サービス「EigenDA」をはじめとし、
EigenVerify:オフチェーン上で起きた事象を on-chain で検証・紛争解決できるサービス、
EigenCompute:オフチェーン計算の結果を検証可能にするサービス
をクラウドAPIとして提供し、Web2/Web3アプリの「何が、いつ、なぜ起きたか」を証明可能にします
「検証可能性 as a Service」への挑戦
ブロックチェーンの信頼性を任意のアプリに組み込めるようにし、メディア、AI、金融、ゲームなど多様な業界で「プロバマティックな検証」機能を活用できるのが狙いです。
a16zのトークン取得方法
a16zはEigen Foundationから二次市場ではなく直接トークンを購入。これは以前のシードやシリーズB投資と異なり、プロトコルのエコシステム参加をより強く支える動きとみられます。
EIGENトークンの現状
投資発表時点でEIGENは依然ボラティリティが高く、市場価格は下落傾向。ただし、プラットフォーム収益やトークンエコノミクスの成熟には時間がかかるため、長期的なエコシステム構築に重きが置かれています。
📈 今後の展望
Alpha版の提供開始
EigenCloudのAlpha版が一部デベロッパー向けに既に公開され、数週間内にEigenVerifyのゲーテッド版もリリース予定です。
商用化フェーズ
a16zの支援でインフラ開発を加速し、2025年後半から2026年初頭にかけて広く一般開発者へ開放する計画。
エコシステム拡大
AIエージェントや分散型マーケットプレイス、オンチェーン保険など、高度な検証ニーズを持つアプリケーションが次々にEigenCloud上で立ち上がる見込み。
長期的な価値創出
「検証可能性」をコアに据えたサービス展開が成功すれば、EigenLayerは「ブロックチェーンのAWS」としての地位を確立し、新たなDeFi/web3/Web2融合アプリのプラットフォームとなる可能性があります。
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