【Uniswap】DEXの先駆け。その概要と将来性とは?
「Uniswap(ユニスワップ)」は2018年にリリースされたDeFi(分散型金融)アプリケーションのひとつです。イーサリアム上で開発されており、中央管理者が存在しない「分散型取引所(DEX)」として運営がおこなわれています。
おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日はDEXの先駆けとなった「Uniswap」についてリサーチしました。
«目次»
1、Uniswapとは?
2、DEXのメリットとデメリット
3、DEXの仕組み、美しいな
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Uniswapとは?
「Uniswap(ユニスワップ)」は2018年にリリースされたDeFi(分散型金融)アプリケーションのひとつです。イーサリアム上で開発されており、中央管理者が存在しない「分散型取引所(DEX)」として運営がおこなわれています。
Uniswapのソースコードは全て公開されているので、それを真似して多数のDEXが立ち上がっていますが(SushiSwap、Balancerなど)、現在はUniswapが最も人気があり、2021年4月の時点で、Uniswapは毎週100億ドル以上の取引量を記録しています。
Uniswapの特徴は大きく3つです。
スマートコントラクト機能を利用した「AMM型」のDEX
AMM(Automated Market Maker)とは、一定のルールに従って、自動的に取引を実行するシステムのことで、ユーザーがイーサリアムトークンをユニスワップの「流動性プール」に供給し、アルゴリズムが需要と供給に基づいて市場価格を設定するモデルを指します。ユーザー数の少ないDEXでは本来、中央管理者の仲介がなければ自由に仮想通貨をやり取りすることは難しいのですが、AMMというシステムを取引に取り入れることで、スムーズに仮想通貨をやり取りできるようになりました。
仮想通貨の上場審査が存在しない
イーサリアムの「ERC-20規格」を利用して発行されたトークンであれば、どんな通貨でも上場させることができます。ユーザーにとってはマイナー通貨を多く入手できるチャンスである反面、「詐欺コイン」が出回っているリスクもあるため、注意が必要です。
独自トークン「UNI」を発行している
UNIはユニスワップ内の「ガバナンストークン」として発行されており、さまざまな決め事の投票時に利用可能です。UNI自体はBinanceなどの大手取引所に上場しています。各取引所で購入するか、流動性プールの報酬として手に入れることができます。
では続いて、Uniswapで出来ることについてです。
仮想通貨同士のスワップ(交換)
上場しているトークンはすべてイーサリアムの「ERC-20規格」を利用して開発されており、ユーザーは1,500種類以上の仮想通貨をスワップ可能です。流動性マイニング
保有している仮想通貨を「プール」という場に預け入れることで市場の流動性を提供し、利息と取引所が独自発行しているガバナンストークン(Uniswapの場合は「UNI」)をインセンティブとして受け取ることができます。
DEXのメリットとデメリット
UniswapをはじめとしたDEXはここ数年で一気に市場規模を拡大しています。日本経済新聞によると、DEXを含む「DeFi(分散型金融)」の市場規模は、2021年段階で1,000億ドルを突破し、現在とてつもない勢いで拡大しているとのことです。
そんなDEXのメリットとデメリット(リスク)を解説します。
まずはメリットから。
安全性
双方が自分の財布から直接取引を行うため、資金が第三者に移動することはなく、中央管理者のミスや破産によって損を被ることはありません。グローバルでパーミッションレス
国境の概念がなく、誰でも参加できます。使いやすさと匿名性
ウォレット接続だけで利用できるので、アカウントの登録や個人情報の入力は必要ありません。手数料の安さ
中央管理者が存在しないため、手数料が既存取引所に比べ圧倒的に安いです。
続いて、デメリット(リスク)です。
利用難易度が高い
慣れている人であれば簡単に使えますが、一般の人が使うにはブロックチェーンの知識と理解が必要です。また、丁寧なカスタマーサポートも存在しないので、自己責任の部分が多くなります。イーサリアムのガス代問題に直面する
DEXブームやNFTブームが起きたことで、イーサリアムのスケーラビリティ問題が発生し、ガス代が高騰しました。その結果、DEXでも気軽に取引することが難しくなりました。DEXとしても解決に向けて動いていますが、”ガス代問題”というブロックチェーン全体の課題感にDEXもぶち当たっています。
このように、ブロックチェーンを活用することで分散化を可能にしたDEXですが、やはり他のweb3プロダクトと同様の課題は存在しています。
ただ、既に非常に多くの資金が流入していることも事実です。Dappsの中でもDefiはいち早く成長しているので、DEXもすごいスピードで進化しています。
DEXの仕組み、美しいな
Uniswapをリサーチしていて感じたことは、DEXの仕組みすごい、でした。もはや芸術的なほど考え込まれていて、その仕組みは美しいです。
web3のプロダクトにおいて非常に重要なのはトークン設計(報酬設計)であり、トークンエコノミクスだと言われています。STEPNも報酬設計が綺麗にワークしたので、あそこまで跳ねていると言われています。
DEXはこのトークンエコノミクスの設計が凄まじいです。まず経済学的な知識をもとに取引所のスキームが設計され、それをワークさせるために人間の根源的な欲求を理解し、しっかりと報酬設計がされています。
僕は、善意に頼った仕組みはうまくいかないと考えており、全員が自分のために行動した結果、全体としてワークする仕組みが最高だと考えています。ビットコインの仕組みはまさにそうです。そして、DEXもそこに近いものを感じます。
自分でDapps作るときにも、このDEXの思想や仕組みをしっかりと理解して、真似できるところは真似していきたいと感じました。
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おわり。
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