【Otherside】BAYC運営企業が手掛ける、世界第一位のメタバースプロジェクト。その正体とは?
BAYC運営会社が手掛けるメタバースプロジェクト、その正体についてリサーチします。
おはようございます。
三井滉平です。
今日は「Otherside」というメタバースプロジェクトについてリサーチしました。
«目次»
1、Othersideとは?
2、人気の理由とは?
3、ブランド→経済圏→インフラ化
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Othersideとは?
「Otherside(アザーサイド)」とは、世界で最も有名なNFTプロジェクトの一つ”Bored Ape Yacht Club(BAYC)”を運営する”Yuga Labs”が運営するメタバースプロジェクトです。
Yuga LabsはCryptoPunksとMeebitsの買収も行っており、世界で最も有名なNFTプロジェクトを複数保有している企業です。
2022年3月にOthersideのデモ動画が公開され、話題となりました。
そして2022年4月末、Otherside内の土地「Otherdeed」が売りに出されました。
その人気は凄まじく、約24時間で約3億2000万ドル(約416億円)の売上高となり、NFT史上最高を記録しました。
https://opensea.io/collection/otherdeed
しかし、購入希望者が殺到したこともあり、イーサリアム上の負荷が急増し、記録的なガス代の高騰をもたらしました。ガス代は6,000ドル(日本円約78万円)近くまで高騰したと言います。
Otherdeedは、1区画につき305APEの固定価格で、約5,800ドル(日本円約75万4,000円)でした。つまり、Otherdeed1区画と同じくらいのガス代がかかったということになります。
しかも、混乱はそれだけに留まりませんでした。トランザクションの失敗で、多くの方がNFTは購入できないにも関わらず、ガス代のみ払うことになったのです。
Yuga labsは、その多くの方の失ったガス代を補填すると謝罪するまでに至りました。また、ガス代の高騰でゲーム内NFTの交換もままならないことも想定されたので、独自チェーンの開発の可能性も示唆しています。

ガス代の高騰やNFTの即日完売の結果からも分かるように、Othersideは今世界で最も注目されているメタバースプロジェクトと言っても過言ではありません。
事実、メタバースプロジェクトとして有名なSandboxとDecentralandのOpenSeaにおける時価総額をすでに超えています。
OtherSide:約237K ETH
Decentraland:約162K ETH
The Sandbox:約153K ETH
人気の理由とは?
では、ここからはそんなOthersideの人気の理由について解説していきます。
○豪華な運営チーム
欠かせないのは”運営チーム”です。BAYCやCryptopunksを保有し、今や世界第一位のNFTプロジェクト運営会社であるYuga Labsが発起人であることが信用力につながっています。
また、メタバース自体のクオリティを担保するために、更に2社が運営に加わっています。それがこちらの2社です。
AnimocaBrands(ゲーム会社)
WEB3界隈では非常に有名な企業で、The Sandboxの運営元でもあります。Improbable(VRツール開発企業)
VRツールの開発を行なっているImprobableも、全世界にサービスを提供したり、英国政府の軍事政策に協力するなど非常に実力のある企業です。
Sandboxの運営元でもあるメタバースプロジェクトの先駆者と、世界的に有名なVRツールの開発会社です。
このタッグにより、信用力があり、クオリティの高いメタバースの構築が可能となっています。


○自分のNFTを持ち込める相互運用性
現在は、BAYCやCryptopunksなど、Yuga Labsが手掛けるNFTをアバターとして持ち込むことが可能です。自分が購入したNFTをメタバース上で動かすことができるのは楽しいですね。
そして今後は、どんなNFTプロジェクトでも持ち込めるような互換性を持たせていくと発表しています。
また、他のメタバースとも連携ができるような相互運用性を持たせていくとも発表しており、まさに独占ではなく分散化し誰でも参加できるメタバースを目指していることが見て取れます。
○進化するメタバース
「すべてのOtherdeedはダイナミックなNFTである」と運営側は発表しています。
まだ具体的なことは発表されていませんが、メタバース内における所有者の選択により、土地などが進化するという仕掛けも用意しているようです。
また、土地の種類や階層、アイテムも様々な特徴が存在しており、細かい設定やゲーム要素がふんだんに盛り込まれています。
土地は5種類。
Otherdeedは全20万区画あり、販売で55,000区画が売りに出されました。またこの土地はBAYCホルダーなどへのエアドロも行っており、現状は合計で100,000区画がリリースされたものとなっています。
中心にBAYCの家があり、その周りに土地(otherdeed)が配置されてる世界観です。
ブランド→経済圏→インフラ化
Yuga Labsはまさに世界最先端のweb3企業です。インフラレイヤーは除き、NFTプロジェクトの立ち上げからコインの発行、メタバースへの進出まで、お手本のような進化の過程を辿っています。
そして、この過程にこそweb3企業の勝ち方や戦い方が秘められていると感じます。
Yuga Labsの歴史を辿ると、まず一番最初に「BAYC」を爆当てしたことが挙げられます。世界中のセレブが購入し、世界で最も有名なNFTプロジェクトの一つになっています。
その資金と影響力と実績をもとに、他のNFTプロジェクトを買収。そして、ApeCoinを発行し、経済圏を作り始めました。
その勢いのままにメタバースに参入。強力な自社NFTプロジェクトがアバターとして使えるという武器を取っ掛かりとして、有名企業とコラボでメタバースを作っています。
そのメタバース内で自社NFTが使えるとなれば、さらにその価値は高まります。また、土地の購入もメタバース内の通貨もApeCoinなので、コインの価値も高まります。
そして、そのメタバースは分散化させて、自社以外のNFTでも参加できたり、他のメタバースとの連携も想定しています。これが実現すれば、NFT保有したらまずOtherside行ってアバターで楽しむようになり、ApeCoinで遊ぶようになります。
整理すると、ブランド構築→経済圏作り→インフラ化、この順でプロジェクトを大きくしています。特にNFTは最速で進めば進むほど他のプロジェクトと差別化が生まれ価値が高まっていくのでギア全開で進んでいく必要があります。
なので、皮肉なことに一強になりやすい業界でもあるのかもしれません。価値が高まれば資金調達ができて、その資金でさらに価値を高める取り組みができるループに入れるので。
Otherside自体はもちろん今後大注目のメタバースプロジェクトですが、その運営会社であるYugaLabsがどのように動いていくかを見るのも、web3の未来を予測できる一つの要素になりうると感じました。
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おわり。
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