【10/23(月)のweb3ニュース10選】関西万博の「EXPO 2025 デジタルウォレット」提供開始、MagicEdenがBRC-20トークンでの支払を一時停止、RWAに準拠した新しいEIPが提案 etc...
イスラエルを拠点とするweb3セキュリティ企業Blockaidが3,300万ドルを調達、北米は仮想通貨の利用で世界をリードしているとチェイナリシスが語るなど、10のニュースを解説!
こんにちは。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日もニュース解説やっていきます!
10/23(月)のweb3ニュース10選
1つずつ解説します。
1、Trip.comがインキュベートする「Trekki」のNFT Mintが895ETH(約150万ドル)に到達
旅行サービスで有名なTrip.comがインキュベートするNFTプロジェクト「Trekki」のNFT mintセールが終了
10/20 22:00から10/22 22:00までの期間に行われたセールは合計で895ETH(約150万ドル)集め、mint率110%となりました
Trekkiは、イルカのキャラクターをテーマにした総数10,000体のNFTプロジェクトで、Web3ノマドと旅行愛好家向けに設計され、Trip.comで特典を提供し、ユニークな体験やデジタルコレクションを価値あるものとすることを目指す
2、新しいEIPは、RWAのトークン化された保管標準を刷新することを目的とする
既存のERC-4626トークン化ボールト標準の拡張として、非同期の入金および償還フローを導入することを目的としたEIP-7540が提案されている
EIP-7540 により、非同期の入金と償還フローが確実に可能になり、実世界資産(RWA)、クロスチェーン融資、流動性ステーキングを扱うプロトコルに利益をもたらす可能性がある
EIP-7540 はまだ初期段階にあり、これから議論や修正、開発が進んでいく
3、ブラジル中央銀行、CBDC、デジタル決済の導入で次の動きを計画
ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は、CBDCは最終的には共通通貨を必要とせずに国際取引をスピードアップし、効率を高めることができると述べた
また、「世の中のCBDCを見ると、それらは実際には完全なDLTではない。それらはハイブリッドである。つまり、DLT部分は中央銀行内にあるが、外部向けに集中化されているということだ」と述べた
「問題は、プライバシーの問題に影響を与えることなく、登録と契約を生成するノードの利点を享受できるように、DLT プラットフォームをどのように構築できるかということです。これが最も難しい部分です。この問題はまだ誰も解決していません。私たちはそうすることに非常に近づいていると思います。」とコメントし、今後もCBDCの実装に注力していくことを宣言
4、北米は仮想通貨の利用で世界をリードしているとチェイナリシスが語る
ブロックチェーンインテリジェンス企業チェイナリシスの調査によると、米国とカナダは過去1年間の取引高は1兆ドルを超え、世界の取引活動の24.4%に貢献
北米には仮想通貨に最も積極的な機関投資家がいるが、規制上の不確実性によりDeFiの利用は減少している
ステーブルコインの利用は過去1年間でこの地域のオンチェーン取引量の70.3%から48.8%に減少
5、Web3 セキュリティ会社 Blockaid が最新の資金調達で 3,300 万ドルを獲得
イスラエルを拠点とする Web3 セキュリティのスタートアップであるBlockaidは最新のラウンドで 3,300 万ドルを調達したと発表
Ribbit Capital と Variant がこのラウンドを主導し、Cyberstarts、Sequoia Capital、Greylock Partners が参加
Blockaid は、Web3 ウォレットに強化されたセキュリティ レベルを提供することで、一般ユーザーが安全にweb3を利用できることを目指す
6、Worldcoin、Orb オペレーターに USDC ではなく WLD で支払う
ワールドコイン財団は、ワールドコインネットワークに参加するために人々の目をスキャンするのを支援するオーブオペレーターが間もなくUSDCステーブルコインではなくWLDトークンで支払われることを発表
来月までに移行が完了する予定
また、WLDトークンの流通供給量に関する最新情報を発表し、その供給量は100億トークンの総供給量の1%以上に達した
7、Uniswapの作成者Hayden Adamsがテストコインのほぼ全供給量をバーンした後、HayCoinが急騰
Hayden Adamsはほぼすべての供給量を所有することに不快感を覚え、2018年に発売したテストコインであるHayCoinの供給量の99.99%をバーン
バーン後、トークンの価格は307%急騰し、250万ドルになった
アダムズ氏は、保有していたコインをすべて燃やしてしまったので、今後このコインには関与しないだろうと述べた
8、ハッシュポート、大阪・関西万博の「EXPO 2025 デジタルウォレット」提供開始
HashPortが、2025年開催予定の「日本国際博覧会(大阪・関西万博)」で展開されるデジタルウォレット「EXPO 2025 デジタルウォレット」の提供開始を10月23日発表
Web3技術を活用した大阪・関西万博の機運醸成・新たな顧客体験の提供に向け、協賛・協力企業及び自治体やパビリオンと協力し、大阪・関西万博に関連するイベントへの参加証明や、事業連携先の各施設への訪問履歴の証明として「EXPO 2025 デジタルウォレット」の限定SBT・NFTの発行に向けて事業連携を実施する
「EXPO 2025 デジタルウォレット」で提供される機能として、「ウォレットID基盤」・「SBTデジタルパスポート」・「Web3ウォレット」の3つがある
9、マジックエデン、BRC-20トークンでの支払を一時停止
NFTマーケットプレイス「Magic Eden」が、ビットコインネットワーク上で使用されるトークン規格「BRC-20」で発行されたトークンでの支払い対応を、一時停止したことを10月21日発表
「全てのBRC-20で完全な合意が得られるまで、ユーザーを保護する為」と発表にて説明
「BRC-20」はビットコインネットワーク上の「SATOSHI(BTCの最小単位)」全てに個別のIDを割り振れるようにするプロトコル「Ordinals」を使用することで実現したFTのトークン規格
10、進展する現実資産(RWA)のトークン化──米大手決済機関DTCC、ブロックチェーンスタートアップのSecurrency買収へ
アメリカの金融市場で証券の中央管理を担うDTCCは、暗号資産機能を強化するために機関投資家向けブロックチェーン・インフラ・プロバイダー「Securrency(セキュレンシー)」の買収に合意
SecurrencyはDTCCの完全子会社となり、新社名は「DTCC Digital Assets」となる
DTCCはアメリカの株式市場の清算機関であり、昨年は2500兆ドル(37京5000兆円)相当の証券取引を処理
DTCCは既存システムに加えて、Securrencyの規制に準拠したブロックチェーンベースのテクノロジーを機関投資家に提供し、コンプライアンスに準拠した方法での暗号資産導入を可能にする
以上、10のニュースを解説しました。
RWA含め、金融系はやっぱりブロックチェーンと相性が良いので実装が加速してますね。規制が完全に定まるとより加速すると思うので、この辺りは要注目です。
また、大阪万博での利用もそうですが、一般ユーザーが利用する場所でも徐々にユースケースが生まれてきており、マスアダプションへ近づいていることがわかります。
それではまた明日!
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