【Solana完全レビュー(後編)】分散性への改善 / エコシステムの動向 / トークノミクスの概要 / 現物ETHへの期待と懸念 / 評価と考察 / @solana
Solanaの今後も含めた全体像を理解できます。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日はくりぷとくりぷとさんによる寄稿記事です。「Solana完全レビュー」と題して、Solanaの歴史から技術的な特徴、エコシステムについて徹底解説いただきました。
昨日の前編をご覧になっていない方はぜひこちらからご覧いただければと思います。
8. 分散性への改善
9. 現在のSolanaエコシステムの動向
10. Filecoinとのパートナーシップ
11. Solanaスマートフォン Saga2
12. SOLのトークノミクス
13. SOL現物ETFへの期待と懸念
14. Solanaの評価と考察
8. 分散性への改善
初期のSolanaは、Solana Labsチームがバリデーターに関するすべての権限とVC資金を握っていることから、その集中化について多くの批判を受けていました。
ブロックチェーンのトリレンマでは、プロジェクトは分散化、セキュリティ、スケーラビリティのいずれかを実現できるが、そのうちの 2 つを達成するには 3 つ目を犠牲にする必要があると主張しており、Solanaは分散化を犠牲にしました。
Solana はこの懸念を理解しただけでなく、驚くほど迅速に行動し、Sig、JITO、Firedancer という3つの追加のバリデータクライアントを導入を進めています。これにより、Solana は Ethereum と並んで、複数のライブバリデータクライアントを持つ主要ブロックチェーンとなります。
本稿執筆時点では、Solana には 約1500のブロック生成バリデーターが稼働しており、その数は着実に増加していて、ナカモト係数も増加しています。実際、Solana はすべてのPoSブロックチェーンの中で最も高いナカモト係数の 1 つを誇り、ノードオペレーターがネットワーク上の全ステークの 33.33% 以上を制御するリスクに対して耐性があります。
以下は、国別のSolanaのステーク配分です。2023年9月のデータなので少し古いですが参考にしてください。
バリデータノードのホスティング分散も改善されています。これは、Solana が AWS ホスティングなどの単一のデータセンターに過度に依存していないことを意味するため重要です。
上の画像を見ると、Solana は単一のデータセンターに33%近く依存していないため、単一障害点の問題が軽減されていることがわかります。初期のSolanaは集中化が懸念事項でしたが現在は着実に分散化が進んでいます。これらの改善は素晴らしいことであり、Solana は着実に持続可能な分散化エコシステムの道を進んでいると言えるでしょう。
9. 現在のSolanaエコシステムの動向
2022年、Solanaエコシステムに巨額の投資をしていたFTXとAlamedaが破綻し、市場にはSolanaがこのまま衰退してしまうのではという空気が流れましたが、Solanaは2023年にそれを乗り越え、劇的な復活を遂げました。
SOLトークンの価格は2023年の1年で658%増加し、開発者コミュニティが活発化し、新しいプロジェクトの立ち上げが増加しました。この背景には、新たな投資家を呼び込み開発者への助成金プログラムやSolana Hacker House TourやBreakpointなどのリアルイベントが開催され、コミュニティ全体でSolanaをサポートしたことが大きな要因です。
それによりSolanaは2023年を通じて劇的な復活を遂げ、2024年にエコシステム全体が新たな成長段階に入りました。Solanaの復活は、市場の信頼を回復し、持続的な成長の基盤を築く上で重要な役割を果たしました。
以下は現在のSolanaエコシステムの動向がイメージできるように各セクターをまとめたものです。
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