【5/13(水)~14(木)News Report】米上院銀行委が暗号資産市場構造法案を審議 / メタプラネットBTC評価損で純損失1144億円 / DTCCがチェーンリンク活用で担保管理基盤構築へなど
主要ニュースまとめ
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
5/13(水)~14(木)の主要ニュースをまとめてご紹介します。
Pickup News
米上院銀行委員会、暗号資産市場構造法案「CLARITY法案」を審議。100件超の修正案が提出
米上院銀行委員会が5月14日に予定する暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「クラリティ法案(CLARITY Act)」の審議(マークアップ)を前に、委員会メンバーから100件を超える修正案が提出されたことが各社の報道から明らかになった。マークアップは、修正・採決を行う重要な立法プロセスであり、可決されれば連邦レベルで初めて暗号資産業界が包括的に規制されることになる。
提出された修正案には、制裁権限の強化、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の禁止、ステーブルコイン報酬に関する文言変更などが含まれる。The Blockによると、民主党のジャック・リード上院議員は約20件の修正案を提出しており、その中には長らく法案の障害となっていたステーブルコイン報酬の取り扱いに関する文言を変更するものも含まれている。一方、Fortuneの報道では、エリザベス・ウォーレン上院議員1人で44件の修正案を提出したとされ、提出総数は130件超に達するとの集計もある。
ただし、CoinDeskによれば、マークアップで修正案が可決されることは稀であり、提出された修正案の大半は通過しない見込みだ。法案をめぐる最大の論点は、トランプ大統領とその家族の暗号資産事業に関する利益相反条項だ。民主党は同条項なしでは法案を上院本会議で通さない構えを見せている一方、ホワイトハウスは大統領を狙い撃ちする内容には反対の姿勢を示している。法案が銀行委員会を通過した場合、上院農業委員会が可決した別バージョンとの調整、さらに昨年7月に下院を通過した版との一本化が必要となる。ホワイトハウスは7月4日までの成立を目標としている。
メタプラネット、2026年Q1決算を発表。営業利益は282.5%増もBTC評価損で純損失1144億円
東証スタンダード上場のビットコイン財務戦略企業・メタプラネットが、2026年12月期第1四半期(1〜3月)の連結決算を5月13日に発表した。同四半期の連結売上高は30億8,000万円(前年同期比251.1%増)、営業利益は22億6,700万円(同282.5%増)と大幅な増収増益となった。
一方で、ビットコイン価格下落に伴う評価損1,163億5,600万円を非営業費用として計上したことで、経常損失は1,149億2,800万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1,144億9,300万円となった。同社はこの損失について「第1四半期末時点のビットコイン価格下落に伴う短期的な時価評価変動を反映したもの」と説明している。収益拡大を牽引したのはビットコイン・インカム・ジェネレーション事業で、オプションプレミアム収入は前年同期の7億7,000万円から25億3,600万円へと大きく増加した。
同社の第1四半期末時点のビットコイン保有量は40,177BTCで、2025年12月末の35,102BTCから5,075BTCの積み増しとなった。メタプラネットによると、同社は2026年5月時点で国内上場企業が保有するビットコイン全体の約87%を保有しているという。なお同社は、計画している永久型優先株の上場について証券取引所との事前相談を開始しているものの、所定の上場審査が必要であり、審査結果によっては上場承認が得られない可能性もあると説明している。代表執行役員CEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏は、同社の方針について「規律と忍耐をもってビットコインのポジションを積み増し続けること、そしてその基盤の上で事業とサービスを構築すること」という2つの軸で進めていくと改めて表明した。
DTCC、チェーンリンク活用で24時間365日の担保管理基盤構築へ
米証券市場の決済・保管インフラを担うDTCCが、同社の担保管理基盤「コラテラル・アップチェーン(Collateral AppChain)」にチェーンリンク(Chainlink)の「チェーンリンク・ランタイム・エンバイロンメント(Chainlink Runtime Environment:CRE)」およびデータ標準を統合する予定だと5月12日に発表した。
DTCCは米国の株式や債券などの証券取引において清算・決済・保管といったポストトレード業務を担う金融市場インフラであり、子会社のDTCは米国株式やETF、米国債など114兆ドル(約1.8京円)規模の資産を保管している。コラテラル・アップチェーンは、金融機関同士の担保管理を24時間365日、ほぼリアルタイムで処理することを目的とした共有インフラ基盤だ。現在の担保管理は金融機関や市場、営業時間ごとに分断されており、資産移動や担保評価に時間を要するケースも多いという課題がある。
DTCCによると、チェーンリンクのCRE統合により、資産価格・評価・担保移動データの接続や自動化が可能になり、担保適格性判定、評価、マージン管理、担保最適化、決済などの処理の自動化が実現するという。DTCCは個別接続を繰り返す従来型ではなく、再利用可能な共通基盤として活用すると説明している。今回の発表は、DTCCが近年進める米国金融市場のオンチェーン化戦略の一環であり、同社はトークン化サービスについて今年7月に限定的な本番取引を開始する予定だと発表したばかりだ。なお、コラテラル・アップチェーンは2026年第4四半期の本番稼働を予定している。
その他のニュース
ステラ開発財団、英領バミューダ政府のオンチェーン経済化計画を支援へ
ステラ(Stellar)ブロックチェーン支援の非営利組織ステラ開発財団(Stellar Development Foundation:SDF)が、英領バミューダ政府とともに、同島の主要な決済・金融サービス関連活動のステラネットワーク移行計画を5月12日に発表した。
バミューダのデビッド・バート首相が、バミューダ・デジタル・サミットでこの移行計画を発表した。
政府がブロックチェーンの実験段階から実装段階へと移行しつつあることを示す、強いシグナルの一つとされる。
JPモルガン、イーサリアム上で利用可能な「政府系トークン化MMF」の修正書をSECに提出
米金融大手のJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)が、イーサリアム(Ethereum)上で利用可能な政府系トークン化MMF(マネー・マーケット・ファンド)に関する登録届出書の修正書を米SEC(証券取引委員会)に5月12日付で提出した。
大手銀行が、ステーブルコイン関連法制を見据えてトークン化されたリザーブ商品を構築している動きの一環とみられる。
チャールズシュワブ、ビットコインとイーサリアムの現物取引を提供開始
米大手金融サービス企業チャールズシュワブ(Charles Schwab)が、暗号資産(仮想通貨)の現物取引サービス「シュワブクリプト(Schwab Crypto)」を、米国の一部適格個人顧客向けに段階的に提供開始したと5月13日に発表した。
まずはビットコインとイーサリアムの現物取引に対応する。
伝統的金融サービス企業が暗号資産の現物取引へと参入する流れを示す事例となっている。
サークル、AIエージェント向けUSDC金融基盤「エージェント・スタック」公開
米ドルステーブルコイン「USDC」などを発行するサークル(Circle)が、AIエージェント向け金融基盤「エージェント・スタック(Agent Stack)」の公開を5月12日に発表した。
AIエージェントがUSDCを用いて自律的に金融取引を実行できる環境の整備を目指す。
サークルは独自レイヤー1「Arc」のトークンプレセールでの大型調達発表に続き、AIネイティブインフラ戦略を加速させている。
仏大手銀行ソシエテ、「USDCV」と「EURCV」をカントンネットワークに展開へ
仏大手銀行ソシエテジェネラル(Societe Generale)が、米ドル建てステーブルコインとユーロ建てステーブルコインを、カントンネットワーク(Canton Network)上に展開する計画を5月13日に発表した。
対象となるのは同行傘下が手がける「USDCV」および「EURCV」。
機関投資家向けブロックチェーン「カントンネットワーク」上での規制準拠ステーブルコインの展開が進んでいる。
三井物産デジタルAM、底地をデジタル証券化。イオン大宮店の土地に10万円から投資可能に
三井物産デジタル・アセットマネジメントが、底地をデジタル証券化した「三井物産グループのデジタル証券〜イオン大宮〜(譲渡制限付)」の公開および募集開始を5月14日に発表した。
イオン大宮店の土地を対象とし、10万円から投資が可能となる。
底地のデジタル証券化は日本初の事例とされる。
スシトップ、レシートスキャンで「JPYC」を配布できるソリューションを開発
NFTマーケティング支援のスシトップマーケティング(SUSHI TOP MARKETING)が、レシートスキャンで日本円建てステーブルコイン「JPYC」を配布できるソリューションパッケージの提供開始を5月13日に発表した。
小売・飲料メーカー・自治体・スポーツ団体など、レシートを起点としたマーケティング施策を検討する企業・団体に向けた、短期間で実装可能な「お試し型」のPoCパッケージとなる。
独自AIエージェント「NIGIRI AI」がレシート画像を自動解析し、指定条件を達成したユーザーにJPYCを自動配布する。画像生成AIによる偽造や同一レシートの再提出といった不正利用の検知機能も備える。
Bitwise CIO、Arc・Canton・Tempoの大型調達は暗号資産業界の構造的変化を示すと指摘
BitwiseのCIOマット・ホーガン氏が、Arc・Canton・Tempoという3つの企業系ブロックチェーンによる10億ドル超の大型調達が、暗号資産業界を再形成する3つの構造的変化を示していると指摘した。
ホーガン氏は、3件の調達がいずれも2025年7月にトランプ大統領が署名したステーブルコイン関連法「GENIUS法」の成立後に行われた点に着目し、規制の不確実性が低下したことが調達を後押しした可能性があると述べた。
次の変数はクラリティ法案(CLARITY Act)であり、トークン化や規制準拠の金融インフラが最も恩恵を受けるとの見方を示した。
世界の暗号資産ファンド、6週連続の純流入。週間8.58億ドルでクラリティ法案の進展が追い風に
CoinSharesによると、世界のデジタル資産投資商品は先週8億5,790万ドルの純流入を記録し、6週連続のプラスかつ4月24日以来最大の週間流入額となった。
ビットコイン関連ファンドが7億610万ドルと大半を占め、年初来流入額は49億ドルに達した。イーサリアム関連商品も7,710万ドルを集め、連敗を止めた。
地域別では米国拠点の投資商品が7億7,660万ドルを生み出し、BlackRockのiShares ETFが7億3,300万ドルで全プロバイダーをリードした。
イーサリアム財団、暗号資産セキュリティ機能「Clear Signing」の支援を開始
イーサリアム財団(EF)が、取引内容を人間が理解しやすい形で表示するセキュリティ機能「Clear Signing(クリア・サイニング)」の支援を本格化させたと発表した。
EFは、コントラクト記述子(descriptor)を提出・レビュー・配布できる公開レジストリを開設し、ウォレットや開発者の採用を後押しするツールライブラリも提供する。
「Clear Signing」は、不透明なcalldataではなく「Uniswapで100 USDCを0.05 ETHにスワップしています」といった説明を表示する機能で、ブラインド署名を悪用した攻撃(昨年のBybit 14億ドル流出事件など)への対策となる。
ビットコイン・ドミナンスが58%超に回復、市場は調整局面入りのシグナル
ビットコイン・ドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの時価総額比率)が58%超まで回復し、市場が調整局面に入っている可能性を示している。
ドミナンスは2025年半ばに62〜63%でピークをつけた後、2025年後半にかけて54%付近まで低下していた。
ドミナンスの上昇はビットコインがアルトコインをアウトパフォームする調整期と一致する傾向があり、低下は「アルトシーズン」の前兆や随伴となる傾向がある。
LayerZero、Kelp DAOの脆弱性悪用への対応について公式に謝罪
LayerZeroが、約2億9,200万ドル規模のKelp DAOの不正攻撃事件の発生から、コミュニケーションが不十分だったことを謝罪するブログ記事を公開した。
LayerZeroは、高額取引において自社のDVN(Decentralized Verifier Network)を唯一の検証者として機能させるべきではなかったと認め、1/1 DVN構成のサポート終了を含む一連のセキュリティ変更を発表した。
同事件はKelpDAOのrsETHブリッジへの攻撃から始まり、Aaveでの不良債権懸念へと波及し、DeFiのセキュリティ・伝播リスク・説明責任をめぐる業界全体の議論へと発展している。
ソラナの新コンセンサス「Alpenglow」、コミュニティテストクラスター上で稼働開始
ソラナ(Solana)の研究開発企業アンザ(Anza)が、ソラナの新コンセンサスプロトコル「アルペングロー(Alpenglow)」を、コミュニティテストクラスター上で稼働開始したと発表した。
アンザはアルペングローを、ソラナ史上最大規模のコンセンサス変更と位置付けている。
アルペングローでは、トランザクションのファイナリティ時間を現在の約12秒から100〜150ミリ秒程度へ短縮することを目指している。メインネット展開は次四半期が目標とされる。
現物XRP ETF、1月以来最大の1日当たり流入額を記録。週明けに2,580万ドルの純流入
米国の現物XRP ETFが、5月11日(月)に2,580万ドルの純流入を記録し、1月5日以来最大の1日当たり流入額となった。
フランクリン・テンプルトンの「XRPZ」が1,360万ドルで流入をリードし、Bitwiseが760万ドルで続いた。
累計流入額は13.5億ドルを超えており、あるアナリストはこの「静かな買い増し」はXRPに対する機関投資家の信頼の表れだと述べた。
リップル、ニューバーガー運用ファンドから最大2億ドルの融資枠を確保
米リップル(Ripple)提供のマルチアセット型プライムブローカレッジ「リップル・プライム(Ripple Prime)」が、「ニューバーガー・スペシャルティ・ファイナンス」運用のファンドから2億ドル(約315億円)の融資枠を確保した。
今回の融資枠は、機関投資家向けプライムサービスやマージンファイナンスの需要拡大に対応するもの。
リップルによると、リップル・プライムは顧客ニーズの変化に応じて最大2億ドルを引き出せるという。
Strategy、約4,300万ドルでさらに535BTCを購入。保有総数は818,869BTCに
マイケル・セイラー氏率いるStrategy社が、約4,300万ドルを投じてさらに535BTCを購入し、保有総数は818,869BTCに達した。
平均取得価格はビットコインあたり80,340ドルとなった。
今回の購入資金は、同社のクラスA普通株式(MSTR)および永久優先株式(STRC)の発行・売却による収益によって賄われた。なお今回は2026年で最小規模の週間購入とされる。
メタプラネット、永久優先株の上場を一時延期。日本市場の構造的課題が背景
東証スタンダード上場のメタプラネットが、永久型優先株の上場手続きに時間を要していることを明らかにした。CEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏が日本市場の規制・インフラ面の課題が要因だと説明した。
国内で現在上場している優先株は6種類に限られ、同社が計画するものは実現すれば国内7例目、かつ永久型優先株としては初の事例になる可能性がある。
国内審査では事業キャッシュフローの安定性の実証が求められるほか、月次配当という高頻度分配スキームを日本の法規制・市場慣行と整合させる必要があるとしている。
ケビン・ウォーシュ氏、FRB理事に就任。次期議長としてパウエル氏の後任に
米連邦議会上院が5月13日、ケビン・ウォーシュ氏のFRB(連邦準備理事会)理事就任を51対45の賛成多数で承認した。
民主党からはペンシルベニア州のフェッターマン上院議員のみが賛成に回った。
ウォーシュ氏は次期FRB議長としてジェローム・パウエル氏の後任となる見通しで、インフレおよびデジタル資産政策をめぐる議論のなかで金融政策のかじ取りを担うことになる。
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