【5/20(火)のweb3ニュース10選】AaveのTVLが300億ドルに急上昇 / OpenSeaがAbstract対応開始 / CircleはCoinbaseとRippleからの買収提案を模索 etc..
10の主要ニュースを解説。
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
本日の主要ニュース10個ピックアップして解説します。
Jitoバリデーターのチップは、BelieveエコシステムがPump.funからアクティビティを吸い上げ、1日あたり360万ドルに達した
Solana Labsのスピンアウト企業Anzaが「Solanaのコアプロトコルへの最大の変更」となるAlpenglowを提案
記録的な14億ドルのBybitハッキングとオンチェーン損失の増加の中、Immunefiは「オールスター」エリートホワイトハットプログラムを開始
📉仮想通貨市場はボラティリティの高まりで下落、TradFiとDeFi両セクターで
仮想通貨市場は、従来型金融セクターと分散型金融セクターの両方が引き続き不安定な状況にあることから、今週は赤字でスタートした
「私たちは非常に不確実性の高い時期にあり、伝統的な金融市場でさえ感情に大きく左右されるようになっています」と、CoinPanelのキリル・クレトフ博士は述べている
クレトフ博士は、この環境は大規模なプレーヤーにとって、長期的な方向性への賭けに頼るのではなく、短期的なボラティリティから利益を得るのに理想的だと説明した
📈Jitoバリデーターのチップは、BelieveエコシステムがPump.funからアクティビティを吸い上げ、1日あたり360万ドルに達した
SolanaのJitoネットワーク上のバリデーターのチップは1日あたり57%増加して363万ドルとなり、pump.funからの手数料が減少したにもかかわらず、オンチェーン活動の活発化を示している
これは、急速に成長しているBelieveエコシステムからの新たな競争によるものと考えられる
🟢Solana Labsのスピンアウト企業Anzaが「Solanaのコアプロトコルへの最大の変更」となるAlpenglowを提案
Solana Labsからスピンアウトした開発スタジオAnzaは、Solanaの既存のTowerBFTプルーフオブステークコンセンサスメカニズムを「Votor」に置き換えることを提案するホワイトペーパーを公開
Votor により、ノードは 2 つの同時投票パスを並行して実行できるようになり、理論的にはトランザクションの速度とスケーラビリティが向上する
🟪AaveのTVLが300億ドルに急上昇、イーサリアムDeFiの新たな強さを示唆
AaveのTVLは、年初来の最低額200億ドルから50%増加して約300億ドルに急上昇
この反発は、今年初めに活動が減少したイーサリアムのDeFiエコシステムに対する強い信頼の表れ
Aaveは1日あたり100万ドル以上の手数料を生み出している
👤ジェイミー・ダイモン氏、JPモルガンは顧客にビットコインの購入を許可するが、保管はしないと発言
ディモン氏は、トランプ政権下で規制が変更され、より広範な機関投資家の関与が奨励されているにもかかわらず、ビットコインに対する否定的な姿勢を改めて表明した
「ブロックチェーンについては12年間議論してきたが、大したことは何も起こっていない。AIとは違う」とダイモン氏は2024年9月に語った
👿記録的な14億ドルのBybitハッキングとオンチェーン損失の増加の中、Immunefiは「オールスター」エリートホワイトハットプログラムを開始
Immunefiは今年これまでに17億4000万ドルの仮想通貨損失が出ている中、最も優秀なweb3研究者と監査人を集めるために設計された「オールスター」プログラムを立ち上げた
このプログラムは、Immunefiで360万ドルの収益を生み出したLonelySloth氏をはじめとするトップクラスの研究者10名からスタートする
💧SOONロールアップは、2,200万ドルのNFT調達とメインネットローンチ後にコミュニティエアドロップを発表
Solana仮想マシン(SVM)を搭載したイーサリアムレイヤー2のSolana Optimistic Networkは、コミュニティメンバーと早期支援者へのエアドロップ実施を発表
「SOON」と銘打たれたこのトークン配布は間もなく開始される予定で、新規プロジェクト発掘のプラットフォームであるBinance Alphaで既に公開されている
1月のブログ投稿によると、エアドロップの受取人はSOONの総供給量の8%、つまり8000万コインを受け取る権利があるとのこと
🇺🇸米司法省、コインベースの情報流出事件の捜査開始
米司法省が、暗号資産取引所の米コインベース・グローバル(Coinbase Global)における先日の情報流出事案について、捜査を開始した
コインベースは先週、5月11日に正体不明の脅迫者から電子メールを受信したことを公表していた。この脅迫者は、同社の特定の顧客アカウント情報および社内文書を保有していると主張していた
🖼️OpenSea、イーサリアムL2「Abstract」対応開始
NFTマーケットプレイスのOpenSeaが、イーサリアム基盤のL2ブロックチェーンであるAbstractに対応したことが、5月14日に公式Xより発表された
これによりオープンシーのユーザーは、アブストラクト上で発行されたNFTの取引や出品が可能となった
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【factCheck】AIが正誤判定を行う分散型ファクトチェックプラットフォーム
2025年3月ローンチの分散型ファクトチェック・プラットフォームで、ユーザーは「事実か偽か」をUSDCで賭けながらAI判定を待つ予測市場モデルを採用。
SolanaとBase上で動作し、Privyによるソーシャルログイン・カストディアルウォレット生成対応でガスフリー利用が可能。
取引方法はプール型のDPM(手数料2.5%)とオーダーブック型のCLOB(テイカー手数料0.5%・メイカー無料)を両立し、手数料45%を紹介者、5%をマーケット作成者、50%をトレジャリーに配分。
創業者はプリトヴィール・ジャヴェリ氏、開発元はLoch, Inc.。AllianceDAOのアクセラレーション(ALL14)を経て約45万ドル相当の支援を受けており、今後AI+人のハイブリッド判定による分散オラクルの可能性を探る。
🧵Pickup:CircleはCoinbaseとRippleからの買収提案を模索、少なくとも50億ドルを要求
🌱 ニュースの概要
Circle Internet Financialは、ステーブルコインUSDCの発行企業としてIPOを目指しつつ、CoinbaseとRippleからの買収提案について非公式に打診を受けていると、Fortuneが関係者4名の話として報じています。
Circle側はこれまでにRippleから40億~50億ドル規模の買収オファーを受けましたが、「IPOで目標とする評価額」である少なくとも50億ドルを要求する方針で、提示額を退けたとされています。
📗 前提知識
CircleのIPO計画
Circleは2024年1月にSECへS-1申請書を提出し、USDCの成長を背景に2025年後半~2026年初頭の上場を目指しています。目標時価総額は約50億ドル前後と伝えられており、今回の買収打診金額とほぼ同等です。買収候補企業の関係性
Coinbase:CircleのUSDC発行を共同で手掛けるCentreコンソーシアムのパートナーであり、USDC取扱高において主要取引所の一角を担っています。
Ripple:USDCと同市場を争うUSDT発行企業の一角で、金融機関向けクロスボーダー送金ソリューション「RippleNet」を展開。自社通貨XRPの流動性確保にも注力しています
👀 注目すべき点、詳細解説
評価額50億ドルの根拠
CircleはUSDCの1,000億ドル超の時価総額(循環供給×$1)や、Visa/Mastercardを凌ぐトランザクション量を根拠に、IPO時の企業評価額を50億ドル以上と見積もっています。このため、40億~45億ドル程度の買収オファーでは「割安」と判断し、交渉のテーブルにのせない可能性が高い状況です。進行中の交渉とIPOとの兼ね合い
買収交渉はあくまで非公式な打診段階とされ、IPOのロードショーや証券規制のタイミングと並行して進められています。CircleはIPO実現による資本調達と、戦略的M&Aによる事業拡大の両天秤をかけつつ、最良の選択肢を模索している状況です。
📈 今後の予測
売却か上場かの選択
IPO成功:規定の評価額を達成し上場を果たせば、公開市場での流動性とブランド価値を獲得でき、さらなる事業拡大資金を調達可能です。
M&A決定:50億ドル以上の提示があれば、即時に巨額の現金を得てグローバル展開を加速できますが、非公開株主の利害調整や規制承認が課題となります。
市場反応
本件報道後、暗号資産市場ではUSDCへの信頼感が一段と高まり、関連銘柄(COIN、XRPなど)の価格変動を誘発する可能性があります。競合他社の動き
PaxosやCircle以外のステーブルコイン発行企業も、M&Aや提携交渉を活発化させ、ステーブルコイン市場における勢力図の再編が進むでしょう。規制当局の監視強化
大手取引所やステーブルコイン発行企業間の統合が進むと、反トラスト(独占禁止)およびAML/KYC規制の観点から、SECや欧州・アジアの規制当局が厳格な審査を行う見込みです。
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Author:mitsui @web3リサーチャー
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