【ProofX】web3版のロイヤリティプログラムを作る!その特徴と展望をファウンダーへ聞いてみた
web3のロイヤリティ活用において、すでに仮説検証を始めている方からの話は勉強になりました。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「ProofX」というプロジェクトを運営するtamtamさんにインタビューさせていただき、その内容も踏まえて概要から展望までを解説していきます。
※1)インタビューでの回答と一言一句同じではなく、わかりやすいよう少し加筆修正をしています。ただ、本人に確認いただいているので内容に相違はありません。
※2)細かい技術的な説明は省き、概要が理解できるように意識して書かれた記事となっています。
«目次»
1、ProofXとは?
- 特徴
- Q.「コントラクト(ブラウザ)ウォレット使ってるんですか?」
2、設立背景
- Q.「ここまでは当初の仮説通りきましたか?」
3、展望
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ProofXとは?
「ProofX」は、POAPのようなNFT発行機能とNFTスタンプラリー機能を備えたサービスです。
「NFT発行サービス」は、店舗や施設にQRコードを設置し、訪れた証明としてNFTを発行します。「NFTスタンプラリー」は、複数施設にQRコードを設置しスタンプNFTを収集可能です。また、獲得したスタンプ数に応じたリワード(特典)を予め設定することができ、該当施設を回るインセンティブが生まれます。
例えば、昨年12月より新宿浴場組合とNFTスタンプラリーを開催しています。
新宿の該当施設に訪れることでスタンプNFTがゲットできますが、下記のように数箇所を回ることで特典をもらうことが可能です。
このように、リアル施設でNFT発行を行うことで、顧客ロイヤリティやエンゲージメントを高める取り組みを簡単に行えるプロダクトが「ProofX」です。
■特徴
GPSの位置情報と連携したNFT発行が可能
QRコードの読み取りだけでは、その画像がSNSに流出した場合など、施設に実際に訪れた証明となり得ません。その解決のために位置情報と連携することで施設に訪れている証明となるNFTを発行。NFTの発行や受け取りは無料
施設を訪れた証明NFTの発行や受け取りは完全に無料で行うことが可能。ウォレットがなくともProofXを利用可能
NFTの受け取りにウォレットが必要ないため、web3に詳しく無い人でも利用可能。
■Q.「コントラクト(ブラウザ)ウォレット使ってるんですか?」
最後の特徴である「ウォレットがなくともProofXを利用可能」に関して、もう少し踏み込んで聞いてみました。
使っていません。
ProofXはメールアドレスでアカウントを作成が可能で、そのアカウントに”NFT発行予約権”を付与する形を取っています。
この状態ではNFTになっておらず、MetaMask等のウォレットをProofXアカウントにコネクトした際に、NFT発行予約権がNFT化されウォレットに配布されます。
その理由は、”ユーザーさんがweb3をしっかり理解した上で我々のサービスを使って欲しい”のと、”それぞれのサービスでウォレットができてNFT配布されても結局管理できない”と思ったからです。
やはり受け取ったNFTを本当の意味で活用するには、web3の理解が必須です。すぐにじゃなくても良いので、ProofX経由でNFTに触れてみたユーザーさんがその後にweb3を理解し、ウォレットを作った後にProofXにもウォレットをコネクトしてNFTをもらう。そしてそのNFTを活用してみる。この流れを作りたいと思っています。
あとは、NFT貰っても管理できなければ電子ゴミになってしまうと思ったので、ウォレットはやたら増やしたく無いなと、、。
これは確かに納得しました!
いろんなサービス上にウォレットがあると、どこで何を受け取ったのか忘れちゃいます、、。加えて、NFTを受け取った側もリテラシーがないと最大限活用できません。
とても面白い仕組みです。
設立背景
設立背景についてもお聞きしました。箇条書きで紹介します!
僕とあと2人の3人で共同創業した。
大学の同期で、当時からスタートアップでエンジニアとしてインターンしていたり、スタートアップ系の活動をしていた。
その際に将来的に一緒に会社やりたいという話はずっとしていた。
2021年の夏頃に久しぶりに会う機会があり、そろそろ一緒にやらないかと話し、アイディアを話し合った。
当初はweb3にそこまで詳しくなかった。
ちょうどアクシーがバズっていた時だったので、怪しいと思いつつも、あまりに勢いがすごいのでキャッチアップしたら、インターネット黎明期のような盛り上がりが出てきていると感じ、web3でアイディアを出し始めた。(2022年の頭)
その後、web3領域で模索する中で、色々なお客さんとも話しながら、経験データの蓄積から顧客ロイヤリティの向上ができないかと思い、2022年5月に立ち上げた。
■Q.「ここまでは当初の仮説通りきましたか?」
中長期的に見た時に、捉えているところのズレ感は今のところは全くない。
実際、web3知らない人、NFT全くよくわからないけど銭湯に貼ってあったからやってみましたって層も多い。
まだweb3が刺さってない層にも普及させながらマスアダプションに貢献していきたい。
展望
最後に展望をお聞きしました。
■方向性
キーワードは「顧客ロイヤリティの向上」
今は地域活性のための店舗やクリエイターに利用してもらってるが、今後はToBのファンマーケティングやファン作りのためにソリューションを提供していく。
ロイヤリティプログラム、会員プログラム、ポイントプログラムに対してNFTを上手く絡める取り組みをやろうとしている。
■背景
マーケティングの文脈で、企業はユーザーの獲得コストがかかるようになってきおり、広告コストの増大している。
また、昨今の個人情報の制限の波によって、クッキーを今後アップルやGoogleが制限するとこれまで以上に広告効果が下がっていく。
広告は続いていくが、今後はLTVを高めて一回使ってくれたお客さんが使い続けてくれるような関係性を築いていくべき。
■プロダクト構想
創ろうとしているのはweb3版のロイヤリティプログラム。
今までは自社の購買データしか見れず、自社外の顧客のデータが取れなかったが、オンチェーンのトランザクションだと自社外の様子を見ることができる。
顧客データをプラットフォームレスで獲得できることで、ユーザーの理解が進み、関係構築が進む。
例えば、スタバのロイヤリティプログラムで貰えるドリンク無料券も、その店舗の限定的な体験に留まっていたが、NFTを絡めることで売買可能となり、金銭的なインセンティブも生まれるようになる。
自社でロイヤリティプログラムを作っても顧客が獲得できておらず、エンゲージメントが高くないことが多いので、話をしていても、興味がある企業さんが多い。
以上、ProofXのtamtamさんへインタビューさせていただきました。
スタバの取り組みも始まりまりましたが、顧客ロイヤリティのweb3化は今後ユースケースが増えてくる領域だと感じているので、その中ですでに仮説検証を回している事業者の方からお話をお伺いでき、とても勉強になりました。
詳細のProofX構想については、noteかホワイトペーパーにも記載されていますので、ご興味ある方はぜひご覧ください!!
«参考リンク»
・Twitter:https://twitter.com/proofx_xyz
・HP:https://www.proofx.xyz/
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
mitsui @web3リサーチャー
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