【zkPass】zkTLSを活用しWeb2のプライベートデータとweb3を橋渡しする分散型のオラクルプロトコル / TLS及びzkTLSの概要も説明 / @zkPass
zkTLSの代表的なプロジェクトとしてzkPassが存在します。前提知識から説明していきます。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「zkPass」についてリサーチしました。
💻概要|zkPassとは?
🛜前提|zkTLSとは?
👀zkTLSざっくりまとめ
⚙️仕組み|zkPassのハイブリット検証方式
✨変遷と展望|Binance Labs等からも出資を受ける
💬総括と考察|zkTLSはかなり面白い
🧵TL;DR
「zkPass」は、Web2(政府IDや銀行情報など)の個人データをプライバシーを保護したまま第三者に証明できる分散型オラクルプロトコル。
TLSにゼロ知識証明(ZKP)とマルチパーティ計算(MPC)を加えた「zkTLS」を採用しており、個人情報を開示せずにその真正性のみを証明できる。
金融、KYC、学歴・職歴、SNSの実績など幅広いデータをユーザー自身が選択的に証明可能。
2022年設立後、Binance Labsなど著名投資家から出資を受け、現在は企業評価額1億ドルに達する注目プロジェクトとなっている。
💻概要|zkPassとは?
「ZkPass」は、Web2のプライベートデータとweb3を橋渡しする分散型のオラクルプロトコルです。「Private Data Protocol」とも呼ばれています。
コンセプトに「Proof of Everything」を掲げ、ユーザーが政府IDや銀行残高などの実世界の個人データを、その内容を明かすことなく第三者に証明できるようにすることを目的としています。
技術的には、マルチパーティ計算(MPC)とゼロ知識証明(ZKP)技術を組み合わせ、ユーザー自身が信頼できるWeb2データソースから自分のデータを取得し、その真正性・整合性のみを証明する仕組みを提供します。
これにより、証明先(検証者)はユーザーの詳細な個人情報を一切見ることなく、その事実を信頼できる形で検証できます。
例えば、従来のKYCでは身分証コピー提出が必要でしたが、zkPassならファイルをアップロードせずに年齢や居住国といった属性のみを証明可能です。また、金融記録、学歴・資格、SNSでの実績、ゲーム内の実績データなど、多様な個人データを選択的に開示して証明できます。
このようにzkPassは、従来はデータ提供元(銀行や役所など)に依頼したり、仲介サービスを通す必要があった個人データの検証を、ユーザー主導でプライバシーを守りながら行えることを目的としています。
では具体的にどのような仕組みでこれを実現しているのか。「zkPass」を理解するにはその前提知識となる「zkTLS」を理解する必要がありますので、まずはそこから解説していきます。
🛜前提|zkTLSとは?
zkTLS(zk + TLS)とは、TLSプロトコルにゼロ知識証明の概念を統合し、通信内容のプライバシーを保ったまま第三者への検証を可能にするための技術です。
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