【5/1(木)のweb3ニュース10選】AIコインがアルトコインの復活を牽引 / VisaとBridgeが提携し、ステーブルコインを裏付けとしたカードの新製品を開発 / イーサリアム共同創業者ヴィタリック、2025年の注力領域を発表 etc..
本日の主要ニュースを5分で解説!
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
直近24時間の主要ニュースまとめになります。情報収集にお役立てください。
アンソニー・スカラムチ氏によると、イーロン・マスク氏は計画中のX「スーパーアプリ」で暗号通貨を使用する可能性が高いという
Binanceの創設者CZは、トークンの99.99%が「役に立たない」ため、暗号AIエージェントに実際の有用性を持たせたいと考えている
🤖AIコインがアルトコインの復活を牽引
数か月にわたる激しい下落の後、AI エージェント トークンは、今週のアルトコイン市場で最も好調なパフォーマンスを示したトークンの 1 つ
この動きは、VIRTUALやAI16zなど、これまでこのカテゴリーをリードしてきたトークンによって牽引されているが、セクターをめぐる熱気が再び高まり始めるにつれて、Alchemist AI(ALCH)などの他のトークンも安値から力強く回復している
📦SecuritizeとGauntletがDeFi推進でApollo Credit Fundをオンチェーン化
33億ドル以上の運用資産を誇るトークン化プラットフォームSecuritizeは、リスク管理会社Gauntletと提携し、プライベートエクイティ会社Apolloのクレジットファンドをオンチェーン化し、RWAとDeFiを橋渡しすることを目指している
この提携により、PolygonのPoSネットワーク上のMorphoを利用した融資プロトコルであるCompound Blue上で稼働するApollo Diversified Credit Securitize Fund(ACRED)を中心に構築された「レバレッジ利回り戦略」の立ち上げが可能になる
この戦略では、「ループ」と呼ばれる手法により、許可されたACRED保有者は保有資産を担保に繰り返し借り入れ、Morpho上のGauntletに最適化された金庫を通じて再投資することで、収益を向上させる
🌏サム・アルトマンのWorldプロジェクトが米国で開始、ビザカードとTinderのパイロットプログラムを計画
サム・アルトマン氏が支援する人間による検証を行う暗号プロジェクト「World」が米国で開始される
ユーザーは本人確認やワールドIDの確立の際にトークンを使用する必要があり、米国での展開はアトランタ、オースティン、ロサンゼルス、マイアミ、ナッシュビル、サンフランシスコの6都市で開始される予定
また、WorldはWLDトークンやその他のデジタル資産を使って商品やサービスの支払いができるVisaカードの発行も計画していると発表した
さらに、人気出会い系アプリ「Tinder」「Hinge」「Match.com」「Plenty of Fish」の親会社であるMatch Groupと提携したと発表
📉ロビンフッドの第1四半期の暗号通貨収益は2億5200万ドル、取引量の減少により過去最高の第4四半期から減少
ロビンフッドは水曜日に第1四半期の業績を発表し、前四半期と比べて個人投資家の仮想通貨取引活動が鈍化していることを示した
暗号資産の取引量は、2024年第4四半期の700億ドルから前年比28%増の460億ドルに減少
対照的に、2025年の最初の3か月間の株式取引量は前年比84%増の4,130億ドルに急増
💳VisaとBridgeが提携し、ステーブルコインを裏付けとしたカードの新製品を開発
VisaとBridgeは、開発者がステーブルコインに裏付けられたVisaカードを提供できるようにする新製品で提携
この製品は、アルゼンチン、コロンビア、エクアドル、メキシコ、ペルー、チリをはじめとする複数の国で販売される予定
加盟店は現地通貨で支払いを受けることができるようになる
📱アンソニー・スカラムチ氏によると、イーロン・マスク氏は計画中のX「スーパーアプリ」で暗号通貨を使用する可能性が高いという
スカイブリッジ・キャピタルのアンソニー・スカラムチ氏は、イーロン・マスク氏が計画している「スーパーアプリ」に暗号通貨を使用する可能性が高いと述べている
マスク氏がどのような種類の暗号通貨を導入するかは不明だが、スカラムーチ氏によると「何かになるだろう」とのこと
🟥ソニーのSoneiumブロックチェーンとPlumeが提携し、RWA製品へのアクセスを提供
SoneiumブロックチェーンとPlume Networkは提携し、ユーザーに「トークン化された米国債やプライベートクレジットからの利回りなどの資産担保型利回り商品へのアクセス」を提供している
両社は声明で、 「Plumeのネイティブ相互運用性レイヤーであるSkyLinkの統合により、現実世界の資産価値と利回りを安全にクロスチェーンでストリーミングすることが可能になります。SoneiumはPlumeのRWAfiインフラに加わり、現実世界の資産をチェーンに取り込みます」と述べています
⚽️FIFAはNFTコレクションを独自のEVM互換ブロックチェーンに移行
FIFAは、人気のEVMをサポートする独自のブロックチェーンを立ち上げる予定
EVM 互換チェーンは、サッカー団体の公式 NFT コレクションである FIFA Collect の本拠地として、Algorand と Polygon に取って代わることになる
🟨Binanceの創設者CZは、トークンの99.99%が「役に立たない」ため、暗号AIエージェントに実際の有用性を持たせたいと考えている
Binanceの創設者であるChangpeng Zhao氏は、トークンを持つ暗号AIエージェントが実際に役立つことを望んでいると述べた
「今日では、トークンを持つAIエージェントは実に多種多様ですが、エージェントには実用性がありません。トークンを使って、本当に役立つ、実用性を備えた真のエージェントを見たいのです。ボタンをクリックするだけで、自分の名前を持つAIが使えるAIトークン・ローンチパッドがあります。しかし、そのトークンは役に立たないのです。99.99%は役に立たないのです」と、CZ氏はドバイで開催されたToken2049で述べた
CZ氏は、AIは暗号通貨のユーザーエクスペリエンスと、人々がブロックチェーンと関わる方法を根本的に変えるだろうと述べた
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AgentTankは、AIエージェントが実際にPC画面を認識・操作できるインフラを構築するプロジェクトで、トークン($TANK)は発行しているがweb3ネイティブではない。
プロダクトは開発者向け「TankWork」、一般ユーザー向け「TankTerminal」、ライブ配信型「AgentTank」の三本柱を予定しており、現在はデスクトップエージェント「Tank」のベータ版が展開中。
プロジェクトはコミュニティ主導で、フェアローンチ方式でトークンを発行、ライブ配信を活用してAIエージェントの普及とショーケース効果を狙っている。
将来的には、AIエージェントの「キャラクター性」や「見た目」も重視される時代を見据え、AgentTankはインターフェース設計やIP展開にも力を入れている。
🧵Pickup:イーサリアム共同創業者ヴィタリック、2025年の注力領域を発表
🌱 ニュースの概要
発表日:2025年4月30日
発表者:Ethereum共同創業者 ヴィタリック・ブテリン氏
方法:X上の投稿
フォーカス:2025年にヴィタリック氏が自身で注力するEthereum関連の2大テーマは以下のとおり
レイヤー1(L1)の長期ロードマップ策定
セキュリティ・オープンソース・プライバシーの確保
📗 前提知識
イーサリアムL1
Ethereumの基盤となる“モノリシック”レイヤー。スマートコントラクトの実行からデータ可用性、コンセンサスまでを一手に担います。PoS移行後もスケーラビリティや分散性の課題が残っており、さらなる改良が求められています。分散型加速(decentralized acceleration: d/acc)
ブテリン氏が提唱する新概念。オープンなコミュニケーションツールや分散型SNS、公共財の資金調達メカニズムなど、アプリレイヤーにおける“加速”手法を、中央集権を介さずに実現するアプローチを指します。Ethereum財団(EF)
プロトコル研究・開発を推進する非営利組織。2025年4月21日のリーダーシップ再編後、ブテリン氏は主に研究に専念する立場に移行しています。
👀 注目すべき点、詳細解説
L1の長期的ロードマップ
単一スロットでのファイナリティ(ブロックの最終確定性)の改善
仮想マシン(VM)の再設計:現行EVMの限界を超える効率的で拡張性の高いVMを目指す
ステートレス化:ノード運営コストを抑えつつ、より多くの参加者が運営に関われる仕組み
セキュリティと分散性の向上:大手プロバイダー依存を減らし、検証者分散化を進める
セキュリティ・オープンソース・プライバシーの確保
コードのオープン性維持:プロトコルや主要ライブラリの透明性を担保し、第三者監査を促進
プライバシー機能強化:L1レベルでのzk技術や機密計算を活用し、ユーザー取引のプライバシーを向上
分散型加速(d/acc)
コミュニケーションツール設計:ユーザー間が自己主権的に情報共有できる分散型SNSの研究
公共財の資金調達:オンチェーン投票や資金プールを活用した、公益プロジェクトへの継続支援メカニズム
ガバナンス設計:プロジェクト運営の透明性と参加者合意形成を両立する分散型ガバナンスモデル
基盤研究領域:暗号技術、OS、ハードウェア連携、バイオディフェンス(サイバーレジリエンス)など幅広い領域を網羅
比較的関与しないが重要視する領域
短期的L1スケーリング(例:Rollup競争、ショートタームチューニング)
P2P通信・ブロック構築メカニズムの研究
Ethereum財団の運営体制強化
DeFi、支払い・貯蓄アプリなど既存の実用アプリケーション
📈 今後の予測
研究集中による技術的成果
ブテリン氏のリソース注入により、2025年後半から2026年にかけてL1プロトコルレベルの大規模改良提案(EIP)が相次ぐ可能性。
Ecosystem全体の戦略シフト
Ethereum財団および主要クライアント開発チーム(Geth、Nethermind、Erigonなど)は、優先課題を再調整し、L1/d/acc領域の研究開発を推進すると見られる。
コミュニティ分散化の進展
ノード運営コストの低下とステートレスクライアントの普及により、検証者の地理的・組織的多様化が促進され、分散性が強化される見込み。
競合チェーンとの差別化
SolanaやSuiなど高スループットL1との直接競争から、Ethereumは分散型ガバナンスとオープンソース基盤での差別化を明確化し、中長期的な優位を確立する戦略へ移行。
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