【Pudgy Penguins】創業者が追放されたNFT。その実態と現在は?
「Pudgy Penguins(パッジーペンギンズ)」とは、合計8,888種類のジェネラティブNFTで、ペンギンのクリエイティブが特徴です。
おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日はペンギンが特徴の「Pudgy Penguins」についてリサーチしました。
«目次»
1、Pudgy Penguinsとは?
2、創業者が追放された
3、ガバナンスが機能した?
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Pudgy Penguinsとは?
「Pudgy Penguins(パッジーペンギンズ)」とは、合計8,888種類のジェネラティブNFTで、ペンギンのクリエイティブが特徴です。
2021年7月に0.03Ethでリリースされ、一時期CryptoPunksやBAYCを追い越すほどの人気ぶりでした。また、最高額で取引されたNFTは5,000万円を超えるほどでした。
https://www.nft-stats.com/collection/pudgypenguins
その高騰の理由となったのは、Redditの共同創設者で投資家でもあるAlexisOhanianがPudgy Penguinsをツイートしたことが挙げられます。
また、同時期にThe New York Timesにも取り上げられ、一気に話題となりました。


創業者が追放された
このPudgy Penguinsが非常に特徴的な点は、設立から1年も経たないうちに創業者が投票によって追放され、別の運営チームに売却された点にあります。
元々のチームでは、メタバースへの展開やトークン発行等をロードマップに掲げて、プロジェクトが走り始めました。しかし、一向に進捗が示されない状況が続きました。
その後、全くプロジェクトが進んでいなかったことが発覚。また、創業メンバーによる資金着服疑惑も生まれ、コミュニティーの投票によって創業メンバーが去ることになりました。
そこから、全てをDAOで運営する形も模索されましたが、結局は様々なプロジェクト運営経験がある別のチームに約3億円で売却されたことが発表されました。


そこから少しずつプロジェクトが進捗していき、一度下がった価格が徐々に戻りつつあります。
https://opensea.io/collection/pudgypenguins
また、最近は”おもちゃメーカーへのライセンスを発表”し、一部のNFTをおもちゃ化することも発表されました。


今後も、当初果たせなかったメタバースへの展開やトークンの発行等を引き継いで運営していくことが期待されています。
ガバナンスが機能した?
ここまで大きなNFTプロジェクトにおいて、創業者が追放される形で運営チームが変わることはあまり聞きません。
NFTの価値の源泉はコミュニティー(需要の多さ)にあるので、例えDAO化して権限を分散していなくても、コミュニティーの声は絶大です。みんながNO!と言えば、価格も暴落するし、そんなNFTを購入する人もいなくなるので、実質的にプロジェクトを進めていくことは不可能になります。
そして、ウォレットアドレスを見れば資金の移動が一目瞭然なので、不正をしていることもわかります。
株式会社でも資金調達だけして実際の事業は全然進んでいないとか、資金の着服や私的利用が行われていた事件は多々あります。ただ、内部があまりにもクローズド過ぎて発覚が遅れてしまいます。且つ、法律に抵触してるなどを別にして、発覚した時に大株主の創業者を追放できる可能性は低いです。
今回のNFTプロジェクトでは、NFT価格が乱高下したり、一度ゴタゴタがあったプロジェクトだと認知されてしまいましたが、ある種ガバナンスが機能した一例だと思います。
資金の透明性とコミュニティーの声という要素で、不正や怠慢が発覚して、チームの入れ替えにまで至ったわけです。もちろん、ここまで上手くいくことは少ないのか守れません。怠慢も定義が難しいし、頑張ってるけど成功しないことも絶対にあるので。
ただ、web3の時代における組織ガバナンスの一例として、非常に勉強になりました。
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おわり。
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