【10/6(金)~9(月)のweb3ニュース10選】イーサリアムはより中央集権的になった / Gitcoin が誤って 461,000ドルを回復不能なアドレスに送信 / Yuga Labsが人員削減 etc...
香港CMCCグローバルが約149億円規模のWeb3特化型ファンドを新設、CryptoPunks、公式アートプリント発売へなど、10のニュースを解説!
こんにちは。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日もニュース解説やっていきます!
10/6(金)~9(月)のweb3ニュース10選
1つずつ解説します。
1、Web3レストランアプリBlackbird、a16zらからシリーズAで約36億円の資金調達
Web3レストランアプリ「Blackbird(ブラックバード)」を提供する米Blackbird Labs(ブラックバードラボ)が、シリーズAによる2400万ドル(約35.6億円)資金調達の実施を10月4日発表
今回調達した資金については、「Blackbird」の新機能の開発に充てる
「Blackbird」はBase上に構築され、レストランとロイヤルティの高い顧客との深い結びつきを実現するためのアプリケーション
ユーザーは「Blackbird」と提携しているレストランにて、スマートフォンでNFCリーダーを読み込み電話番号を入力することでそのレストランの会員登録が可能、これにより「会員NFT」が発行される
2、香港規制当局と香港警察、暗号資産取引所監視のためのタスクフォース設立
香港証券先物取引委員会(SFC)が、暗号資産取引所を監視するため、香港警察(HKPF)とのタスクフォースを結成したと10月4日発表
HKPFの商業犯罪局、サイバーセキュリティ・テクノロジー犯罪局、金融情報捜査局、SFCの執行部および仲介部の代表者で構成されている
不正が疑われる活動や暗号資産取引プラットフォーム(VAPT)における違反に関する情報の共有や、違反が疑われるVAPTのリスクを評価する仕組みの導入を目指す
3、ヒステリックグラマーが初のNFT配布プロジェクト、z game studio支援で
ファッションブランド「HYSTERIC GLAMOUR(ヒステリックグラマー)」が、ブランド初となるNFT配布イベント「HYSTERIC GLAMOUR NFT PROJECTS 23-24」を今月から来年の冬にかけて全6回開催する
デジタル訪問証明サービスアプリ「コミュンフォービジター(Commun for visitor)」の利用により、特定のNFCまたはQRコードを読み取ることで取得可能
NFTはSBTとして全6回各イベント毎に限定のNFTとして配布される
4、香港CMCCグローバル、約149億円規模のWeb3特化型ファンドを新設
香港のベンチャーキャピタルであるCMCCグローバルが、Web3起業家向けの新たな投資ファンド「タイタンファンド(Titan Fund)」を立ち上げたことを10月4日発表
インフラ・フィンテック・ゲーム・メタバース・NFTなどのコンシューマー・アプリケーションのアーリーステージのスタートアップを対象とし、投資を行っていく
5、Gitcoin が誤って 461,000 ドルの GTC を回復不能なアドレスに送信
エコシステムやオープンソース開発者への資金提供を行うクラウドファンディングプラットフォームであるGitcoinはトレジャリーから50 万ドル近く相当の資金を失ったとコミュニティに通知
「MMM の S19 予算を目的とした転送はマルチシグに到達せず、代わりに GTC トークン コントラクトに送信されました。これにより資金は契約に滞り、回収する方法がなくなってしまった」と語った
送金された資金の総額は521,440 GTCトークンで、現在の価格で約461,000ドルに相当する
同チームは、今後、提案スナップショットに必要な受信者のウォレットアドレスをすべてリストするなど、このような状況が二度と起こらないよう安全策を講じるつもりだと述べた
6、ステーブルコインの時価総額は18か月ぶりの下落
国債利回りの上昇と米国の規制圧力に阻まれ、ステーブルコインは下落している
市場は昨年 5 月に 1,890 億ドルでピークに達しましたが、18 か月後の執筆時点では 1,240 億ドルに落ち着いている
さらに、ステーブルコイン市場は高度に集中しており、ほんの一握りの資産 (USDT、USDC、DAI、TUSD、BUSD) が時価総額全体の 95% 以上を占めている
ただ、今後の規制緩和や暗号資産市場の回復によって市場が回復する可能性がある
7、「マージ」と「シャンハイ」以降、イーサリアムはより中央集権的になった
JPモルガンは10月5日の調査報告で、「Merge」と「シャンハイ」アップグレード以来、イーサリアムのステーキングが増加しており、ネットワークがより中央集権的になって、全体的なステーキングの利回りが低下したため、イーサリアムに損失をもたらしたと述べた
「暗号資産コミュニティの多くは、中央集権的な取引所に関連する中央集権的なリキッド・ステーキング・プラットフォームと比較して、分散型のリキッド・ステーキング・プラットフォームであるリド(Lido)がより良い代替手段であると見ていた」
それでも「集中した多数の流動性プロバイダーやノードオペレーターが単一障害点として機能したり、攻撃の標的になったり、コミュニティの利益を犠牲にして自分たちの利益を促進する寡占を形成したりする可能性がある」ため、どのような団体やプロトコルによる集中化もイーサリアムにリスクを生じさせると報告書は付け加えた
8、現物CryptoPunks、公式アートプリント発売へ
現代アートプラットフォームのAvant Arteと提携して、人気NFTコレクションCryptoPunksを物理的にプリントアウトした作品を提供すると発表
誰でも購入できるクリプトパンクスのコレクションに登場する1万人のパンクスキャクターすべての姿を描いた「10,000 On-Chain」と、クリプトパンクスのNFTを所有している者に、そのパンクスの物理的なプリントバージョンを提供する「Punk On Chain」の2種類がある
9、Web3キャンペーンサービス「Galxe」にDNS攻撃 約2,400万円流出か
Web3プラットフォームGalxeは7日、ドメインがハッキングされたことを確認したと発表
現在はドメイン所有権を取り戻したものの、3,000万円(約20万ドル)以下の資金が流出した可能性があるとしている
DNS(ドメイン・ネーム・システム)ハイジャック攻撃とは、ドメイン情報を不正に書き換えて、攻撃対象になったサイトへのユーザーアクセスを不正なサイトなどに遷移させるもの
10、Yuga Labsが人員削減、リストラでメタバースに注力
NFTコレクションBYACやメタバースゲームOthersideで知られる米Yuga Labsは6日、企業リストラとして従業員解雇を発表した
「最近の市場動向などを踏まえて熟慮の結果、Yuga Labsのチームを再編成する必要があると判断した。会社全体で多くの役割を廃止し何人かに影響を与えることになる」と述べた
今後の展望について「Yugaはメタバースゲーム『Otherside』戦略に全力投球しており、現在進行中の同社のデジタルコンテンツはすべてメタバース・プラットフォームと連動することになる」とした
以上、10のニュースを解説しました。
香港は最近の暗号資産取引所のJPEX事件を受けて、本格的に暗号資産への規制を整えていることが見て取れます。また、単なる規制(抑制)だけでなく、健全な成長となるような適切な規制と推進するファンドの設立を行なっています。今後の発展が楽しみですね。
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