おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「qiibee」についてリサーチしました。
«目次»
1、qiibee とは?
- 機能
2、ユーザーの利用イメージ
3、メリットを整理
- 機能
- 企業メリット
- ユーザーメリット
4、何をブロックチェーンで行うか
qiibee とは?
「qiibee」はスイスを拠点とするブロックチェーン・スタートアップ企業で、ロイヤルティ・プログラムのブロックチェーン化を提供するサービスを展開しています。
qiibeeのプラットフォームは、複数のロイヤルティ・プログラムを統合し、ユーザーにより多くの特典を提供することを目的としています。
ケンタッキーも所属するイタリアの小売業界のネットワーク「Confimprese」との協業を発表しており、すでに300ブランド以上、10万人を超えるユーザー数が存在します。
■機能
qiibeeのプラットフォームには、以下のような機能があります。
ブランドの独自ポイントの作成、配布、管理
ブランドの独自NFTの作成、配布、管理
利用状況の分析画面
自社ポイントと他の企業のポイントや仮想通貨との交換制限
そのイメージを簡単に解説します。
おさらいすると”qiibeeはブランド(企業)がブロックチェーンを活用した独自のロイヤリティプログラムを簡単に構築できるプラットフォーム”です。
まず自社の独自ポイントを構築します。必要事項を入力していくだけで、qiibeeブロックチェーン上に自社独自ポイント(トークン)を作ることが可能です。
そして、自社ポイント(トークン)と交換可能なパートナーを選択します。これは以下のようにビットコインやイーサリアムなどの通常の仮想通貨も可能ですし、他社の独自ポイントと互換性を持たせることも可能です。
しかし、他社の独自ポイントとの互換性の場合は、”Partner requets”を送って相手から承認を貰うことができれば”Active partners”として互換性が担保されます。
そして、自社サイトやアプリへのAPI埋め込みか、qiibee独自ツールで新しくロイヤリティアプリすらも構築するかして、ユーザーに公開します。
その後はPartnersを増やしたり、ユーザーに周知したり、ポイントとの交換報酬を調整したり(NFTを追加することも可能です)して、ロイヤリティプログラムを運用します。すべての情報がわかるダッシュボード画面もついています。
では、ユーザー側の画面も見ていきます。
ユーザーの利用イメージ
ユーザーは企業側が出している告知からその存在を知ることができます。
このように企業が設定するアクションをこなすことでポイントが貯まり、そのポイントを他の企業ポイントと交換することも、その企業の特典と交換することも可能です。
また、企業側はポイントと交換できる報酬でNFTを設計することも可能です。ユーザーは受け取ったNFTをアプリ上で確認でき、ホルダー限定のコンテンツの閲覧できます。また、そのNFTの譲渡や売買も可能です。(企業側は譲渡も売買もできないように設定が可能)
メリットを整理
少し整理します。
■機能
ブランドの独自ポイントの作成、配布、管理
ブランドの独自NFTの作成、配布、管理
利用状況の分析画面
自社ポイントと他の企業のポイントや仮想通貨との交換制限
+ これらを駆使したロイヤリティプログラムをAPI連携、もしくは独自キットで簡単に構築できる。
■企業メリット
ポイントの管理コスト削減:ブロックチェーンの活用によって、ポイントの作成および管理コストを削減、また自社でのアプリ構築コストも削減できます。
ユーザーの参加促進:他のプログラムへの参加や仮想通貨への交換が容易に行えるため、ユーザーより多くの特典を提供することが可能です。このため、企業は、より多くのユーザーを獲得し、ビジネスを拡大することができます。
ポイントの流通促進:他社プログラムとの提携が可能なので、自社のポイントが流通することで新しい顧客層の獲得を狙うことが可能です。
■ユーザーメリット
ポイントの統合管理:複数のロイヤルティ・プログラムを統合することができるため、ポイントの管理が簡単になります。
ポイントの交換:異なる企業の商品やサービスで自分が欲しいものを自由に交換できるようになります。
以上、メリットの整理でした。気になる方は企業側のアカウント制作は誰でも行うことができたので、画面にアクセスしてみると良いかもしれません!
何をブロックチェーンで行うか
最近はブロックチェーンを活用したロイヤリティ系のサービスを調査していましたが、これブロックチェーンを活用する必要あるのかな?というサービスも多々ありました。
僕自身は、必要性の有無は100%証明できないけどとりあえずブロックチェーン活用してみることで後から解像度が上がって使うべき所がわかることもあると思っているので、やってみようという姿勢は全然良いとは思っています。
とはいえ、最初から仮説はあったほうがいいのは間違いありません。
その中でロイヤリティプログラムをブロックチェーンで行うのは、すごく便利になりそうに見えて、実は既存テクノロジーでもいけるよね?という絶妙な領域です。
この辺りは可能性ありそうだと思いつつも、どうなるんだろうなと思い、リサーチを進めています。
今回リサーチしたqiibeeはその辺りのバランスがかなり優れているなと感じました。
簡単に独自トークンや独自NFTの発行と管理ができることはもちろん、既存仮想通貨との交換や他社のロイヤリティプログラムとの連携をワンタップで行えることは、ブロックチェーンの共通基盤を使うことによって実現します。
もちろんこれらすべての機能をWeb2の技術で再現しようと思えば可能なのかもしれませんが、ブロックチェーンを活用することで運営企業側の開発や運用コストが削減され、透明性高く改ざんできない運用も可能となります。
僕自身もこの領域のうまいユースケース、そしてどこにブロックチェーンを活用するべきかはまだ仮説が定まっていませんが可能性がありそうな領域だとは感じているので、引き続きリサーチしていきます。
«参考リンク»
・HP:https://www.qiibee.com/
・Doc:https://docs.qiibee.com/api/
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
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