【x402】新たなインターネットネイティブ決済プロトコル / HTTPとブロックチェーンとステーブルコインを利用 / 直近1ヶ月でバブル状態に
あらゆるx402関連トークンが急騰していますが、「x402」自体の概要や可能性について深堀していきます。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「x402」についてリサーチしました。
ここ数週間で特にバズり、あらゆるx402関連トークンが急騰していますが、この記事では主に「x402」自体の概要や可能性について深堀していきます。
x402とは?
x402のユースケース
直近1ヶ月でバブル状態に
インターネットの支払い基盤がブロックチェーンになる日は近い
x402とは?
「x402」は、Coinbaseが2025年5月に提唱したオープンなインターネットネイティブ決済プロトコルです。
HTTPの未使用ステータスコード「402 Payment Required」を活用し、Web上のHTTPリクエスト/レスポンスに直接ステーブルコイン決済を組み込むというアプローチを取っており、既存のWebインフラ(HTTPプロトコル)とシームレスに統合できるよう設計されています。
さて、ここまで聞いてもエンジニア以外はよくわからない人がほとんどだと思います。なんとなく「ステーブルコインの自動決済?」とか「AIがステーブルコイン決済できるようになる?」とか、その粒度で理解している人が大半だと思います。
この記事ではそもそも”HTTPとは何か”から解説し、x402自体の概要を理解できることを目指します。(とはいえ、技術詳細や歴史の全てを解説することは不可能なので、ある程度掻い摘んだ説明となります。)
◼️HTTPとは
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)は、インターネット上でクライアント(ブラウザ)とサーバーが会話するための共通規格(プロトコル)です。
私たちが普段インターネット上で情報収集、ツール利用などあらゆる操作をする際、実は裏はHTTP規格で稼働しています。クライアント(ブラウザ)経由でリクエストを送付し、サーバーがそれに応え必要な処理を行います。この連続でインターネットは成り立っています。
たとえば
クライアント(ブラウザ)が「このページを見せて」とサーバーにリクエスト(要求)を送る。
サーバーが「OK(200)」や「ページがないよ(404)」とレスポンス(応答)を返す。
この「リクエスト/レスポンス」のやり取りを標準化しているのがHTTPです。現在主流はHTTP/1.1 → HTTP/2 → HTTP/3と進化していますが、基本的な仕組みは変わっていません。
そして、サーバーの返答には「ステータスコード」と呼ばれる3桁の番号が必ず付きます。代表的なコードは以下です。
200 OK:成功(ページが正常に見つかった)
301:別の場所に移動した(リダイレクト)
404 Not Found:ページが存在しない
500 Internal Server Error:サーバー内部のエラー
404は見たことがあるのではないでしょうか。
このステータスコードの1つに「402」が存在します。
402 Payment Required:支払いが必要
HTTPが策定された1990年代(Web1.0の黎明期)には、「将来的にWeb上で支払いが発生する場面が来るかもしれない」という想定がありました。そこで、402は“Payment Required(支払いが必要)”という名前で先に取っておいたのです。
しかし、以下のような状況があり、HTTP標準の中では使われず空欄のまま30年以上放置されていました。
当時はWeb決済の仕組みがまだ整っていなかった
クレジットカード決済やPayPalのような外部サービスが主流になった
各サイトが独自に課金処理を実装してしまった
つまり、「存在するけど放置されていた幻のコードの402」をブロックチェーンを利用し本来の役割通りに利用するための規格がx402というわけです。
ポイントはすべてのWebサイトの基盤であるHTTP規格に合わせたことで、これは事実上、全てのWebサイトに支払い機能を簡単に組み込めることを意味します。
この辺りの可能性は後ほど詳しく解説しますが、もう少し歴史的な背景について説明していきます。
◼️外部決済サービスが利用された背景
HTTPが作られた1990年代初期のWeb(いわゆるWeb1.0)は、もともと研究者や大学同士が「文書や情報を共有するためのネットワーク」であり、インターネット上で決済するという機能や必要性がありませんでした。
しかし、現代は当たり前のようにインターネット上で決済をしています。この過程で402規格が利用されたなかったのはなぜでしょうか。




