【4/25(金)のweb3ニュース10選】HyperliquidのTVLが急上昇 / ZKsyncはハッキングされたトークン500万ドル相当を取り戻した / チャールズ・ホスキンソン氏、ETHは「10年から15年以上」は生き残れないと主張 etc..
本日の主要ニュースを5分で解説!
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
直近24時間の主要ニュースまとめになります。情報収集にお役立てください。
📈HyperEVMの活動が活発化するにつれ、HyperliquidのTVLが急上昇
激動の3月を経て、Hyperliquidは回復し、TVLでトップ20の中で最も急成長しているブロックチェーンとなった
Hyperliquidのレイヤー1エコシステム(HyperEVM)は、過去1ヶ月で60%、過去1週間で14%成長
TVL の回復はトークンの復活に一部起因しているが、チェーン上のアクティビティとトークンのブリッジも大幅に増加している
🪐ワームホールがSolana、Ethereum、EVMレイヤー2でMultiGovをリリース
相互運用性プラットフォームのワームホールは水曜日、新しいクロスチェーンガバナンスフレームワークであるMultiGovが複数のブロックチェーンとEVM互換のレイヤー2で稼働していると発表
トークン保有者は、Solana、Ethereum、Base、Arbitrum、Optimism などのサポートされているチェーン全体でガバナンスの決定を提案、投票、実行できるようになる
これは、個々のチェーン上のトークン保有者がローカルで投票を行い、その投票が中央ハブに送信されて集計と執行が行われることで実現される
🇰🇷韓国の主要右派政党、仮想通貨業界を促進する新法を推進
韓国の国民の力党は、国内の暗号通貨産業の振興を目的とした新たな法案の制定を推進すると発表した
同国の金融規制当局も、暗号資産分野に対するこれまでの厳格だった規制を緩和しつつある
🏦シティグループは、ステーブルコインの供給量が2030年までに3.7兆ドルに達する可能性があると予測している
シティグループは新たなレポートで、基本シナリオではステーブルコインの供給量が2030年までに1.6兆ドルに増加し、強気シナリオでは3.7兆ドルになると述べた
同銀行は、今年はブロックチェーンの「ChatGPTの瞬間」となる可能性があるとも述べた
🟦TON財団、成長停滞の中、MoonPay共同創業者のマクシミリアン・クラウン氏をCEOに任命
TON FoundationはMoonPayの共同設立者であるマクシミリアン・クラウン氏を新CEOに採用した
クラウン氏の任命は、TONエコシステムも日々の手数料と取引の面で成長が鈍化している中で行われた
💴PayPalとCoinbaseが提携し、PYUSDの取引手数料を廃止して普及促進を目指す
ユーザーは、プラットフォーム手数料なしで Coinbase で PYUSD を売買および取引し、取引所で直接 PYUSD を 1:1 で USD に換金できるようになった
この新しい提携は、PayPalが2025年夏からPayPalまたはVenmoウォレットでPYUSDを保有する個人に対して年間3.7%の利回りを提供すると発表したことを受けて行われた
🛜AT&T加入者は、新たな商業契約を通じて近くのHeliumホットスポットに「自動的に接続」できるようになる
DePINプロジェクトのHeliumはAT&Tと協力し、コミュニティー構築のWi-Fiネットワークをこの通信大手の加入者に提供する予定
Heliumは、近くの接続デバイスに無線カバレッジを提供するためのトークンインセンティブを提供することで、ユーザーに「ホットスポット」と呼ばれる「ミニセルタワー」の設置を促す分散型ネットワーク
AT&Tの加入者は同社の最新統合により、ホットスポットに近づくと「自動的にヘリウムネットワークに接続」できるようになると語った
🟥暗号通貨取引の急増により、Revolutは年間14億ドルという過去最高の利益を確保
ロンドンを拠点とするフィンテック企業Revolutは、2024年に前年比149%増の14億ドルという過去最高の利益を達成した
同社の収益増加は主に、仮想通貨取引活動の急増を含む資産運用部門によるもので、前年比298%増の6億4,700万ドルとなった
👛ZKsyncは10%の報奨金提供を受けて、ハッキングされたトークン500万ドル相当を取り戻した
ZKsyncは、4月15日に管理者アカウントがハッキングされ盗まれた資金を回復したと発表
このプロジェクトは、ハッキングされたトークンを返却した攻撃者に10%の報奨金を提供
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【QuoteChain】XのL2と称されるAIとSocialFiの実験
AI駆動の「コンテンツL2プロトコル」として、X上で「引用=ブロック生成」「返信=トランザクション」を模倣
10分毎に公式アカウントが引用ツイートを投稿し、参加者のリプライをAIが評価して最優秀案を次のブロック(引用ツイート)として確定
選出された返信者にはネイティブトークン「QT」が報酬として配布され、発言のオンチェーン記録と価値付けを実現
Web2プラットフォーム上でweb3の思想を応用し、「言語表現のコンセンサス化」を目指す実験的プロジェクト
🧵Pickup:チャールズ・ホスキンソン氏、イーサリアムは「10年から15年以上」は生き残れないと主張
🌱 ニュースの概要
Cardano創業者でありEthereumの共同設立メンバーでもあるCharles Hoskinson氏は、2025年4月23日のAMAセッションで、「Ethereumは10年から15年以上は生き残れない」との見方を示しました。
彼は、Layer 2ソリューションがEthereumメインネットの“アルファ”を吸い上げ続ける構造的問題や、ネットワークのガバナンス・統一性の脆弱さが、将来的にプラットフォームを衰退させると警鐘を鳴らしています。
📗 前提知識
Charles Hoskinson氏
Cardano(ADA)の創業者で、Ethereumの初期メンバーとしても知られる起業家。現在はCardanoエコシステムを中心に、スマートコントラクト基盤の研究開発を牽引しています。類似した過去の“ネットワーク劣化”事例
– Hoskinson氏はBlackBerryやMyspaceを引き合いに出し、「市場シェアやユーザー基盤を持ちながらも、革新やスケーラビリティ対応に失敗して衰退した」事例としてEthereumの未来を危惧しています。
👀 注目すべき点・詳細解説
Layer 2が“寄生”する構造的ジレンマ
Hoskinson氏は「L2がメインネットの価値(‘alpha’)を吸い上げ、ユーザーも開発者もL2に集中するため、Ethereumのコアが徐々に空洞化する」と指摘。L2ネットワーク間の対立増加や、メインネットの結束力低下が避け難いとの見方です。アーキテクチャとガバナンスの根本的な問題
会計モデル・バーチャルマシン・コンセンサスモデルが「産業標準にそぐわない」と批判。多くの決定は「業界の反対を無視して行われた“自傷的”変更」だと述べています。
オンチェーンガバナンスの欠如も致命的とし、ネットワークの意思決定を効果的に行う仕組みが未成熟であるため、プロトコルアップグレードや緊急対応が難しいと警告しています
批判と反論
コミュニティや他の開発者からは「Hoskinson氏の予測は過激すぎる」「Ethereumのエコシステムは既に大規模かつ多様化しており、互換性保持やZK-EVMなど技術革新により耐えられる」との反論が出ています。Vitalik Buterin氏自身も近日中にRISC-V置き換えの大提案を行うなど、実行レイヤーの性能改善策を検討中です。競合チェーンの台頭
SolanaやSui、Bitcoin DeFiといったモノリシック型あるいは異なるスケーリングアプローチを取るプラットフォームが急成長しており、これらがEthereumの市場シェアを奪いかねないとの危機感があります
📈 今後の予測
スケーラビリティ施策の加速
RISC-V置き換え案やZK-EVMの効率化、シャーディング実装など、Ethereumの実行層・証明層での大規模アップグレードが急務となるでしょう。ガバナンス改革の模索
効果的なオンチェーンガバナンス機構(投票システムや緊急プロトコル修正メカニズム)の実装に向けた提案が活発化し、EIPを通じた正式採用プロセスが進む見込みです。エコシステム分断の回避
L2とL1の協調モデルや、Rollup間の標準プロトコル整備(OP StackやBaseの前例)など、ネットワークの団結を維持するための技術標準化やコミュニティコンセンサス形成がカギとなります。競合との“共存”シナリオ
Bitcoin DeFiや他チェーンとのクロスチェーン流動性手法を強化し、Ethereumを“規模の経済”のハブとして位置づけ直す道も模索されるでしょう。
Hoskinson氏の警告は、Ethereumコミュニティにとってさらに踏み込んだ技術的・ガバナンス的自己検証を促す契機となりそうです。長期的な存続をかけ、今後のプロトコル進化とエコシステム運営の成否が注目されます。
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