おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「SolanaにL2は必要なのか?」について解説します。SolanaはEthereumのようにL2市場がほとんどありません。なので、その背景と存在意義と少ないながら存在するプレイヤーの紹介、今後の考察をしていきます。
🟢SolanaにL2は必要なのか?
🔴SolanaのL2が必要だという意見も
📈アプリチェーンとL2の違い
💬Solana L2の未来を考察
🟢SolanaにL2は必要なのか?
前提として、この記事では概略の解説に留めます。細かい技術の解説をし始めると非常に長くなってしまうので、「Solana L2市場」に関する議論がサクッとわかることを目的としています。一番最後に参考文献を載せておきますので、より深く調べたい方はそちらからぜひお調べください。
では参ります。
まずはSolanaとしての方向性です。結論、SolanaとしてはL2を推進していませんし、これからも推進することはありません。ここでいうSolanaとはチェーンプロジェクト全体のことを指し、より具体的に言うならばSolanaを推進するSolana LabsやFoundationの意向、Solanaチェーンのビジョンを意味します。
2024年1月5日にSolanaの共同設立者であるYakovenko 氏がXでSolanaのL2構築について投稿しました。
要約すると、以下になります。
Solana上にL2を作ることは誰でもできる。
ただ、Solanaの目的は、物理法則が許す限り高速にグローバル アトミック ステート マシンを同期すること。
サイドチェーン、データ可用性検証ブリッジ、ゼロ知識証明のValidiumなどの技術革新性は歓迎するが、あくまでL1の外部に位置するものであり、アトミック グローバル ステート マシンを拡張するものではない。
Solanaは、レイヤー 1を直接拡張し続け、レイヤー 1上の単一の仮想マシンインスタンスを、将来的にはハードウェアのアップグレードだけで強化することに重点を置いている。
めちゃくちゃ簡単にいえば「SolanaはL1自体をとにかく強化していく」ことを明言している内容です。L2の技術的な革新には触れつつも、それらはあくまでL1の外部に位置するので、アトミックなトランザクションを実現するものではないと否定しました。
そもそもEthereumにL2が必要な理由はEthereumが遅くて高いからです。Solanaは早くて安いのでL2が必要ないという主張ですね。もちろん、現段階の性能ではSolanaもトランザクションが詰まることがあるので、スケーラビリティへの対処は必要ですが、その対処の方向性がL2等ではなくL1の拡張になります。
(EthereumとSolanaの速度問題は分散性などの別観点も存在するかと思いますが、ここではその議論はしません。)
直近の2024年6月にもZK圧縮がSolanaに導入されると発表され、これによってSolanaのスケーラビリティが大幅に上昇するとされています。
🔴SolanaのL2が必要だという意見も
上記の説明はSolanaチェーン全体の方向性の意見でしたが、L2が必要だと主張する事業者もいます。
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