おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「Nakamigos」についてリサーチしました。
«目次»
1、Nakamigos とは?
- NFT情報
- 特徴
- 人気の理由は謎の運営チーム?
- ファウンダーはSartoshi?
- なぜか突然beepleが参入?
2、結局みんなクリプトが好き
Nakamigos とは?
「Nakamigos」は、CryptoPunksに似たクリプト調のデザインが特徴的な2万点のジェネティブNFTです。
2023年3月23日に無料、もしくは0.01EthほどでミントされたNFTが急激に有名となり、ミントからわずか4日で7,562 ETHの取引量を記録しました。
今現在、世界で最も注目されているNFTプロジェクトと言っても過言ではありません。しかし、このNakamigosの大きな特徴は謎が多いことです。コミュニティもロードマップも製作者もはっきりしていません。
様々な推測が生まれてはいますが、真偽は確かにならないまま、プロジェクトだけが有名になっていっている状況です。
まずは公開されている情報を紹介します。
■NFT情報
個数:20,000点
価格:
アーリーアクセス:無料
パブリックミント:1Eth ~ 0.1Ethのダッチオークション(10分毎に0.1Ethずつ価格が下がっていく)
日程:
アーリーアクセス:2023年3月22日
パブリックミント:2023年3月23日
クリエイティブ:基本はHumanタイプですが、まれにそれ以外も存在します。
執筆日の4月6日時点でフロア価格は0.53Ethに到達しています。
■特徴
コミュニティなし、ロードマップなし
現時点ではDiscordもなくTwitterしかありません。また、ロードマップも公開していません。商用利用権の解放
Yuga Labsが公開している商用利用権と同じライセンスをホルダーに付与しています。NakamigosはSatoshi Nakamotoの友人
プロジェクト名となっているNakamigosはビットコインの生みの親でもあるSatoshi Nakamotoの友人であり、暗号資産投資家です。(そういう設定なのだと思います)
■人気の理由は謎の運営チーム?
ではここからは価格高騰の理由について考察していきます。HP上にはほぼ情報ないので、Twitterや考察記事をもとに紹介していきますが、情報の真偽はわからないことも多いので、その辺りはご了承ください。
//運営チーム:HiFo Labs//
チーム名は明かされていますが、メンバーは匿名でわかっていません。過去5年間、NFTおよびデジタルアートプロジェクトを作成してきたとだけ書かれています。
このチームメンバーの考察が価格高騰の理由に大きく繋がっています。「これ実はすごい奴らが作ってるんじゃね?」と言う盛り上がりですね。
その噂が上がる理由をいくつか紹介します。
開発チームが豪華
ここは名前が明かされており「WestCoastNFT」がミントシステムの開発を手掛けています。このチームはDoodles等のシステムも開発したNFT界隈で有名なチームです。著名な24名のインフルエンサーに記念NFTとして贈呈
web3業界で影響力を持つ著名人が保有していること、それらを繋がりがあることを示唆しており、中の人の凄さを考察する材料になりました。その中にはManifoldのRichard Chan、Art BlocksのCEOであるErick Calderon、Seedphraseが含まれています。
続いて、実際に中の人だと噂されている2つの組織(人物)を紹介します。
Larva Labs
CryptoPunksにクリエィティブが似ており、商用利用権の配布も似ていることから、CryptoPunks製作チーム(現在はYuga Labsに売却)ではないかと噂になりました。ただ、これは公式Twitterで否定されていました。Sartoshi
実は、インフルエンサーであり、NFTプロジェクト「mfers」の創設者でもあるSartoshiがファウンダーではないかという噂が強いです。こちらはまだ否定されていません。
■ファウンダーはSartoshi?
Sartoshiとは、「mfers」と言う大人気のNFTプロジェクトを作った人間です。
2021年11月に開始されたこのプロジェクトは人気を誇っていたのですが、2022年6月に分散化するというweb3の思想に基づき、その運営と資金をコミュニティに委託すると発表し、自らは運営から退きました。
この動きは物議を醸し、多くの批判も浴びました。(結果的には、退任から6ヶ月後に運営に戻って来ました)
その退任の際に作ったNFTコレクションが「end of sartoshi - eos pass」です。
そしてなんと、Nakamigosのアーリーアクセス権が「eos pass」ホルダー保有者に付与されることになりました。多くのNFTホルダーにアーリーアクセス権を与えているのではなく、「eos pass」ホルダーのみです。
本人もTwitterでNakamingosの情報についてツイートしていますが、正式な関わりに関しては否定も肯定もまだありません。


これだけ証拠があるので、おそらくそうなのでは?と言う噂はありますが、その真偽は確かではありません。
■なぜか突然beepleが参入?
そういった噂によって人気を誇っているNakamingosでしたが、4月3日にbeepleが「コミュニティがコレクションの最低価格を1ETH に引き上げる場合、Nakamigos NFTプロジェクトの第 2 章を作成する」とツイートしました。


beepleといえばNFTアートが約75億円で落札され、NFTブームを作ったきっかけとなった世界で最も有名なNFTアーティストの1人です。現在は、beepleが設立したWENEWがYuga Labsに買収されたこともあり、Yuga Labsのアドバイザーも務めています。
そんなNFT業界の重鎮が援護するツイートをしたことで、人気がさらに高まりました。
ただ、beeple自身はホルダーではあるけど、運営との繋がりは一切なく、単純に面白いことが好きなだけだと発言しています。
これらの複合的な動きによって、次なるCryptoPunksになるのではないかと期待感が高まり、人気が高まり続けています。
結局みんなクリプトが好き
久しぶりにクリプトっぽいNFTプロジェクトを見ました。
実は以前からずっとOpenSeaのトレンドランキングの上位にいるので、Nakamingosの存在は知っていましたが、あまりにも情報がなさすぎて深くリサーチしていませんでした。ただ、流石に人気すぎるのでこの機会にちゃんとリサーチしてみようと情報を探してみました。
正直、情報無さすぎました。
誰が作ったのかもわからないし、コミュニティもないし、取材記事も考察記事も英語含めてほとんどありませんでした。
「なんでこのプロジェクトがこんな人気なの?」
端的にいえばそう思いました。
が、思えばCryptoPunksもBAYCも「なんでこのjpegに数千万円払うの?なんで価値がついてるの?」と言われて来ました。
特に初期のジェネラティブ&PFP系のNFTプロジェクトなんて、ブランドがついたのは後からであって、最初はただの画像にみんなが熱狂して、熱狂してるから価値がつくという現象が巻き起こってました。
そこからみんなが冷静になり、NFTブームが落ち着きました。
ただ僕はこの「Nakamingos」みたいななぜ価値がつくのかわからないけど根拠のない噂と値上がりしてるから値上がりするカオスな状況がクリプトっぽいなあとワクワクしています。
結局みんなクリプトのカオスな感じが好きなんだと思うんですよ。beepleの真意は分かりませんが、久しぶりにカオスなプロジェクトが生まれたのがワクワクしたんじゃないんですかね。
ですが僕は、この価値がつくから価値がつくと言う逆転現象は、別に変なことではなく、世の中のものは全てそうだと思っています。数百円で購入したポケカに数百万円の価値がつくのも、数万円のスニーカーが数百万円で転売されるのも、全ては需要と供給で決まります。
NFTはこの需要と供給がリアルタイムで反映されるので、価値がつくから価値がつく現象が起こりやすいです。ただ、この現象こそがNFTっぽいなあと感じ、最も価値の本質を表す現象だと思って見ています。
人類は虚構を信じることができる唯一の生物らしく、そのおかげでここまで発展したそうです。NFTはまさに虚構を体現する技術で、ファンタジーを現実にします。
なんだか忘れかけていたクリプトっぽさが思い出せるリサーチでした!
結局みんなクリプトが好き!
«参考リンク»
・HP:https://nakamigos.io/
・Twitter:https://twitter.com/Nakamigos
・mirror:https://mirror.xyz/nakamigos.eth
・OpenSea:https://opensea.io/collection/nakamigos
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
mitsui @web3リサーチャー
web3に関する情報(プロジェクト・ニュース・単語の解説、プロジェクトオーナーへのインタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)を毎日発信中。
・web3に関する情報発信を毎日行うTwitterアカウントはこちら
・mitsuiと購読者で直接話せるSubstackのチャット利用はこちら
・法人向けのweb3サポート(リサーチ・新規事業立案や伴走・マーケ・開発など)の窓口はこちら