【4/18(金)のweb3ニュース10選】Babylon大量ステーキング解除でTVL13億ドル減少 / ArbitrumがTxを高速化する Timeboost アップグレードを発表 / Eliza LabsがノーコードAIエージェント・ランチパッド「auto.fun」を発表 etc..
本日の主要ニュースを5分で解説!
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
直近24時間の主要ニュースまとめになります。情報収集にお役立てください。
🟧Babylon、ビットコインの大量ステーキング解除でTVL13億ドル減少
Babylonの総ロック額(TVL)は、4月17日に13億ドル相当のBTCが同プラットフォームからアンステークされたことを受け、3分の1にまで急落
Coingeckoのデータによると、最近ローンチされたネイティブトークン「BABY」は、過去1日で14%下落
DeFiプロトコルがトークンのエアドロップ終了後に流出を記録するのはよくあることだが、これは先週BABYがローンチされて以来、1日あたりの流出としては最大規模となる
🟦Arbitrum がトランザクションを高速化する Timeboost アップグレードを発表
Arbitrum は本日、すべての Arbitrum チェーンのトランザクションを高速化するように設計されたアップグレードである Timeboost のリリースを発表
Offchain Labsのチームによる1年以上の研究の成果であるTimeboostは、ネットワーク効率の向上、最大抽出可能値(MEV)の獲得、スパムの削減を目的とした新しいトランザクションポリシーを導入
一般ユーザーにとっては、結果として混雑が減り、スパムが減り、ネットワーク パフォーマンスがより安定する
⚠️KYC不要の取引所eXch、ラザルス・グループ関連のマネーロンダリング調査で閉鎖へ
プライバシー重視の仮想通貨取引プラットフォーム「eXch」は、同プラットフォームが北朝鮮のラザルス・グループによる仮想通貨マネーロンダリングのポータルとして利用されているとの疑惑を受け、5月1日に運営を停止することを正式に発表した
プラットフォームを閉鎖するという決定は、厳しい監視を受けてチームの過半数が「中止して撤退する」と投票した後に下された
eXchは、プライバシー重視のアプローチが誤解されていると嘆いた
📈「ビットコイン」と「イーサリアム」のGoogle検索ボリュームが急増し、小売業の関心が再燃
2025年3月の「ビットコイン」のGoogle検索ボリュームは34となり、2025年これまでで最高となった
Googleの検索ボリュームは0から100までのスケールで相対的に測定され、100は特定の期間における最大値
同様に、 「イーサリアム」のGoogle検索ボリュームも3月に19を記録し、2025年に入ってから過去最高を記録
🌏リップル社がハッシュキーキャピタルによる新たなXRPトラッカーファンドを支援、アジアにおける機関投資家の進出を示唆
暗号資産ファンドマネージャーのHashKey Capitalは金曜日、XRPのパフォーマンスを追跡するために設計されたアジア初の投資ファンドであるHashKey XRP Tracker Fundの立ち上げを発表
HashKey XRPトラッカーファンドは、XRPを直接所有することなく投資したいプロの投資家向けに提供され、投資家は現金または現物による購入が可能で、毎月の株式購入または償還が可能
🟩Coinbaseはユーザーの苦情を受けてSolanaのサポートを改善し、取引スループットを5倍に増加
Coinbase は、ユーザーからの苦情を受けて、Solana エコシステムをより適切にサポートするためにインフラストラクチャを拡張
取引処理時間の短縮、流動性の向上、そしてフェイルセーフ機能の強化を実現するためのサポート体制を強化
📉アルトコイン価格の下落により、DeFiのTVLは第1四半期に480億ドル減少:CoinGecko
CoinGeckoのレポートによると、第一四半期の経済混乱の中、DeFiのオンチェーン預金の指標である総ロック額は489億ドル減少し、27.5%の減少を記録
レポートでは、この下落は大量引き出しによるものではなく、アルトコイン価格の全般的な下落傾向によるものだとしている
📗EthenaとSecuritize、RWA特化チェーン「Converge」のテックスペックとロードマップ公開
EhenaとSecuritizeが共同開発する新ブロックチェーン「コンヴァージ(Converge)」の技術仕様とロードマップが4月17日に発表
「コンヴァージ」では、高性能なEVM環境を提供し、100ミリ秒のブロックタイムと「ギガガス(Gigagas)」と呼ばれる高スループットを実現する計画
また「エセナ」の「USDe」とブラックロックの証券型ステーブルコインの「BUIDL」を担保とするステーブルコイン「USDtb」をガストークンとして採用する
🎧JASRAC、楽曲情報管理システム「KENDRIX」をSoneiumに対応
JASRAC(日本音楽著作権協会)が、同社運営の楽曲情報管理システム「KENDRIX」のアップデートを行い、同システムの採用ブロックチェーンをSoneiumに移行したことが4月15日に発表された
「KNERIX」は、ブロックチェーン技術を活用した存在証明機能とeKYC機能を備える楽曲情報管理システムで「すべての音楽クリエイターが Creation Ecosystemに参画できる世界へ」というコンセプトのもと、音楽クリエイターが安心して楽曲を発表でき、適正な対価還元を受けるための各種手続きのハードルを下げることを目的としている
「KENDRIX」では、存在証明機能でブロッチェーンを用いており、これまではエンタープライズ向けの「Hyperledger Fabric」が採用されたいたが、今回パブリックブロックチェーンであるSoneiumへ対応チェーンを移行
おすすめ記事 ※1週間限定無料公開中
【Meanwhile】世界初のビットコイン建て生命保険を提供
Meanwhileは、ビットコイン建てで死亡保障が受けられる世界初の終身生命保険を提供。
保険料も給付金もすべてBTCで行われ、インフレや法定通貨の価値下落に強い設計。
米国では死亡保険金の非課税や課税繰延などの税制優遇があり、契約内のBTCを担保に借入も可能。
創業者は元マッキンゼーのZac Townsend氏で、OpenAIのサム・アルトマン氏らが出資。
🧵Pickup:Eliza Labsが「公平よりも公平」なトークンモデルを備えたノーコードAIエージェント・ランチパッド「auto.fun」を発表
🌱 ニュースの概要
Eliza Labsは2025年4月、ノーコードで誰でもAIエージェントを作成・展開・マネタイズできるプラットフォーム「auto.fun」を発表しました。Eliza Labs創業者のShaw Walters氏は「auto.funのビジョンは、AIとweb3技術へのアクセスを民主化し、ユーザーの代わりにタスクを自律実行するエージェントを実現すること」とコメントしています。
📗 前提知識
Eliza Labs/elizaOS
Eliza LabsはオープンソースのエージェントプロトコルelizaOSを手がけるチームで、同プロトコルは2.5億ドルの評価を受けています。旧称「ai16z」から2025年1月にリブランディングし、マルチチェーン上での自律エージェント開発を推進しています。Pump.funとの類似性
auto.funはSolana上のミームコイン生成プラットフォームPump.funと同様に「クリック数回で立ち上げられる」手軽さを狙い、ミームコインではなく「AIエージェント」にフォーカスしたランチパッドです。no-code/agentic AI
「no-code」ツールとして、ユーザーはUI上でエージェントの設定を行い、あとは自動的にソーシャル投稿やDeFi投資、トレード執行などをエージェントに任せられます。また、auto.funはオープンソースで透明性を担保し、エージェントの動作やデータ処理が検証可能です。
👀 注目すべき点、詳細解説
“Fairer Than Fair”トークノミクスモデル
ボンディングカーブ+フェアローンチ:トークン発行時に価格発見をボンディングカーブで行い、事前スナイプ対策として上場前にプロジェクトチームが最大50%を確保可能。
流動性NFTメカニクス:取引手数料の一部を「流動性NFT」を介してトークン発行者に還元し、開発者と利用者の長期的アラインメントを図ります。
ローンチパッドとしての差別化
auto.fun上にはFightFi(X向けソーシャルエージェント)、Kryptonite(CZAIメンバーシップ)、Comput3(コンピュートクレジット)、Secret(Solanaトークン起動)、Sigma Music(音楽コラボ)、Astra(マルチチェーン決済)など15以上のプロジェクトが参加予定で、エンタメ・DeFi・支払いなど多彩なユースケースを同時にサポートします。オープンソースによる透明性
auto.funはクローズドなAIシステムとは異なり、エージェントのコードもデータ処理もオープン。金融やソーシャル運用の場面で、利用者がエージェントの内部挙動を検証できることを強調しています。スケーラビリティとノンテクニカルユーザーへの配慮
no-codeビルダーによって、非エンジニアでもAIエージェントを立ち上げ可能。例えば「目標APY以上のイールドファーミングを自動実行」「マルチプラットフォームでSNS投稿を統合管理」など、幅広い自動化が想定されています。
📈 今後の予測
エコシステム拡大とネットワーク効果
多数の初期プロジェクトがauto.fun上で稼働し始めることで、プラットフォームの利用者・開発者が増加し、エージェント市場の標準的ランチパッドとしての地位を確立する可能性があります。トークン価格の動向
“fairer than fair”モデルによる流動性ETF的な買い戻し需要や、初期発行者への報酬メカニズムが功を奏すれば、発行トークンの健全な価格形成につながると期待されます。ただし、ボンディングカーブ設計次第では急騰・急落リスクも残ります。セキュリティと規制対応
autonomous AIとトークンエコノミーを組み合わせる構造ゆえ、スマートコントラクト監査やデータプライバシー規制への対応が求められます。Eliza Labsはオープンソース基調ですが、今後セキュリティ強化策やガバナンス枠組みを整備する必要があるでしょう。AI×web3の民主化と競争激化
auto.funは「Pump.funのAI版」とも言え、no-codeエージェントプラットフォーム市場の先行者優位を狙う一手です。今後、類似ツールや大手プロジェクトから対抗策が出てくる可能性が高く、競争環境の激化が予想されます。
有料購読プランのお知らせ
月額10ドル(年額80ドル)でweb3の注目すべきユースケースやマーケットの情報が毎日届きます。投機的な情報ではなく、ユースケースを通してweb3の可能性を探ることを目的としており、実用的なweb3の可能性を知りたい方はぜひ購読ください。
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
About us:🇯🇵🇺🇸🇰🇷🇨🇳🇪🇸の5ヶ国語で展開されるweb3ニュースレターの日本語版。「1日5分でweb3をより深く学ぶ」をコンセプトに、web3の注目トレンドやプロジェクトの解説、最新ニュース紹介などのリサーチ記事を毎日配信しています。
Author:mitsui @web3リサーチャー
「web3 Research」を運営し、web3リサーチャーとして活動。
Contact:法人向けのリサーチコンテンツの納品や共同制作、リサーチ力を武器にしたweb3コンサルティングや研修なども受付中です。詳しくは以下の窓口よりお気軽にお問い合わせください。(📩 X / HP)
→お問い合わせ先はこちら