【Lolli】EC購入でBTCでキャッシュバック、ビットコインリワードアプリケーション / 2018年に設立されすでに25,000ブランドで導入 / 2023年12月にシリーズBで800万ドルを調達
🛍️わかりやすくシンプルなプロダクトです。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Lolli」についてリサーチしました。
«目次»
1、概要|Lolli とは?
2、変遷と展望|2018年に設立、2023年12月にはシリーズBで800万ドル調達
3、考察|わかりやすくビットコイン保有者数の増加に貢献
概要|Lolli とは?
「Lolli」は、オンラインショッピングでビットコインを獲得し、所有できるようにする初のビットコインリワード アプリケーションです。
Chromeの拡張機能かスマホアプリをDLし、連携パートナーのショップで商品を購入することでビットコインによるキャッシュバックを受けることができます。すでに25,000以上のストア・ブランドと連携しており、平均7%、最大30%のリワードが受けられます。
その提携店舗はAdidas等のブランドに加えて、Udemy等の学習コンテンツ、Expedia等の旅行予約サイトも網羅されており、日常生活の買い物を通常通りに行うだけでビットコインが貯まります。ユーザーはウォレットを作成する必要はなく、Lolli内のウォレットに自動で貯まっていきます。
そのビジネスモデルとしては、Lolli経由で購入したお客さんに対してお店側から手数料をもらい、その一部をお客さんに還元するモデルとなっています。これまで1000万ドル以上のBTCをお客さんに還元しています。
現在はアメリカのみで利用でき、それ以外に住むユーザーはウェイティングリストに登録することができます。
変遷と展望|2018年に設立、2023年12月にはシリーズBで800万ドル調達
Lolliは2018年にアメリカで設立されたスタートアップで、すでに5年の歴史を持ちます。
ファウンダーのAlex Adelman氏はEbatesに買収されたCosmicの創設者であり元CEOです。(ちなみにEbatesはその後に楽天に買収されました)その連続起業家のAlex氏が立ち上げたスタートアップがLolliです。
Lolliの名前の由来はロリポップキャンディと呼ばれるように、飴玉を意味しているそうです。
私が幼い頃、父は妹と私を銀行に連れて行ってくれました。私は銀行に行くのが好きではありませんでしたが、最後にキャンディーを買うのをいつも楽しみにしていました。私はビットコインが未来の銀行だと信じています、そして欠けているのはLolliだけです。- Alex、Lolli CEO 兼共同創設者(引用:HP)
この言葉にもあるように、Lolliはビットコインの未来を信じるファウンダーによって設立されています。Lolliは誰もがビットコインを簡単に獲得、保存、共有できるようにすることをミッションに掲げています。そのためにオンライン ショッピングは、ビットコインの力を人々に教育し、報酬を与える素晴らしい機会であると考えているとのことです。
◼️資金調達の履歴
そんなLolliは2023年12月にシリーズBで800万ドルを調達しました。大小入れるとこれまでに7度の資金調達ラウンドを挟んでいます。
今回のラウンドはBitkraft Venturesが主導し、米大手美容専門店チェーンのUlta BeautyのVCファンドPrisma VenturesやHypersphere Ventures、既存投資家Seven Seven SixやPathfinder Ventures、元テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ氏のVCファンドSerena Venturesなども参加しています。
今回の資金をもとに、ユーザー基盤と提携ブランドを拡大し、特に提携ブランドは現在の25,000店舗から2025年までに10万店舗まで増やすことを掲げています。また、取引所、ネオバンク、銀行、決済会社、ブラウザなどと協力し、Lolliのリワード・テクノロジーで売上、収益、エンゲージメントの増加を促進していくとしています。
考察|わかりやすくビットコイン保有者数の増加に貢献
最後は考察です。
プロダクト自体はシンプルなので解説部分のボリュームは少なくなりましたが、すでにシリーズBに達しており、大きく成長しているプロダクトです。シンプルですがわかりやすく、使い勝手が良さそうです。
ユーザーからすればDLする手間はあれど、一度DLしてそこ経由で購入するだけでビットコインによる還元が受けられるので大きなメリットがあります。ポイ活しているみたいなものなので、日本でも同様のサービスがあれば非常に流行りそうです。
そして、平均7%も還元されるのも驚異の還元率で、純粋に7%引きで商品が買えるだけでありがたいですよね。それがビットコインで還元されることに嫌悪感を感じる人もいるかもしれませんが、ビットコインのままで保有するのが嫌な人は換金すれば良いので、そこまで大きな問題ではないはずです。むしろ、2018年から使っていた人でビットコインのまま保有していた人は資産が増加していそうです。
少し前に発表された「2023年仮想通貨(暗号資産)に関する調査」でも2023年中に初めて暗号資産を買った人の半数はメルカリか楽天経由からでした。メルカリはメルカリの売上金でビットコインを買えて、楽天も楽天ポイントでビットコインを買えるサービスを提供しています。
このように、既存サービスの延長線上で、少しお得な形で初めてビットコインに触れる在り方は世界共通でマスに普及する1つの王道ルートなのかもしれません。
なので、Lolliのミッションにあるように、ビットコインに触れる人を1人でも増やし、その教育の機会としてネットショッピングの還元を行っているのはよく理解できるロジックです。
web3がどのように普及していくかわかりませんが、プロトコル系の複雑だけどすごい仕組みと、Lolliのようにシンプルだけどわかりやすくマスへの普及を後押しするプロダクト、どちらもリサーチしていきたいと思います。
以上、「Lolli」のリサーチでした!
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公式リンク:HP
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