おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
毎週土日の昼にはweb3の基礎レポートをお送りしていましたが、少し派生して1つ1つの「単語」解説記事を更新してみます。各記事をサクッと読めるような文量にして、改めて振り返れる、また勉強できるような記事を目指していきます。
本日は「ノードとバリデーター」です。
ぜひ最後までご覧ください!
なぜ”ノード”と”バリデーター”が重要なのか
「ビットコインやイーサリアムって、誰が本当に管理しているの?」という根本的な疑問を持ったことがありませんか?
銀行にお金を預けるときは、銀行が管理してくれます。でもブロックチェーンでは違います。ウォレットを開いてトークンを送ったり、スマートコントラクトを実行したりするとき、その背後では膨大な数のコンピュータが協力して取引を成立させているのです。
既存の金融システムでは、日本銀行や各種決済機関といった中央の大規模データセンターや清算機関がこの役割を担っています。しかしブロックチェーンではこの責任が世界中に分散しています。ノードとバリデーターの存在こそが、web3の「分散性」と「セキュリティ」を支える根本的な仕組みです。
ノードとは?監視役としての役割
ノードとは、ブロックチェーンネットワークに参加しているコンピュータのことです。簡単に言えば、ブロックチェーン上の台帳(取引履歴)の完全なコピーをダウンロードして、常に最新の状態に同期し続けるコンピュータです。
具体的にイメージしてみましょう。
AliceがBobに1イーサリアム(ETH)を送ると想定します。この取引が成立するまでに、世界中の数千のノードが以下の検証を実行しています。
Aliceは本当に1ETHを保有しているのか
この取引は正しい形式で提出されているのか
その署名は本物か
ノードはルール違反の取引や不正なブロックには「ノー」を突きつけます。承認されたブロックを自分のコンピュータに保存し、ネットワーク全体で同じ台帳を共有することで、改ざんはほぼ不可能になるのです。
イメージとしては、「ATM機、銀行支店、データセンターといった複数の機能が、世界中のあちこちに分散して存在している」という感じです。
ノードの種類:それぞれの役割
ブロックチェーンにはいくつかのノードの種類があります。
フルノード
ブロックチェーンの台帳を丸ごとダウンロードして保持するノードです。ビットコインの場合、立ち上げ時には約700GBのデータをダウンロードするケースもあります。すべての取引履歴を持っているため完全な検証が可能ですが、ストレージやネットワーク帯域幅を多く必要とするため、運用コストが高いです。ライトノード(軽量クライアント)
台帳全体をダウンロードするのではなく、必要な情報だけを取得するタイプです。容量はMB単位で済むため、スマートフォンなどでも動作させられ、モバイルウォレットはこの仕組みを採用していることが多いです。バリデーターノード
後で説明するバリデーターの機能を持つ特殊なノードです。監視だけでなく、ブロック生成に主体的に関わります。


