【4/1(火)のweb3ニュース10選】Hashgraph はEVM互換のエンタープライズブロックチェーンHashSphereを発表 / 0xbowは「プライバシープール」を発表 / 米サークルが4月下旬にIPOを正式申請か etc..
本日の主要ニュースを5分で解説!
こんにちは.
web3リサーチャーのmitsuiです。
平日18時にニュースまとめを更新します。ぜひ1日の情報収集にお役立てください。
Hashgraph は、Hashgraph 技術を使用した新しい EVM 互換のエンタープライズ ブロックチェーン HashSphere を発表
Initiaはメインネットのローンチに先立ち、5000万トークンをエアドロップし、その90%をテストネットユーザーに配布する予定
ブラックロックのCEOラリー・フィンク氏は、ビットコインのようなデジタル資産によってドルが世界の準備通貨としての地位を失うリスクがあると警告
0xbowは、ヴィタリック・ブテリンの研究に基づいた新しいブロックチェーンプライバシーツール「プライバシープール」を発表
🐕イーロン・マスク氏、米政府はドージコインを使用する「計画はない」と発言、価格は3%下落
イーロン・マスク氏は、米国政府はドージコインを使用する予定はなく、ミームコインとDOGE連邦部門は「まったく異なる2つのこと」を行っていると述べた
ドージコインは過去24時間で3.2%下落
⛓️Hashgraph は、Hashgraph 技術を使用した新しい EVM 互換のエンタープライズ ブロックチェーン HashSphere を発表
Hashgraph ネットワークの背後にあるチームは、機関向けの新しいプライベートな許可型ブロックチェーンを立ち上げ
HashSphere は EVM と互換性があり、Hedera Hashgraph の技術を使用して構築されている
⚠️NFTマーケットプレイスX2Y2、取引量減少で閉鎖へ、暗号AIへの転換を計画
X2Y2は、NFT取引量がピーク時から90%減少したことを理由に、1か月以内に閉鎖される予定
NFT マーケットプレイス プロジェクトは完全に消滅することはなく、暗号通貨 AI への転換計画がすでに進行中だという
💧Initiaはメインネットのローンチに先立ち、5000万トークンをエアドロップし、その90%をテストネットユーザーに配布する予定
ブロックチェーンプロジェクトInitiaは、メインネットのローンチに先立ち、5000万INITトークンのエアドロップを発表
エアドロップのおよそ90%は、Initiaのテストネットプログラムに参加したユーザーに渡される
Initia は、レイヤー 1 ブロックチェーンとOptimisticロールアップを展開するためのプラットフォームという 2 つのコア製品を開発している
🟧ブラックロックのCEOラリー・フィンク氏は、ビットコインのようなデジタル資産によってドルが世界の準備通貨としての地位を失うリスクがあると警告
ラリー・フィンク氏は、米ドルの世界の準備通貨としての地位が永遠に続く保証はなく、ビットコインのようなデジタル資産にその地位を奪われる可能性があると警告した
また、トークン化が「投資に革命を起こす」可能性があり、あらゆる株式、債券、ファンドがブロックチェーン技術の恩恵を受けることができると示唆した
📱エックスモバイルがWeb3事業に本格参入、今年度中にモバイル×暗号資産の新サービス開始へ
独立系MVNOとして格安携帯キャリア「X-mobile」を展開するエックスモバイルが、今年度中にweb3事業に参入することを決定したと4月1日に発表
エックスモバイルはweb3事業として、暗号資産を中心としたweb3の技術関連と同社のモバイルを連携した新サービスを開始する予定とのこと
「X-Bank」の新体制強化の一環として、国内暗号資産取引所のSBI VCトレードにて事業戦略担当およびアナリストを務めた経験などを持つ、西山祥史氏を専務取締役として迎えたとのこと
👤トランプ一族、暗号資産プロジェクト「WLFI」の経営権を掌握
ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)において、トランプ一族が経営権を掌握し、影響力を強めている
トランプ一族は今年1月に新会社「WLF Holdco LLC」を設立し、プロトコル開発を監督する体制へと移行したという
トランプ前大統領および特定の家族メンバーに関連する事業体「DT Marks DeFi LLC」が、この新会社の株式の60%を保有しているとされる
📦トランプ大統領、アーサー・ヘイズらBitMEX創業者に恩赦
ドナルド・トランプ米大統領が、海外暗号資産取引所ビットメックス(BitMEX)の共同創業者3名に対して恩赦を与えたと、ホワイトハウスの関係者が3月28日に明らかにした
同3名は2022年、銀行秘密法(Bank Secrecy Act)に準拠したマネーロンダリング対策プログラムを導入しなかったことを認め、有罪を受け入れていた
今回の恩赦は、トランプ政権下で規制緩和への期待が高まる中で行われたものである
🏦米サークルが4月下旬にIPOを正式申請か、JPモルガンとシティ引受先に検討
「USD Coin(USDC)」等のステーブルコインを発行する米サークル(Circle Internet Financial)が、早ければ4月下旬にも、新規株式公開(IPO)の申請書類を公的に提出する予定だと、「フォーチューン」が関係者2名からの情報として3月31日に報じた
情報筋によると上場の正確な時期は不明だという。ただし、IPOの際の株式の引受先はJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)とシティ(Citi)を採用する方向で計画が進められているとのことだ
サークルは昨年1月にIPOを守秘義務付きでSECに申請。当時同社は市場やその他の条件に応じて、米SECの審査プロセスが完了した後にIPOが行われる予定であると発表していた
マルチチェーンウォレットの「Bitget Wallet」の紹介

【Bitget Wallet】世界168か国で6,000万ユーザーが利用する100以上のチェーン対応ウォレット / AIレコメンドと即時取引 / MPCウォレット / @BitgetWalletJP
🏊0xbowは、ヴィタリック・ブテリンの研究に基づいた新しいブロックチェーンプライバシーツール「プライバシープール」を発表
🌱 ニュースの概要
2025年3月31日、Ethereum開発者チームである0xbow(ゼロボウ)は、新しいブロックチェーン・プライバシーツール「Privacy Pools(プライバシープール)」をメインネットで正式リリースしました。このプロジェクトはEthereumの共同創設者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)が2023年に発表した研究論文に基づいて開発されたもので、規制に対応した新しいタイプの匿名化技術として注目を集めています。
Buterin氏自身もこのプロジェクトを支持し、実際に最初の利用者の一人としてPrivacy Poolsに1 ETHを預け入れ、その信頼性を示しました。コミュニティ内でも大きな関心を呼んでいます。
📗 前提知識
● Privacy Poolsとは?
Privacy Poolsは、Ethereum上でプライバシーを保護しつつ、規制遵守(AML:マネーロンダリング対策)を同時に実現することを目的とした新しいプライバシープロトコルです。このプロトコルは、従来の匿名化技術(例えばTornado Cash)にあった問題点を解決するために生まれました。
● 従来の匿名化技術との違い
Tornado Cashのような従来のプライバシーツールは、高度な匿名性を提供する一方で、犯罪者が不正資金を洗浄する手段として利用されるリスクがありました。そのため、Tornado Cashは実際に米国財務省による制裁対象となり、プライバシー保護と規制対応の両立が業界の大きな課題になっていました。
これに対しPrivacy Poolsは、ユーザーが「自分の資金が不正資金と無関係であること」をゼロ知識証明(zk-SNARKs)という暗号技術を使って証明できる仕組みを導入しています。これにより、プライバシーを維持しつつ、規制要件(AML)を満たすことが可能になります。
👀 注目すべき点、詳細解説
● ゼロ知識証明を活用した資金の証明
Privacy Poolsの最も重要な特徴は、「ゼロ知識証明(Zero-Knowledge Proof)」を用いて匿名送金を実現する点です。ユーザーは、自分の出金が「クリーンな預金だけから構成された集合(アソシエーションセット)」に属することを暗号的に証明します。これにより、資金の具体的な出所や移動履歴を明かさずに「犯罪資金とは無関係であること」だけを第三者に示せる仕組みです。
● アソシエーションセットプロバイダー(ASP)の役割
Privacy Poolsでは、新たな預金がプールに加わる際、資金の安全性をチェックする「アソシエーションセットプロバイダー(ASP)」という仕組みを導入しています。ASPはリアルタイムで送金元アドレスの信頼性を監視し、不審な資金を排除します。これにより、そもそも不正資金がプールに流入することを防ぐことが可能になります。
● 資金排除のダイナミックな仕組み
仮に一度クリーンと判断された資金でも、後から不正であると判明した場合には、動的に資金をプールから除外できる機能があります。除外された資金は匿名化されず元のアドレスに戻され、健全なユーザーの資金の安全性を守る設計になっています。
📈 今後の予測
● プライバシーと規制遵守の両立への影響
Privacy Poolsは、ブロックチェーン上でのプライバシー保護と規制コンプライアンスを同時に実現する初めての試みとして、業界に大きな影響を与える可能性があります。特に規制当局からも、従来の完全匿名型ミキサーと比較してポジティブに評価される可能性が高いでしょう。
● ブロックチェーン業界での普及可能性
この新技術が成功すれば、プライバシーツールに対する否定的な見方を覆し、Ethereumや他のチェーンにも広く採用される可能性があります。さらに、今後は分散型金融(DeFi)サービスとの連携も視野に入り、取引所やウォレットサービスがユーザーに「プライバシーを確保したまま規制対応を行える環境」を提供するための重要な基盤技術として位置づけられるかもしれません。
● 課題と展望
一方で、ASPの運用主体や信頼性確保、ASPがどのように規制要件を満たすかなど、実運用に向けて解決すべき課題も残っています。こうした課題にどのように対応していくかが、Privacy Poolsが真に成功するための鍵となるでしょう。
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📅イベント情報
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テスト回ですので各回の定員は最大10名、東京回はオンラインでも参加できるようにしようかなと思っています。 尚、勉強会の内容はどれも同じで今回は「ステーブルコイン」の解説をする予定です。
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Author:mitsui @web3リサーチャー
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