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Sanctumの構想からトークン抽象化とプログラマブルマネーについて考える
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Sanctumの構想からトークン抽象化とプログラマブルマネーについて考える

考えてみた。

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mitsui
Jul 18, 2024
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Sanctumの構想からトークン抽象化とプログラマブルマネーについて考える
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おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。

今日は「Sanctumの構想からトークン抽象化とプログラマブルマネーについて考える」というテーマで最近自分が考えていることを書いてみます。Sanctumの解説記事というよりは考察記事になります。

🔵Sanctumとは?
🏭LSTのOEM工場
💰プログラマブルマネーを作りたい

🔵Sanctumとは?

まず簡単に「Sanctum」を解説します。

SanctumはSolanaに存在するLSTの流動性ハブです。詳細はトークンがしっかりとローンチされた後にまたリサーチ記事にまとめたいと思いますが、ここでは概要だけを記載します。

Sanctumを活用することで各プロトコルが自由にLST(リキッドステーキングトークン)を発行することが可能になります。例えば、Solanaのミームコイン$BONKの発行する$bonkSOLというLSTがあります。

$bonkSOLはSolanaのLSTでありながら、$bonkSOL特有の特典も享受することができます。具体的には以下の特典が存在します。

  • 8.05%の利回り

  • $BONKのエアドロップ

$bonkSOLを保有するだけで通常のLSTのような利回りを獲得でき、さらに$BONKでのエアドロップも受け取ることができるというわけです。

このように、いろいろなプロジェクトが独自の特典を用いたLSTを発行できるプロトコルがSanctumです。

但し、それだけではありません。それぞれのプロジェクトが固有のLSTを発行するとどうなるでしょうか。

流動性がなくなり、トークンとして機能しません。

LSTだけを発行しても流動性がなければそのトークンの価値は薄れてしまうので、”リキッド”にする意味がありません。独自でLSTを発行してしっかり機能させるには、自分たちで流動性プールを作り、運用に対応してくれるDeFiを探し、といった形で流動性とユーティリティを築いていく必要があります。これは現実的ではありません。

Sanctumの革命はまさにここにあります。

Sanctumは存在するLSTの流動性ハブです。無限のLSTに対して統一された流動性プールを提供します。具体的には、すべてのLSTに対応する$INFと呼ばれるトークンを発行し、全LSTの共通流動性プールになるInfinityプールを構築しています。

Sanctum Infinity Pool は、プール内のすべての LST 間のスワップを可能にするマルチ LST 流動性プールです。これはLSTのバスケットと考えることができます。

$INFトークンは、 Infinity Pool に流動性を提供することと引き換えに取得するトークンです。$INFはLSTのバスケットとなっており、すべてのLSTと交換可能です。

尚、$INFの利回りはLST バスケットからのステーキング利回りと取引手数料を組み合わせたものとなっています。

要は、流動性を持った独自LSTの発行ができるというわけです。


🏭LSTのOEM工場

僕はSanctumはLSTのOEM工場だと思います。それぞれのブランドが独自デザインと特典を用いたLSTを作成できますが、その裏側には実はSanctumが存在しているという状況です。

現実世界でも例えばアパレルなどは、ユーザーが触れる商品に対して見た目の差はあれど裏側の工場はOEMで実は同じ、みたいなことはザラにあります。

それのLST版がSanctumです。以下、図式化してみました。

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