おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「ReDeeM」についてリサーチしました。
«目次»
1、ReDeeM とは?
- NFT情報
- 仕組み
2、AIアートのプロンプト指定やアウトプット指定は可能性がありそう
ReDeeM とは?
「ReDeeM」は一度埋もれたNFTを蘇らせ、第二の人生を付与するアートプロジェクトです。
■NFT情報
個数:7,777体
価格:Re-list: 0.0077eth / Public: 0.0099eth (3 max per wallet)
チェーン:イーサリアム
自分のウォレットに眠る要らないNFTを運営のウォレットに送ること「Re-list」に登録され、ReDeeM NFTを割引で購入することが可能でした。運営のウォレットには現在5,400ものNFTが送られてきています。
NFTはすぐに完売し、その後のリビールを経て、現在はTVLが41Eth、フロア価格が0.0093Ethとなっており、OpenSeaの世界トレンドランキング1位を獲得しました。
■仕組み
では、そのプロジェクトの全体像も解説します。単純に”要らないNFTを送って新しいNFTが買える”というだけのプロジェクトではありません。
そのロードマップを見ると、ジェネラティブAIの活用、独自トークンの発行など、これから多くのことが待ち受けています。
その仕組みは(おそらく)こうです。(まだ詳細が明かされていないので、やや解釈違いあるかもしれませんが、その際はすみません)
ReDeeM NFTの販売
要らないNFTを送付してもらい、Re-listへ登録(WLのようなもの)
要らないNFTは「Recycle Center」で保管(いつでも誰でも閲覧可能)
ジェネラティブAIを活用した「AI Painter」のリリース
動画を見てもらえればわかりますが、プロンプトは同じでアーティストを選択し直すたびに別のアウトプットが出てきています
アーティストの画像はNFTのクリエイティブで #で番号も振られているので、おそらく各NFTホルダーを選択できるのだと予想できます
つまり、それぞれのNFTホルダーがRecycle Centerに預け入れているNFTによってプロンプトを入力した際に出てくるアートが異なるようになるのでは?と予想しています
これを指して、要らないNFTに新しい命を吹き込むと表現しています
独自トークン「$ReDeeM」の発行
Recycle Centerへ預け入れている人かNFTを保有している人へ向けて独自トークンを発行する
Recycle Centerに預け入れられているNFTは市場の評価も見つつ、再評価され、$ReDeeMを使うことで、再度オークションに出すことが可能になります。
また、ReDeeM NFTのロイヤリティ収入を活用し、毎月ブルーチップNFTを購入し、トレジャリーに格納され、$ReDeeMによるオークションも実施されます
詳細なトークンエコノミクスはこれから発表されます
つまり、要らなくなったNFTを起点にAIで新しいアートが生成できたり、再評価されるエコシステムを作り出そうとしているプロジェクトです。
まだDiscordもオープンしておらず、その詳細は謎のままですが、とても面白いプロジェクトだと感じました。
AIアートのプロンプト指定やアウトプット指定は可能性がありそう
昨日リサーチした「Generative NFT Tool(GNT)」もそうでしたが、今日のReDeeMのAI Painterも、公開されているAIアートのAPIを活用しつつ、独自のAIモデルを構築しています。
昨日のGNTはPFPのNFTに特化したアートが出来上がるようになると書かれていましたし、最初のテスト段階はスニーカーのPFPアートが生まれると書かれていました。
確かにmidjouney等によって、誰もがAIアートを生成できるようになりましたが、そのプロンプトを探求したり、絵柄を統一し続けることは意外に難しいです。
そこで、プロジェクト側でプロンプトの入力項目を指定し、生まれるアウトプットにも制限をかけるAIモデルを用意すれば、自社プロジェクトと親和性の高いアートが量産されるAIが誕生します。
例えば、今までのキャラデザを学習させて、ポケモンが生成できるAIを作成したとします。
プロンプトの入力項目を「タイプ」「強さ」「何段階進化」「どのエリアに出てくる」にしておいて、ユーザーがその空欄を埋めるだけで、新種のポケモンが自由に生成できるようになります。
僕実は”AIアートの正解”はこれなのかもしれないと思っています。
誰でも高クオリティの作品が生成できればクオリティはコモディティ化するので、無名の人間がAIアートですごい作品を描いただけでは売れることはありません。
大切なのはそのAIアートの紐づいている”何か”です。例えば、ポケモンAIジェネレーターで新種のポケモンを描いていい感じのものができあがれば、無名の人間であったとしてもポケモン好きコミュニティの人から購入される可能性があります。
確かにAIアートはクリエイティブを民主化しました。ただ、そのいい感じの使い道はすでに存在するブランドの二次創作の民主化なのではないかということです。
ポケモンを例に出しましたが、例えばNFTプロジェクトが自分たちの数千点の絵柄を読み込ませて、その二次創作が誰でも出来るAIを独自開発し、NFTホルダー向けの特典とすれば、二次創作が簡単に行えます。
そして、この二次創作を民主化する戦い方は商用利用をOKとすることが多いNFTプロジェクトと非常に相性がいいので、新しい時代のIPやブランドの作り方になるんじゃないかなと思ってます。
AIの使い方も含め、とても面白い取り組みだと感じました。まだフロア価格安いので、自分でも購入を検討してみようかと思いました!
以上、ReDeeMのリサーチでした!
«参考リンク»
・HP:https://redeemnft.xyz/
・Twitter:https://twitter.com/redeem_nft
・OpenSea:https://opensea.io/collection/redeemart
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
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