おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「Saga」についてリサーチしました。
«目次»
1、Saga とは?
- 特徴①:手数料なしのDappsアプリストア
- 特徴②:SolanaPayを活用したP2Pの即時決済
- 特徴③:安心のセキュリティ「Seed Vault」搭載
- 特徴④:dApps構築環境「Solana Mobile Stack(SMS)」
- 特徴⑤:事前注文が可能な「Saga Pass NFT」
2、いつ買えるの?
3、10億人にweb3を普及させるためには、モバイルの普及一択!?
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Saga とは?
「Saga」はブロックチェーンプロジェクトとして有名なSolanaが手掛けるweb3の利用に特化したスマートフォン(Solana Mobile)です。
「Web3 in your Pocket」のフレーズ通り、トークンでの支払い、NFTのミント、Dappsの利用、GameFiの利用が全てスマートフォンで実現します。
では、その特徴を見ていきましょう。
■特徴①:手数料なしのDappsアプリストア
昨今、web3の世界でも全てのアプリケーションに30%の手数料が発生する状況に対して”Apple税”という言葉を使い、嫌悪感を示しているプロジェクトも多いです。NFTの取引に30%も手数料がかかれば、通常のやり取りはできません。
一方で、Solanaが開発する「Saga」のdApp Storeは手数料が0%です。アプリ内販売、サブスク、全てに手数料がかかりません。
また、暗号に優しいポリシーを設けており、分散型ストレージにアクセスできる検閲耐性、アプリのメタデータにオンチェーンでアクセス可能なコンポーザビリティも備わっています。
検閲耐性は分散型ストレージ プロバイダーである@ArweaveEcoを活用することで実現しています。どのアプリも検閲されることなく、独自のdAppを開発することが可能です。
■特徴②:SolanaPayを活用したP2Pの即時決済
以下、Solana Spaces(Twitterアカウント)に掲載されている「5年後から届いた映像」です。5年後にはP2Pの即時決済でコーヒーが買えるようになっています。

SagaはこのP2Pの即時決済に対応しています。もちろん決済手数料はかかりません。
■特徴③:安心のセキュリティ「Seed Vault」搭載
すごく簡単に言えば、モバイルからNFTのミントやdAppsへの安全なアクセスが可能な仕組みです。具体的に言えば、秘密鍵をウォレット、アプリ、OSから分離して保管しながら取引の即時署名を容易にするカストディプロトコルを指します。端末としての認証する仕組みを活用しているようです。
■特徴④:dApps構築環境「Solana Mobile Stack(SMS)」
SagaはAndroidベースで構築されています。その上で、dAppStoreへのアプリ開発を容易にする開発環境を構築しています。
1,000 万ドルのモバイルファンドも設立し、開発への支援金も出すなど、開発者へ向けての設備が整っています。
■特徴⑤:事前注文が可能な「Saga Pass NFT」
Sagaの発送準備が整った後に優先して購入&発送の権利が得られるPass NFTです。他にも限定NFTのエアドロップや限定イベントへの参加、限定グッズの購入などのユーティリティがあります。限定10,000人へ配布。
少し前(2023年1月22日)から、Saga Passホルダーへ向けて毎週カードNFTがランダムで配布されていくことが発表されました。


用途はまだ不明ですが、早めにSaga Passを入手すると貰えるカードが増えるので、Saga Passへの需要が増しています。現在はMagic Edenなどの二次流通市場でしか買えませんが、今後第二回のSaga Pass販売を予定しているそうです。
いつ買えるの?
このような特徴を持つ分散型スマートフォン「Saga」はいつから購入可能なのでしょうか?またいくらで購入できるのでしょうか?
結論から言えば、販売時期は「2023年初頭」とだけ書かれており、具体的な販売日は決まっていません。
価格は「1,000ドル」を予定しているとのことです。1ドル130円だとすると、13万円ほどですね。やや高く感じますが、最近はiphoneもそれくらいするので、そこまで高すぎるというほどではなさそうです。

すでにwaitlistが公開されており、メールアドレスと住んでいる国、ウォレットをコネクトすることで登録できます。
Sagaは、米国、カリフォルニア州、EU、英国、CH、AU、NZで発売開始予定で、日本では販売後すぐには利用できません。また、予約時に100USDCをデポジットに入れる必要があり、100USDCが入っているウォレットをコネクトする必要があります。
すでに2023年に突入しており、Saga Passホルダー向けのNFTエアドロップも始まったため、そろそろ出荷が始まるのではないか?と見られています。非常に楽しみです!
10億人にweb3を普及させるためには、モバイルの普及一択!?
では、ここからリサーチした感想を書きます。
まずはとてもワクワクしました。日本ではまだ使えないので、そこは残念です。ただ、Sagaが日本対応するのが先か、僕が海外に拠点を移すのが先か、1人で勝手に勝負をしてます😌
そして、このweb3に特化したモバイルの普及はマスアダプションを大きく推進するものと見られています。
↓こちらのツイートが参考になりました。


簡単に要約すると、
web3の普及はweb3特化のモバイル以外あり得ない、なぜ誰もやらなかったのか不思議なくらい。
ここ10年でスマホは急激に普及し、2025年にはインターネットユーザーの4分の3 (72.6%) が、スマートフォンのみを介して Web にアクセスするようになると言われている。
そう考えるとweb3を利用するには、そこに特化したスマホを作るしかない。
まだ1,000ドルで高いかもしれないが、過去を見ればわかるように徐々に安くなっていき、誰でも購入できるようになっていく。
結果、web3特化のスマホが普及し、それに伴いweb3も普及していく。
確かに、メタバースが普及しないのもデバイスの問題が大きいと言われています。既存のヘッドマウンドディスプレイは重すぎて1日中つけることは困難です。これがグラスほどの簡易さになれば、一気にメタバースで過ごす状況が普及すると言われています。
ハードが先で、そこにソフトがついてくる順番です。4G普及によってYouTubeが普及したように、5Gになれば更に高速なやり取りが可能になり、複雑なアプリケーションでも一瞬で完結するようになります。
そう考えると、やはりweb3のマスアダプションもハードが先でそこにソフトがついてくるのは自然です。
Sagaを始めとしたweb3特化のスマホが普及し、そこにネイティブアプリとしてウォレットが入っており、dApps StoreでワンタップでDeFiアプリをダウンロードし、資金運用、NFTを購入や売買を行う。そして、P2Pの即時クリプト決済が可能となる。
その未来を考えると、今web3領域で作るべきサービスも変わってきそうです。モバイルに取って代わられる領域は今は攻めずに、モバイルが普及してユーザー数が激増したときに影響力を発揮できる領域を攻めておくと良さそうですね。
加えて、既存の勢力(特にApple)がどう出るのかも見ものですね。大きな手数料をあげている状況を0%に下げることは難しいと思いますが、市場を乗っ取られるよりはiPhoneのシェアは残したままweb3へ対応させた方が良い気もします。
Sagaの進出により、モバイル市場にも大きな変革が訪れ、web3のマスアダプションに大きなきっかけを与えそうです。
今後も注目して見ていきます!
«参考リンク»
・HP:https://solanamobile.com/
・Twitter:https://twitter.com/solanamobile
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
mitsui @web3リサーチャー
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