【6/3(火)のweb3ニュース10選】CircleはIPO規模拡大で72億ドルの評価額を目指す / ConsensysがWeb3Authを買収 / CZがオンチェーンリスクからトレーダーを守るため「Dark Pool」を提案 etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日の主要ニュース10個ピックアップして解説します。
🟧BitcoinOS、ライトコイン(LTC)に初のZKロールアップ展開へ
ビットコインの機能拡張を手がけるBitcoinOS(BOS)が、ライトコイン(Litecoin)に初のゼロ知識(ZK)ロールアップを展開すると5月29日に発表
これは、BOSのBitSNARK検証機を活用したライトコインのレイヤー2である「LitVM」上に立ち上げることで実装されるという
「LitVM」は、「Lunar Digital Assets」が開発するライトコイン向けのEVM互換L2ネットワーク。同ネットワークは、BOSの同技術によりライトコイン上でP2P取引やチェーン抽象化、RWA統合が可能になるという
💰米ロビンフッド、暗号資産取引所ビットスタンプを2億ドルで買収完了
株式や暗号資産の取引アプリを提供する米ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が、グローバルにサービス展開する暗号資産取引所ビットスタンプ(Bitstamp)の買収完了を6月2日に発表
買収額は2億ドル(約2,862億円)で、昨年6月の契約時に合意した額から変更なく、現金にて支払われたとのこと
今回の買収によりロビンフッドは、初の機関向けビジネスを提供するとのこと
🟦コンセンシスCEOのジョー・ルービン氏が4億2500万ドル規模のイーサリアム財務会社を率いる
6月2日、オンラインカジノマーケティング会社SharpLink Gamingは、コンセンシスが主導する4億2500万ドルの資金調達ラウンドを完了し、イーサリアムの資金庫を構築した
この取引の結果、イーサリアムの共同創設者であるルービン氏は、ナスダック上場のシャープリンクの取締役会の会長に就任する
SharpLinkは、「公開市場で最大のイーサリアム財務戦略」を構築する意向だと述べた
🟨CZ、オンチェーンリスクからトレーダーを守るため「Dark Pool」と呼ばれるパーペチュアルDEXを提唱
CZ氏は月曜日、トレーダーをオンチェーンの可視性リスクから保護することを目的とした「DarkPool」パーペチュアルDEXの構想を提唱した
「DEXでは誰もが自分の注文をリアルタイムで見ることができるという事実に、ずっと疑問を感じていた」とし、このレベルの透明性はフロントランニング攻撃やMEV攻撃につながる可能性があると指摘
DarkPoolとは、一般投資家がアクセスできない証券取引のための私的な取引所またはフォーラム。主に機関投資家が、市場全体に意図を明らかにすることなく、大量の証券を売買するために利用される
🖼️OpenSea、19のブロックチェーンで新たなインセンティブとトークン取引を導入
OpenSea は、OS2 のクローズドベータから NFT およびトークン取引スイートの一般公開に移行し、新たなインセンティブと機能を導入
ユーザーはOpenSeaインターフェース内でサポートされている19のブロックチェーン間で「事実上すべてのトークン」を取引できるようになった
また、以前のバージョンよりも透明性を高めた新しいXP獲得システムを導入
🤑CircleはIPO規模拡大で72億ドルの評価額を目指す
CircleはIPOの計画を拡大し、当初の1株当たり24~26ドルの価格2400万株から、クラスA普通株3200万株を27~28ドルで売却する予定
同社は評価額72万ドルで3,200万株の売却により最大8億9,600万ドルの調達を見込んでいる
📈規制強化の動きが加速する中、ステーブルコインの時価総額は2,500億ドルを超える
ステーブルコインの時価総額は最近初めて2500億ドルの節目を突破
アナリストらは、成長の勢いは規制の明確化とDeFi導入の増加によるものだと分析した
🧑🏫Paradigmの研究者は、市場が記録的な高値に達したため、Orbitalsを通じてステーブルコインプールの改善を目指している
Paradigmの研究者は、大規模なステーブルコインプールをサポートできる仮想的な自動マーケットメーカーであるOrbitalsを提案した
提案されているAMMは、複数のステーブルコイン(2~3種類、あるいは1万種類)のプール向けに特別に設計されている
Orbitals を使用すると、流動性プールはエクスポージャーをカスタマイズして、Uniswap V3 や Curve などの既存の分散型取引ソリューションが提供する以上の資本効率を実現できる
👀Morph CEOセシリア・シュー氏が退任、バイナンス元幹部が後任に
Bitgetが支援するイーサリアムレイヤー2プロジェクト「Morph」の共同設立者兼CEOのセシリア・シュー氏は月曜日、辞任すると発表
「このニュースは少し重いと感じるかもしれませんが、この決断を皆様にお伝えする時が来たと思っています。慎重に検討した結果、正式にCEOを退任することを決定しました」と、シュー氏はXへの 投稿で述べた。
この動きは、Morphの共同設立者兼COOのAzeem Khan氏も同プロジェクトからの離脱を発表した直後に起こった
同社の新CEOには現最高成長責任者(CGO)のコリン・ゴルトラ氏が就任すると述べた
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🧵Pickup:ConsensysはWeb3Authの買収によりMetaMaskのUX向上とビットコインサポートの高速化を目指す
🌱 ニュースの概要
2025年6月2日、ブロックチェーンソフトウェア企業のConsensysは、Keyless社が開発するアカウント認証基盤Web3Authを買収したと発表しました。
これにより、MetaMaskにおけるシームレスな鍵管理体験を実現し、さらにビットコインを含む複数チェーンのサポートを迅速に進める狙いです。
📗 前提知識
MetaMaskとは
MetaMaskはEthereum系チェーン向けの代表的なweb3ウォレットで、ブラウザ拡張やモバイルアプリでユーザーが秘密鍵を管理し、DeFi/DAppへアクセスできる。2025年時点で月間2,100万以上のアクティブユーザーを有する巨大エコシステムになっています。Web3Authの技術概要
非カストディアルかつソーシャルログイン:Google、Facebook、TwitterなどのOAuthプロバイダーを使って鍵を安全に分散管理し、従来の秘密鍵入力に代わる「パスワードレス体験」を実現。
Threshold Cryptography:秘密鍵を複数のノードに分割して保持し、いずれかのノードがダウンしても鍵の利用が可能な耐障害性を担保。
マルチチェーン対応:Ethereumだけでなく、PolygonやSolanaなど複数のEVM互換/非互換チェーンをサポートしており、ビットコイン向けにも開発を進めていました。
👀 注目すべき点・詳細解説
鍵管理UXの改善
ユーザーはGoogleやFacebookなどの既存アカウントでMetaMaskにログイン可能になる。
秘密鍵を扱う必要がなくなるため、初心者の利用ハードルが大幅に下がる。
ビットコイン対応の高速化
Web3Authのビットコイン鍵管理技術をMetaMaskに統合し、ビットコインの送受信が迅速に実装できる。
SolanaなどEVM外チェーンへの対応拡大も視野。
開発者向け企業利用の拡張
企業は自社アプリに「カストディ不要のウォレットログイン機能」を簡単に組み込める。
API経由でのトランザクション作成やポリシー設定が可能になり、企業向けUXも向上。
📈 今後の展望
迅速なバージョンアップ
数週間以内にWeb3Auth統合版MetaMaskのベータを公開し、数か月以内に正式リリースへ。
ユーザー数の拡大
パスワードレスログインで新規参入が加速し、2025年末に月間アクティブユーザー3,000万を目指す。
マルチチェーン需要の取り込み
ビットコインや他チェーンに対応することで、新たなユーザーベース(ビットコイン保有者など)を獲得可能。
企業提携の強化
SDK提供により、NFTマーケットやDeFiアプリなど多様なサービスとの連携が拡大する見込み。
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