おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「Pie」というサービスをリサーチしました。
«目次»
1、Pie とは?
- 使い方(NFT購入方法)
- 仕組み
2、UXはやっぱり大事
Pie とは?
「Pie(パイ)」は、クレカで簡単にNFTを購入できるサービスです。
OpenSea上にあるコレクションの中で、Pieによる審査を通過したコレクションがPieサービス上に並び、クレジットカードで購入することができます。
2022年8月16日にβ版がリリースされ、反響を呼びました。
その後、リリース1ヶ月で約1,000万円を超える流通があったようです。
そして、2022年12月22日に正式リリースされました。
■使い方(NFT購入方法)
使い方は簡単で、Pieサイト上にあるNFTを決定し、送付先ウォレットの情報を入力し、クレジットカードで購入するだけです。その後、入力したウォレットに購入したNFTが届きます。
僕自身も検索してみましたが、サイトがめちゃくちゃ可愛いし、回遊性も高く、とても使いやすかったです。新着や人気順、価格帯、日本か世界かでソートでき、自分が求めるコレクションにすぐに辿り着くことができます。
サービス手数料は5~15%の間で、ユーザーがNFTを取得する場合の合計金額の内訳は「日本円で換算した仮想通貨の価格」、「送付手数料(ガス代)」、「サービス手数料」となっています。サービス手数料は変動する仮想通貨の価格や購入するNFTの金額によって異なるようです。
■仕組み
裏側の仕組みについて、あたらしい経済の取材でお話しされていました。
・ユーザは、欲しいNFTを「Pie」のコレクションページから探します。
・欲しいNFTが見つかったら、購入依頼ページにユーザのウォレットアドレス、メールアドレス、クレジットカード情報を入力し、当社に対してNFTの購入リクエストを送ります。
・ユーザからの購入リクエストが届き次第、当社はバックエンド側でOpenSeaのAPI、SDKを用いて自社ウォレットでNFTの購入を行います。これによりSeaportのプロトコル上での取引になるため、安全にNFTの交換を行うことが出来ます。
・買付が完了したら、即時に自社ウォレットから購入者のウォレットアドレスに該当のNFTをお送りします。
上記の一連のフローをシステムで自動化して処理しています。
(引用:https://www.neweconomy.jp/posts/253179)
このように、全て自動化して処理が行われているようです。
また、運営会社は株式会社XYZで、XYZのCEOでありファウンダーは「宮本拓 」さんです。XYZではPie以外にも、新しいプロダクトを開発中とのことです。
やはりNFTを購入するハードルは今まで少し高かったので、クレカでサクッと購入できることでより多くの人にNFTが届きそうです!
UXはやっぱり大事
ここからはリサーチした感想を書きます。
正直、今までリサーチしたどのサービスよりも快適なUXでした。
もちろん僕が日本人だから日本語だと使いやすいとか、そもそもweb3初心者向けのプロダクトがそこまで多くないからとか、色々と反論はあるかもしれませんが、それにしてもすごいなーと思い、感動しました。
僕は優れたUXはユーザーに何も考えさせないものだと思っています。
“考えさせない”というのは、ユーザーがやりたいと思った瞬間に思ったことが実現できることで、「○○はどうするんだ?」と考える余地がないということです。
スティーブ・ジョブズがiPhoneの発表会の時に、誰もが生まれながらに持つ最高のデバイスが「指」だと言い、指で使えるPC(携帯)としてiPhone(スマホ)を打ち出しました。
僕はスマホが圧倒的に普及した理由は、UXが最高だからだと思ってます。人は指を動かす時に”指の動かし方で悩む”ことはありません。そんな最高のUX体験の指を動かせば、そのままデバイスが動くので、使い方に悩む人が少なくすみます。
この辺りをデザインの世界では「透明性」と表現するみたいです。(チームのデザイナーの子が過去に行った勉強会の資料を引っ張ってきました。)
と、少し話が飛びましたが、Pieのサービスを使っている中で、僕は悩む瞬間がほぼなかったんですよね。ぽちぽちと条件をソートしながら、検索かけているとすぐに出てくるし、悩むような難しい単語も使われていません。しかも、検索結果の下に関連コレクションも出てくるので回遊性も高く、セレンディピティ(偶然の出会い)も生まれます。
すごく主観で個人的な感覚ですけど、web3系のサービス、UIやUXを後回しにしているサービスが多すぎると思ってます。いや、まだマス向けじゃないからかもしれません。優れたサービスであればどんなデザインでも使われるのかもしれません。
でもやっぱり、web2時代に浸かり、カッコいいUIに見慣れて、普段のアプリで最高のUXを味わっている僕らにとって「最初はUIやUXを捨ててもいいから機能の検証だ!」の理論は少し極論すぎるなとも感じます。
やっぱかっこいいデザインのサービス使いたいし、UXって大事ですね。別にクリプトでNFT買うのも5分あればクリプト購入してウォレットに送ることはできるけど、めんどくさいです、、。それなら多少の手数料払ってもいいから、クレカで買っちゃいますね。
サービス自体の提供価値もですが、UXについて改めて考えさせられたリサーチでした!!僕も普通に買いたいNFTあったのでPieで買ってみます!
«画像引用/参考サイト»
・HP:https://getpie.xyz/
・Twitter:https://twitter.com/pie_nft_info
・Twitter(ファウンダー):https://twitter.com/gittaku
(※リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。)
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ご覧いただきありがとうございました!
mitsui @web3リサーチャー
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