おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
毎週土日の昼にはweb3の基礎レポートをお送りしていましたが、少し派生して1つ1つの「単語」解説記事を更新してみます。各記事をサクッと読めるような文量にして、改めて振り返れる、また勉強できるような記事を目指していきます。
本日は「ミント/バーン」です。
ぜひ最後までご覧ください!
ブロックチェーン技術の核心にある「トークン」。私たちが日常的に触れるビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、そして多様なNFTもすべてトークンの一種です。しかし、これらのトークンは一体どのようにして生まれ、そして消えていくのでしょうか。
この記事では、トークンの生成(Mint)と消滅(Burn)という、トークンエコノミクスの最も基本的なメカニズムを解説します。
① 導入:トークンは「有限なデータ」ではない
私たちが使う現実の貨幣(円やドル)は、物理的な実態を持ち、中央銀行がその量を管理しています。一度発行された紙幣は、破棄されない限り存在し続けます。
一方、ブロックチェーン上のトークンは物理的な実態を持たない「データ」です。そして、その本質は「有限な資源」ではなく、「書き換え可能な台帳」にあります。
ブロックチェーンの世界では、「データを新たに書き込むこと」=発行(Mint)を意味します。例えば、あるアドレスの残高データを「0」から「100」に書き換える指示がブロックチェーンに記録されれば、100トークンが新たに生まれたことになります。
しかし、誰でも勝手に自分の残高を増やせるわけではありません。トークンの発行ルールは、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムによって厳密に定義されています。特定の条件(例えば、正しい暗号署名の提示、担保の預け入れなど)が満たされた場合にのみ、Mintが実行されます。
この「発行ルールの自動化」こそが、中央銀行のような中央集権的な管理者を必要としない、ブロックチェーン特有の信頼構造を生み出しているのです。


