【YogaPetz】健康への行動でトークンが貰えるweb3のウェルネスエコシステム / 事業者側にもランドNFTを販売するプラットフォーマー
「YogaPetz」は、ヨガ、瞑想、睡眠など健康に関連する行動をすることで独自トークンを獲得できるweb3のウェルネスエコシステムです。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「YogaPetz」についてリサーチしました。
«目次»
1、YogaPetz とは?
- NFTコレクション「Yogapetz」
- Petzland
- 独自トークン「PRANA」と「KARMA」
- エコシステム
2、考察①:YogaPetzが狙うweb3プラットフォーマーという革命
3、考察②:インセンティブ調整こそがweb3の本質だ
YogaPetz とは?
「YogaPetz」は、ヨガ、瞑想、睡眠など健康に関連する行動をすることで独自トークンを獲得できるweb3のウェルネスエコシステムです。
その仕組みを簡単に言えば、メンバーシップとなるNFTを購入することでエコシステムに参加でき、そのプラットフォーム上でさまざまな行動をすることど独自トークンを貯めます。そのトークンはマーケットプレイスでグッズとの交換や現実世界のリゾートの割引券等に利用できます。
■NFTコレクション「Yogapetz」
Yogapetzエコシステムへの基本的なアクセスキーとなるNFTです。2023年8月31日に10,000点がミントされました。保有することでエコシステムへのアクセスと独自トークンの獲得ができます。
その他に、「Keungz Genesis」と「Kubz」と呼ばれる関連コレクションもあり、これらはYogaPetzより先んじて販売されており、YogaPetzのAL配布や独自トークンの獲得率が向上するなど、VIP向けパスのような機能を果たしています。
■Petzland
また、YogaPetz最大の特徴は「Petzland」と呼ばれる土地NFTの販売もしているところです。この土地NFTのホルダーはエコシステム上でウェルネスビジネスを始めることができ、コンテンツを作成し、トラフィックを促進し、広告収益化モデルで収益を共有することができます。
Petzlandは大きさ(レアリティ)が4種類存在し、それぞれによって出来ることが異なります。また、パートナー企業も豊富に存在しており、一部のパートナー企業にはこのPetzlandを付与してあり、その上にコンテンツが存在します。
■独自トークン「PRANA」と「KARMA」
YogaPetzエコシステムはデュアルトークンシステムであり、「PRANA」と「KARMA」が存在します。
「PRANA」が外部の取引所にも上場予定のトークンであり、「KARMA」はプラットフォーム内のユーティリティトークンです。PRAMAやKARMAを稼ぎならそれらを現実世界で利用したり、GameFi的に利用することで楽しめます。
■エコシステム
整理すると、このようになります。YogaPetzホルダーがNFTの保有やウェルネスアクションをすることでPRANAが貯まります。その貯まる中で関連NFTを保有することでブーストされます。また、RESORT(LandNFT)ホルダーはトラフィックを集めることで広告収益が分配されPRANAを稼ぐことに繋がります。貯まったPARANAは換金しても、現実世界で利用しても、NFTの装飾等のゲーム要素に利用してもOKです。
考察①:YogaPetzが狙うweb3プラットフォーマーという革命
もう少し細かいルールはありますが、ざっくりとイメージが掴めたのではないでしょうか。
YogaPetzのユニークな点はコンテンツ作成者と利用者のどちらにもNFTを発行して、自身はあくまでエコシステムの中心として存在している点です。完全にプラットフォーマーとなっており、YouTubeやTikTokのような存在です。
そこでウェルネス関係のビジネスをしたい事業者に向けて場所を提供し、集客のサポートと顧客エンゲージメントをサポートします。そして、そこで収益を上げさせることでメリットを提供します。
加えて、独自トークンでの報酬も与えることで、事業者にとってもYogaPetzエコシステムが拡大するインセンティブが働きます。
まさにここがYouTube等のプラットフォームで問題とされていた点で、これまでのWeb2のプラットフォームはいくら黎明期からそのプラットフォームを利用し、拡大に貢献したからと言っても、プラットフォーム側からのリターンはありませんでした。
先行者優位は確保できるかもしれませんが、プラスアルファの報酬はありません。
YogaPetzはプラットフォーマーの立場でありながら、事業者(コンテンツ生成者)にも独自トークンを配布するので、先に始めた方がより多くのトークンを獲得できますし、プラットフォームが拡大することで自社事業の収益向上や先行者優位の獲得に加えて、トークン価格高騰のインセンティブも付与します。
さらに、このPRANAトークンは現実世界のリゾートなどで利用できるというユーティリティがあることで、ある程度の価格ペッグが効いています。
そしてウェルネスという超成長市場の中で、プラットフォームを作っているということで、新しい形のweb3プラットフォームであり、非常にワクワクします。
まだYogaPetzもリビール前ですし、ランドNFTによるプラットフォームもお披露目前ですので、これからも情報を追いかけていきたいと思います。
考察②:インセンティブ調整こそがweb3の本質だ
ここからはYogaPetzのプロジェクトからの学びを少し抽象化した学びとweb3に関する考察を書いていきます。
少し前から考察を2段階に分けていて、考察①はリサーチしたプロジェクトに関する今後の予想で、考察②はそこから少し抽象化した学びと考察になります。
個人的にYogaPetzの構想はかなり面白いなと思いました。
正直、これまでも例えばメタバースなどでランドNFTを販売するなど、コンテンツ生成者(事業者)側とユーザー側のどちらにもNFTを販売し、自分たちはプラットフォームとNFTと独自トークンを発行するプラットフォーマーになるというプロジェクトは多数ありました。
ある種Web2の巨大プラットフォーマーへのアンチテーゼから始まったweb3のムーブメントなので、そのようなweb3プラットフォーマーが出てくることも自明といえます。
しかし、あまり機能している事例は聞きません。まあ特にメタバースはそもそもメタバースが盛り上がっていないのでこれから本格化していく気もするので、一概に構想がダメだったというよりも時間軸の問題もあると思います。
ただ、個人的に思うのはコンテンツ生成者が儲ける仕組みを作ったとしても、その儲ける仕組みの難易度が高いとあまり盛り上がらないように感じます。
儲ける仕組みの難易度が高いには2種類あって、そもそも仕組みが複雑で利用するのが難しいのと、仕組みは単純だけどコンテンツ生成のコストがかかる、の2つです。
前者はエコシステム自体を簡易化するしかないですが、問題は後者で、正直メタバース空間でランドNFTを貰っても、例えメタバースに人がいたとしても、そこで収益化できる事業を展開できる事業者って少ないと思ってます。
そもそもメタバース上なので3DCGでコンテンツを作らないといけないし、凝ったコンテンツでなければチープに見えてしまいます。よって、その上でコンテンツ生成するには莫大なコストがかかります。
結局、ビジネスは売上 > 費用によって利益が出て、原価が安ければ安いほど高利益率のビジネスとなるので注力しやすいです。コンテンツ生成の原価が高いと粗利が高くならないので単価を上げるか、回転数を上げるかしかありません。
色々回りくどく書きましたが、これらを踏まえると「ウェルネス」市場はかなり良い目の付け所ではないかと感じました。
まず、他のプラットフォームに提供しているコンテンツを横展開できます。新しく作るにしても低コストで作成できるはずです。その上で、市場が伸びており日常的にお金を払う分野なので収益性も高いです。事業者もユーザーもウェルネスプラットフォームのイメージがあるので、お互いに利用しやすい分野です。
なので、論理上はうまくワークするように思います。
このように、僕はweb3エコシステムで一番大切なのはインセンティブの調整だと思っていますが、それはweb3上だけの話ではなく、もう少し生々しい売上と費用と利益の話も踏まえた上でのインセンティブ調整です。
例え、このサービスを利用することで独自トークンが貰えて、1日1,000円儲かるとしても、その1,000円のために8時間を費やすとなれば本末転倒ですし、事業者がそのプラットフォームで稼げるとしても、事業者からすれば他のすべてのプラットフォームと比較した上でこのweb3プラットフォームが収益性が高い必要があります。
web3におけるインセンティブ調整は、意外にweb3のNFTやFTだけの話で完結されがちですが、実際に利用するのは人間なので、このプラットフォームが代替する時間とお金と他ツールよりも優れている必要があります。
そこまでひっくるめてのインセンティブ調整であり、尚且つそれが誰でも理解できるような簡単なものである必要があります。
難しいですね、web3は、、。
ですが、新しい経済圏を誰でも簡単に作れてしまうweb3は非常に面白いと思っていますし、自分でも引き続きリサーチを続けていきたいと思います!
以上、「YogaPetz」のリサーチでした。面白いと思った方は記事へのいいねやコメント、SNSでのシェアにご協力いただけると幸いです!
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