【3/11(月)のweb3ニュース10選】韓国が脱税対策の仮想通貨管理システムを計画 / パンテラがFTX保有のSOL買収を希望 / コインベースが「現物イーサリアムETF」について米SECと会合、etc...
ERC-404実験が勢いを失う中でビットコイン序数の出来高が急増、DeFi向けL1チェーン「Injective」が独自EVM「Injective EVM」開発、10のニュースを紹介!
こんにちは。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日もニュース解説やっていきます!
3/11(月)のweb3ニュース10選
1つずつ解説します。
1、ERC-404実験が勢いを失う中、ビットコイン序数の出来高が急増
ビットコインOrdinalsの販売量は先週 25.43%増加し、取引量はほぼ 1 億 7,300 万ドルに達し、NodeMonke 序数は100 万ドル以上で販売された
一方、実験的な ERC-404 トークン規格の背後にあるチームである Pandora は、
販売量は過去 1 週間で 44% 減少し、トークンの価格も 7.6% 下落
2、ワールドコインはデータブロックを巡りスペインに対して訴訟を起こしたいと考えている
ワールドコインは金曜日、スペインのデータ保護機関がデータ収集を阻止する動きを見せたことを受け、スペインに対して法的措置を講じる予定であるとブロックワークスに語った
「Worldcoin は、ヨーロッパの一般データ保護規則 (「GDPR」) を含む、生体認証データの収集とデータ転送を管理するすべての法律および規制に完全に準拠しています。そのため、私たちは数か月間にわたり、EU の主任データプライバシー当局である BayLDA と一貫した継続的な対話を行ってきました。スペインの規制当局がEUで受け入れられたプロセスと規則を回避したことに我々は失望しており、訴訟を起こす以外に打つ手はほとんどない」とワールドコインは電子メールでブロックワークスに語った
ワールドコインはブログ投稿の中で、同社が「数カ月にわたりBayLDAの要請に定期的に対応」し、スペインや他の欧州諸国で「合法的に」運営していると繰り返した
3、韓国、脱税対策の仮想通貨管理システムを計画
韓国は脱税を防ぐため、2025年までに暗号資産に特化した資産管理システムを構築する計画だと地元メディアが報じた
このシステムは、ユーザーの暗号通貨取引の詳細をファイルするために必要な暗号通貨取引プラットフォームから収集された情報の分析と管理を容易にすることが期待されている
韓国の金融規制当局は1月、金融機関によるあらゆる種類の仮想通貨上場投資信託(ETF)の立ち上げを制限する禁止措置を改めて表明した
4、ブラックロックのIBITスポットビットコインETF流入額が100億ドルを超え、新たに9社が200億ドルを超える
ブラックロックのIBITスポットビットコインETFは、わずか2カ月の取引で流入額が100億ドルを超えた
グレイスケールの転換GBTCファンドを除く、新たに誕生した9つのスポットビットコインETFも金曜日には200億ドル相当の流入額を突破し、純流入額は現在95億ドルを超えている
BitMEX Researchによると、新たに誕生した9つのETFは先週、GBTCのビットコイン保有高を反転させ、現在は合計409,224BTCの資産を保有している
5、イーサリアム共同創設者ブテリン氏、きたる”量子コンピュータ”時代に備えたハードフォークを提案
ヴィタリック・ブテリン氏は9日、近い将来、量子コンピュータがもたらすリスクに対処する方法として、リカバリーハードフォークの実施を提案した
従来のコンピュータの約1億倍の処理能力を持つと言われる次世代の「量子コンピュータ」は、現在広く利用されているあらゆる暗号技術を容易に解読できる可能性があり、インターネットのセキュリティ基盤に重大な脅威をもたらす可能性があるとの指摘もある
この点についてブテリン氏は、最新のブログで量子コンピュータの主なリスクに言及。安全だと考えられているデジタル・ウォレットやトランザクションの暗号化が復号化される可能性を指摘した
6、香港金融管理局、現実資産(RWA)トークン化のCBDCプロジェクト開始
香港金融管理局(HKMA)は7日、香港のトークン化市場の発展を支援するための新しい中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクトを開始したと発表
Project Ensemble(プロジェクト・アンサンブル)と名付けられており、ホールセール型CBDC(wCBDC)を通じて、トークン化されたマネーの円滑な銀行間決済を促進する金融市場インフラの探索を目指す
まず、商業銀行が発行し、一般の人々が利用できるようなトークン化預金に焦点を当てるとしている
7、パンテラ、FTX保有のSOL買収を希望。最大2億5000万ドル相当の購入に向け資金調達も
暗号資産特化の資産運用会社パンテラキャピタル(Pantera Capital)が、破綻した暗号資産取引所FTXからソラナ(SOL)を購入するため、大口投資家から資金調達をしているようだ
ブルームバーグが確認した投資家候補に送られた2月のマーケティング資料には、パンテラが資金を募集しようとしている「パンテラソラナファンド(Pantera Solana Fund)」は、FTXから最大2億5,000万ドル(約367億円)相当のSOLを購入する「機会」があると記されていたという
投資希望者は4年間という権利確定期間に同意することで、SOLを30日平均価格より39%安い価格、または59.95ドル(約8808円)で購入できるという
8、コインベースが米SECと会合、「現物イーサリアムETF」についてプレゼンか
SECが承認保留中の現物イーサリアム(ETH)上場投資信託(ETF)について、大手暗号資産取引所のコインベースと3月6日話し合いを行ったようだ
出席者には、暗号資産運用会社グレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の代理人を務める弁護士事務所のデイビス・ポーク(Davis Polk)からの出席者も含まれていた
コインベースは資料の中で、「イーサリアムには、イーサ(ETH)の詐欺や操作の可能性を大幅に制限する仕組みがある」と述べており、「イーサ(ETH)の現物市場は、詐欺や操作に強い市場であることを強く示している」と主張している
9、DeFi向けL1チェーン「Injective」、独自EVM「Injective EVM」開発
Cosmos SDKをベースに構築されたDeFi向けL1ブロックチェーン「インジェクティブ(Injective)」が、独自開発のEVM「inEVM(Injective EVM)」のリリースを3月8日に発表した
「インジェクティブ」は、様々なブロックチェーンの仮想マシンと互換性のある独自の仮想マシンを一つのブロックチェーンに実装する開発を進めている
「インジェクティブ」では複数の仮想マシンを維持することで、コスモス(Cosmos)やソラナ(Solana)、イーサリアムのエコシステムを横断した開発が可能となる
10、イーサリアム大型アップグレード「デンクン(Dencun)」とは? L1とL2の違い、EIP-4844など解説
イーサリアムネットワークの次回大型アップグレード「デンクン(Dencun)」まで一週間を切った
今回のアップグレードはコンセンサスレイヤーのアップグレード(はくちょう座の一等星デネブ(Deneb))と実行レイヤーのアップグレード(Devcon3の開催地カンクン(Cancun))の2つが組み合わさったアップグレード(Deneb + Cancun = Dencun)
プロト・ダンクシャーディングが実装されると、L2におけるトランザクション手数料(ガス代)が今までの1/10になると言われており、より多くのユーザーや開発者がL2(イーサリアムの経済圏)に参入することが期待されている
以上、10のニュースを紹介しました。
気になるニュースはDencunアップグレードですね。近日中に実施予定で、さらにガス代が安くなるので、ETHがまた盛り上がりそうです。ETFの承認も合わさると、今年はETHも堅実に成長する年になりそうですね。
それではまた明日!
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