web3 Research JAPAN

web3 Research JAPAN

Project

【Seismic】フィンテック向けに設計されたEVM互換のプライバシー対応ブロックチェーン / TEE環境でノードを運営 / a16z cryptoが継続出資 / @SeismicSys

2026年の主役はプライバシー領域か?

mitsui's avatar
mitsui
Nov 19, 2025
∙ Paid

おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。

今日は「Seismic」についてリサーチしました。

Seismicとは?
主要ユースケース
変遷と展望
類似企業や競合との比較
2026年の主役はプライバシー領域か?


TL;DR

  • Seismicはフィンテック向けのEVM互換・プライバシー特化型ブロックチェーンで、TEEと暗号化により取引内容をデフォルトで秘匿できる点が特徴。

  • 独自コンセンサス「Quartz」によるサブ1秒の高速ファイナリティや、Seismic Rethによるネイティブな秘密計算機能を備え、金融領域の幅広いプロダクト(口座、融資、決済等)を安全にオンチェーン化可能。

  • a16zなどからの大型調達を背景に開発が加速しており、既にBrookwellやCredなどが採用、競合より開発容易性・コンプライアンス対応・EVM互換性で優位という評価を得ている。


Seismicとは?

「Seismic」はフィンテック向けに設計されたプライバシー対応ブロックチェーンです。

プライバシー制御のために若干の追加基盤開発は必要ですが、基本はEVM互換であり、開発者はSolidityによるスマートコントラクト開発が可能です。そのため、開発者の学習コストを抑えつつ機密保護を実現しています。

Seismicチェーン上ではデフォルトで取引やデータが暗号化されプライバシーが確保され、すべてのトランザクション(送金、ローン、スワップ等)の内容が保護されます。

◼️技術構成

簡単にだけ、プライバシーを実現する技術構成についても触れていきます。

中核技術として、プロトコルレベルでのデータ暗号化とハードウェアによる保護を組み合わせています。具体的にはTEE(Trusted Execution Environment)を活用し、全ノードがTEE内で動作することでデータ秘匿性を担保します。

↓TEEの概要については以下の記事で触れています。

【Phala Network】AIエージェントへTEEを提供 / 秘匿性の高い安全環境を提供 / ZKとOPの良い所取りのOp-Succinct採用の独自L2を構築 / @PhalaNetwork

【Phala Network】AIエージェントへTEEを提供 / 秘匿性の高い安全環境を提供 / ZKとOPの良い所取りのOp-Succinct採用の独自L2を構築 / @PhalaNetwork

mitsui
·
Jan 16
Read full story

このアプローチによりゼロ知識証明(ZK)による従来型プライバシー方式を用いずに高いプライバシーと拡張性を両立しており、複雑なZK回路や専用言語を開発する必要がありません。

This post is for paid subscribers

Already a paid subscriber? Sign in
© 2025 mitsui
Privacy ∙ Terms ∙ Collection notice
Start your SubstackGet the app
Substack is the home for great culture