おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「QAQA」についてリサーチしました。
«目次»
1、QAQA とは?
- トークンエコノミクス
- ロードマップ
2、原資を担保するトークンエコノミクス
QAQA とは?
「QAQA(カカ)」は、クイズの出題や回答で仮想通貨が貯まるアプリケーションです。
Quizerと呼ばれる出題者、Quizeeと呼ばれる回答者がマッチングされ、ユーザー出題&ユーザー回答でクイズの出題と回答が繰り返されます。そして、その出題者と回答者にはどちらも仮想通貨BLQSと交換できるChipが付与されます。
現在はティザーサイトだけ公開されている状況で、2023年6月にα版が公開される予定です。
開発・運営はKLab株式会社のweb3事業を管轄する子会社「BLOCKSMITH&Co」です。同社は「キャプテン翼 -RIVALS-」の開発も手掛けています。
■トークンエコノミクス
このアプリの最大の特徴がこのトークンエコノミクスの設計にあります。
そして、このアプリは出題者と回答者にChip(仮想通貨と交換できるゲーム内ポイント)を配布することでインセンティブ設計をしていますが、大切なのはこのChip(厳密に言えば交換できる仮想通貨)の価値が下落しないことです。GameFiはこの問題にぶち当たります。
そこで、QAQAが開発した仕組みが「AHT(Answer History Targeting)」です。
端的に言えば、クイズの回答結果によってターゲティング広告を出して、その広告費を原資にChipを分配する仕組みです。
例えば、アニメ系のクイズに正解し続けている人であればアニメに詳しいという証明になるので、新作アニメの広告を出す。web3系のクイズに正解しているのであれば、取引所などの広告を出す、などです。
その広告出稿の費用を仮想通貨BLQSで受け付けることによって、価格の下落を防ぎます。
非常に面白い仕組みですね。
■ロードマップ
上述した通り、まだティザーサイトが公開された段階で、α版のリリースは2023年6月が予定されています。
また、基本はクイズ機能ですが、NFTの購入でより効率よくChipを貯められるような機能や、ランキング機能、アバターの着せ替え機能など、ゲームとして楽しめる機能が多く用意されているとのことです。
リリースを待ちたいと思います!
原資を担保するトークンエコノミクス
広告費を担保にしたインセンティブ設計は非常に面白いと思っています。
これから先の時代において個人データの収集が難しくなってくるので、ターゲティング広告の精度が低下します。その先はウォレットの入っているNFTやFTを元にしたトークングラフマーケティングが主流になるとも言われていますが、個人情報を形成できるほどウォレットがいっぱいになるにはまだ時間がかかります。
そして、ウォレットがいっぱいになったとしても、個人の意思でその情報を提供してもらう必要があります。つまり、そこに何らかのインセンティブをつけないとターゲティング広告が出せなくなります。
ただ、ターゲティング広告が無くなることはないと思いますし、ユーザーにとってそれが悪いかと言われたら、新しい出会いを生むものなので、それ自体は悪くありません。やたらと関係ない広告まで出てきたり、勝手にあらゆる場所で個人情報が抜かれていることに嫌悪感を示しているだけです。
なので、自分の意思でデータを提供し、自分にとって良い広告が出てくるのであればむしろ歓迎するはずです。そして、そのサイクルにインセンティブがあるなら尚良しです。
Salesforceのweb3参入の理由にも「web3の技術はよりパーソナライズされた体験を可能にする」と書かれていたのですが、これは本当にその通りだと思います。
例えば、ブランドがあらゆるタッチポイントで顧客にNFTを配布することで、どこで接点を持っている人なのかが一発でわかります。なので、より精密な顧客セグメントを切ることが可能になり、最適な体験をお届けすることが可能になります。
また、NFTなので他社との接点もわかるので、XXをしていて、△△をしている人に自社の商品がベストマッチ!という新しいターゲティングの仕方も可能になります。
そんな背景もあり、QAQA(カカ)は広告の新しい在り方を示すアプリになるかもしれません。
以上、QAQAのリサーチでした!
«参考リンク»
・HP:https://www.qaqa.io/
・プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000696.000006348.html
・Twitter:https://twitter.com/qaqa_jp
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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