【5/24(日)~26(月)のweb3ニュース10選】HYPEが史上最高値に急上昇 / 「NewLo」、プレシードの資金調達を実施 / Cetusは盗まれたETHを回収するために600万ドルのホワイトハット取引を提案 etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日の主要ニュース10個ピックアップして解説します。
✈️仮想通貨旅行者はより多くを費やし、贅沢品を好む

Binance Payと仮想通貨対応の旅行予約サイトTravalaのレポートによると、仮想通貨旅行者は従来の法定通貨利用者より3倍価値があるという
最大の目的地はドバイで、続いてバンコク、ロンドン、東京、パリとなっている
仮想通貨旅行者は1回の旅行あたりの平均支出額が法定通貨利用者の2.5倍で、平均予約額は1,211ドルであるのに対し、法定通貨利用者は469ドル
また、仮想通貨旅行者は滞在期間が長く、3泊以上の滞在を予約する可能性が3.5倍高い
🟩HYPEが史上最高値に急上昇

HYPEは過去3日間で60%近く上昇し、最高37ドルに達した後、34ドルまで戻り、時価総額で上位15位のトークンに躍り出た
BTCが史上最高値に向かって進み始めたため、HYPEはすでに最強のアルトコインの1つでしたが、昨日、CFTCコミッショナーのサマー・マーシンガー氏から予想外の後押しを受けた
今月末にCFTCを退任し、ブロックチェーン協会のCEOに就任するマーシンガー氏は、 5月22日にブルームバーグTVで仮想通貨永久先物について肯定的な発言をした
📈Axiom Exchange、開始からわずか4ヶ月で収益1億ドルを達成
Yコンビネーターが支援する取引プラットフォーム「Axiom」は、早期アクセス開始から約4カ月後に1億ドルの手数料を獲得し、史上最速でこのマイルストーンに到達したスタートアップ企業の1つとなった
このプラットフォームは、最近大学を卒業した2人によって共同設立され、ユーザーは単一のインターフェースでSolanaのトークンとHyperliquidの永久債を取引し、遊休資金から利回りを得ることができる
Axiomのチームは、ネイティブトークンをリリースする予定は今のところないと述べた
🐳Hyperliquidのクジラが弱気になり、10億ドルのBTCポジションをロングからショートに転換
ハイパーリキッドのトレーダー、ジェームズ・ウィン氏は土曜日に12億ドル相当のレバレッジをかけたBTCのロングポジションを決済し、日曜日には10億ドルを超える新たなショートポジションを開いた
ウィン氏はロングポジションを解消した後、1,750万ドル以上の損失を出した
🛜WalletConnectトークンがSolanaに拡大、500万WCTのエアドロップが予定されている
WalletConnect の WCT トークンは、Ethereum と Optimism の OP メインネットでの以前のロールアウトに続き、Solana でも開始された
WalletConnect Foundation は、Phantom、Jupiter、Backpack、Solflare などのパートナーを通じて、アクティブな Solana ユーザーに 500 万 WCT をエアドロップする
👁️Kalshiはビットコイン、USDC、WLDのサポートを追加し、Solanaを受け入れるようになった
予測市場のKalshiは、Solanaの入金のサポートを追加し、ユーザーがSolana対応ウォレットを介してアカウントに資金を入金できるようにした
こればUSDC、BTC、WLD に次ぐ 4 番目の暗号通貨である
🟦AlchemyがNFTローンチパッドHeyMintを買収し、「スマートウォレット」サービスを拡大
Web3インフラ企業Alchemyは、NFTローンチパッドHeyMintを買収し、「スマートウォレット」部門を拡大
買収は4月30日に完了し、契約条件は明らかにされていない
同社の発表によると、買収により、同社のWeb3エンゲージメントブースターであるHeyMintとHeyMint Questの中核チームがAlchemyに加わり、Web3アプリ向けのユーザーフレンドリーなオンボーディングシステムであるAlchemy Smart Walletsの存在と開発者サポートを拡大する予定だという
🤑Soneium上のWeb3マーケティングプログラム「NewLo」、プレシードの資金調達を実施
Web3マーケティングプログラム「NewLo」を提供するNewLoが、プレシードラウンドによる資金調達の実施を5月26日に発表
この資金調達は、mint startup fund2号投資事業有限責任組合を引受先としたJ-KISS型新株予約権、および複数の国内投資家・事業会社を引受先とする第三者割当増資を通じて行われた
調達資金は、Web3キャンペーンプラットフォーム「NewLo Quest」の正式リリースに向けた開発体制の強化およびマーケティング施策の拡充に利用されるとのこと
🟧リミックスポイント、10億円でビットコイン追加購入の決議、総投資額120億円に
東証スタンダード上場企業のリミックスポイントが、新たに総額10億円のビットコインを購入する決議をしたと5月26日に発表
同社はこれまでで総額110億円の暗号資産の購入について決議をし、105億円分の暗号資産を購入している
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【Believe】ソーシャルメディアとブロックチェーンを組み合わせた新しい形の資金調達プラットフォーム
SNS連携でワンクリック発行:X上で
@launchcoin
と$TICKER+プロジェクト名
を投稿し、いいねやリツイート数で関心を評価すると自動的にSolana上にトークンが展開され、アプリ内で即取引可能に。動的手数料モデル:公開直後は数十%の高税率でスナイプ対策を行い、時間経過とともに標準の2%(発行者1%/プラットフォーム1%)へ漸減。取引手数料の半分は発行者に還元され、毎日精算される。
創業者Ben Pasternak氏:10代でSNSアプリや食テック企業を成功させた若き連続起業家(Forbes「30 Under 30」選出)。自らの名を冠した初号トークン「$PASTERNAK」(後のLaunchCoin)はローンチ初日に8,000万ドル超を記録。
🧵Pickup:Suiでハッカーの活動がブロックされた後、Cetusは盗まれたETHを回収するために600万ドルのホワイトハット取引を提案
🌱 ニュースの概要
発生日時:2025年5月22日、Suiブロックチェーン上のDEX「Cetus Protocol」が約2.2億ドル(約321億円)相当の資金を盗まれる大規模ハッキングを受けました。
凍結対応:事件直後に約1.62億ドル分の不正資金(ETH含む)がSuiネットワークのバリデーター協力により凍結されました。
ホワイトハット提案:Cetusは、盗まれたETH(20,920枚相当)の返還と引き換えに、2,324 ETH(約600万ドル相当)を報奨金(ホワイトハットバウンティ)として提供する旨を、チェーン上メッセージで提示しました。
📗 前提知識
Cetus Protocol
Suiネットワーク上最大規模のAMM型DEX。SUIやUSDCなどの流動性プールを提供し、DeFiエコシステムの中核を担っていました。ホワイトハットバウンティ
セキュリティ脆弱性を自主的に報告・是正する「善意のハッカー」(ホワイトハット)への報奨金。盗難事件では、盗まれた資金の一部を返却すれば報奨を支払う「返却インセンティブ」として機能します。Suiの緊急対応機能
Suiエコシステムでは、バリデーターがアップグレード可能な緊急コードを展開し、不正取引に関連するオブジェクトのトランザクションをブロック(検閲)する仕組みを試験的に用いています。
👀 注目すべき点・詳細解説
1. ホワイトハットバウンティの詳細
報奨金額:2,324 ETH(約600万ドル相当)
要件:
盗まれた20,920 ETHおよびその他の凍結資産をすべて返却すること
オフチェーンやミキサー経由で転送しないこと
条件:「返却が完了し次第、追加の法的・インテリジェンス的措置を一切行わない」とCetusはメッセージで明言しました。
警告:もし返却後に資金をミキサー等へ移動させようとすると、Cetusは「法的手段を含むあらゆる対応を再開する」と警告しています。
2. Suiネットワーク側の協調凍結
凍結額:約162百万ドル分の資金が、ブロックプロポーザル段階での検閲リスト登録により実質的に「動かせない」状態となっています。
実施方法:Suiのバリデーター数十社が、ハッカー関連のオブジェクトIDを拒否リストに登録し、該当トランザクションを承認しないことで凍結を実現しました。
反響:チェーンの検閲耐性を危惧する声もある一方、緊急対策として一定の理解を示すコミュニティもあり、許可型検閲と分散性維持のバランスが議論されています。
3. 今後の資金回収プロセス
交渉支援:On-chain分析企業(PeckShieldなど)やセキュリティフォレンジック会社を交え、ハッカーのウォレット内残高と凍結資産の総額を正確に特定しています。
規制機関との連携:Sui FoundationはFinCENや米司法省などとも連絡を取りつつ、法的圧力をかける準備を進めています。
📈 今後の予測
返却交渉の行方
ホワイトハット提案が成立すれば、残り約6,800万ドル相当の資金を回収できる可能性があります。一方、ハッカーが提案を拒否した場合、Cetusは法的手続きやさらにハードコーディング的な凍結措置(アップグレード)を検討すると見られます。
DeFiセキュリティ強化策の普及
他チェーン・他プロトコルでも、盗難時に「返却バウンティ+チェーン検閲」で迅速対応するモデルが参考にされ、DeFiの事後対応フレームワークとして広まる可能性があります。
SUIトークンへの影響
事件直後の価格急落($4.20 → $3.85)から反発しない限り、 投資家の信頼回復が課題となります。返却交渉の進捗が、SUI価格の短期的な底打ち材料となるでしょう。
分散性と緊急対応の民主的プロセス
Suiの検閲的凍結手法は、許可型チェーンの一形態としての立ち位置を改めて浮き彫りにしました。今後、分散性を維持しつつ緊急時対応を行うためのガバナンスプロトコル整備が急務になると予想されます。
⭐️お知らせ
7/27(日)13:30~「OrbsCafe #12 『Ethereum徹底解説』」に登壇予定
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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Author:mitsui @web3リサーチャー
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