おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は改めて「低浮動・高FDV問題」について解説していきます。単語を聞いたことがない方もいるかもしれませんが、前提知識から説明していきますのでご安心ください。また、解決策を示す記事というよりも問題の解説がメインとなります。
🔴低浮動・高FDV問題
💥議論のきっかけと本当の原因
💬ブロックチェーンは課題解決の歴史
🔴低浮動・高FDV問題
まずは単語の整理からです。
「低浮動(Low Float)」 とは、マーケットに流通しているトークンの量(循環供給量)が極めて少ない状態を指します。多くのプロジェクトでは、チームや初期投資家へのトークン割当がロックアップされたり、投資家が保有するトークンがベスティング(権利確定)期間中であることが原因となり、実際に取引可能なトークン供給量が少なくなる傾向があります。
「FDV(Fully Diluted Valuation)」 とは、トークン単価 × トークン総供給量 で計算される時価総額です。プロジェクトが発行を予定しているすべてのトークンが市場に出回っていると仮定した際の“理論上の”時価総額とも言えます。高FDVは字の如く、FDVが高い状態を意味します。
当然、FDVが高いことはトークンが評価されているので悪いことではありませんが、問題なのは「低浮動×高FDV」の時です。
具体的な問題点としては、以下が挙げられます。
実需と価格の乖離
低浮動・高FDV状態では、ユーザーや投資家が感じるプロジェクトの将来性と、現在流通しているトークンの価格とが噛み合わなくなることが多々あります。特に、初期段階で「○兆円規模のFDV」といった派手な数字だけが独り歩きすると、本質的なプロダクト価値やコミュニティ規模と合っていない可能性が高まります。
大量ロックアップ解除による価格崩壊リスク
ある時期まではトークンがロックされているため価格が高止まりし、ロックアップ解除と同時に大量売りが発生する可能性があります。初期投資家やチームの保有分が大きい場合、一定期間後に一気に市場に放出され、価格が大幅に下落することも珍しくありません。
VCが大量保有することへの懸念
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