【Safe】450億ドル以上を保管するマルチシグウォレット / 2022年にGnosis Safeから名称変更 / AA市場を牽引するリーダー的存在!?
DAOからスピンアウトしたDAOであり、AA市場を牽引します。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Safe」についてリサーチしました。
«目次»
1、概要|Safe とは?
- 機能
2、変遷|Gnosis DAOからスピンオフ、SAFEトークンを発行と1億ドルを調達
- GnosisDAOの変遷
- 独立の理由
3、展望|AAのリーダーとして市場を牽引する!?
4、考察|DAOの分割はまさに未来の働き方
概要|Safe とは?
「Safe」はイーサリアムのアカウント抽象化(AA)を推進するウォレットとプロトコルを開発するプロジェクトです。元々はGnosis Safeと呼ばれていましたが、2022年4月にGnosis DAOからスピンオフし独立、7月に名称も変更されました。(この経緯も後ほど解説します)
Gnosis Safeは2017年にEthereum上でローンチをしたマルチシグウォレットであり、これまでに20Mトランザクション、45Bドルの資産管理、4.6Mのアカウントが作成されています。数値を見てもわかる通り、マルチシグウォレットの元祖であり、現在はAAを推進するリーダー的存在でもあるプロジェクトです。
◼️機能
大きく2つの機能(プロダクト)が存在します。
Safe Wallet
Safe Core
○Safe Wallet
ユーザー向けのマルチシグウォレットです。マルチシグウォレットとは1つのアカウントを共同で管理できる仕組みです。例えば、DAOのトレジャリーをマルチシグウォレットで作成することで、複数人で署名しなければ資金移動ができない仕組みを構築できます。
Safe WalletはDAOや企業で利用するマルチシグウォレットを簡単に無料で構築できます。署名できるアカウントの制御(追加や削除)も簡単で、詐欺防止のためにトランザクションが発生する前にシミュレーションも可能です。Safe WalletをDappsに繋ぐことも可能なので、DeFiで資金を運用したり、DAOでNFTを購入するといったことも可能です。
また、スマホアプリもリリースしているため、モバイルで署名申請に気付けたり、過去の取引履歴なども全て確認することができます。
○Safe Core
開発者がAAをDappsに組み込むSDKやAPIを提供しています。細かく見ていくと「AA SDK」「API」「PROTOCOL」の3種類に分類されます。
AA SDKは、Safeをさまざまな外部サービスと統合するのに役立つ開発者キットのセットで、開発者にスマートコントラクトアカウントの運用に伴う複雑さを抽象化する機能を提供します。
AA SDKの中にも5つの機能がKitとして存在します。
Auth Kit:外部所有のアカウントを作成し、電子メール アドレス、SNSアカウント、または暗号ウォレット アカウントを使用して認証
Protocol Kit:安全なコントラクトとの対話を実施。これにより、新しいセーフ アカウントの作成、構成の更新、トランザクションの署名と実行などが可能に
Onramp Kit:ユーザーが法定通貨で暗号通貨を購入し、クレジットカードまたはその他の支払い方法を介してSafeアカウントに資金を供給することを可能に
Relay Kit:安全なトランザクションを中継し、サードパーティのスポンサーを得たり、サポートされている ERC-20 トークンで支払いを受けることが可能に
API Kit:安全なトランザクションサービス API との対話に役立つ。署名者間でトランザクションを共有し、安全なアカウントから情報を取得するのに役立ちます。たとえば、構成やトランザクション履歴など
「PROTOCOL」は、スマートアカウントを安全、ポータブル、および構成可能にするためのオープンなモジュール式フレームワークで、「API」はすべてのSafeアカウント関連情報とのインターフェースを強化するために必要なすべてのSafeインフラストラクチャを参照します。
また、これらのCoreを提供することで全てのスマートコントラクトアカウントの基盤となることを目指しています。そのために、Safeモジュールと呼ばれる原則が採用されており、これはSafeコントラクトにカスタム機能を追加します。これらは、Safe のコアコントラクトからモジュール ロジックを分離しながら、Safeに機能を追加するスマートコントラクトです。これにより安心安全なスマートコントラクトアカウントを実現します。
変遷|Gnosis DAOからスピンオフ、SAFEトークンを発行と1億ドルを調達
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