【Layerswap】中央集権取引所(CEX)からL2チェーンへシームレスに資産移動 / シームレスな体験によって少しずつ摩擦がなくなる
バイナンスやコインベース等の中央集権取引所(CEX)からL2およびEVM互換チェーンへ直接移動ができるDapps。
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Layerswap」についてリサーチしました。
«目次»
1、Layerswap とは?
- 機能
- 展望
2、シームレスな体験によって少しずつ摩擦がなくなる
Layerswap とは?
「Layerswap」は、バイナンスやコインベース等の中央集権取引所(CEX)からL2およびEVM互換チェーンへ直接移動ができるDappsです。
現状のweb3業界を楽しむには、CEXで暗号資産を購入し、それをメタマスク等のウォレットへ移動する必要があります。しかし、時にこの移動の仕方が複雑であったり、時間が大きくかかったりします。
Layerswapは特にweb3初心者へ向けて簡単な暗号資産の移動を可能にし、NFT、GameFi、DeFi等を楽しむ障壁を下げます。
■機能
3つのケースが想定されています。
On Ramp:CEX→L2チェーン
Off Ramp:L2チェーン→CEX
Cross Chain:L2チェーン→別のL2チェーン
対応チェーン&取引所はこのようになっています(随時追加されています)
手数料は取引内容に応じて、0.5ドルから4ドルのLayerswap手数料とガス代が発生します。また、利用にあたってKYCは不要でメールアドレスでの登録だけで利用できます。
■展望
Layerswapは2021年にアメリカで設立されたスタートアップです。2022年11月にプレシードラウンドで220万ドルを調達しました。
比較的新しいサービスですが、Xのフォロワー数も6万人を超えており、高い期待が寄せられています。
今後については、「Onbord to web3」を掲げており、ブリッジに対して報酬を還元する取り組みを多くしていることから、ロイヤリティ系の機能を拡張していくことが予想されます。
例えば、OptimismをCEXから移動、もしくはクロスチェーンでスワップすることで手数料の42%の$OPをリワードとして獲得できます。
様々なプレイヤーと連携して、このような取り組みを多くしているので、web3へオンボーディングする際のプレイヤーとして成長していくことが想定されます。
シームレスな体験によって少しずつ摩擦がなくなる
ここからはリサーチした感想を書きます。
Layerswapはアプリケーションの機能としては単純ですが、非常に使い勝手のようサービスであるように感じます。web3のアプリケーションは複雑になりがちですが、Layerswapはユースケースを絞ることでわかりやすいサービスとなっています。
日本国内の取引所がサポートされているわけではないので、日本在住の人はあまり使えないかもしれませんが、いずれ同じような機能を持つサービスが生まれるかもしれません。
個人的には移動の手間が少なくなるのはもちろん、複数のCEXやウォレットに資産が乱立しているのを一元管理できて、その間の資産移動をシームレスにできるようになれば、もっと使いやすいなと感じています。複数ウォレットの管理できるソリューションはちらほらあるのですが、CEXはCEX側と連携してアカウント情報を連結させないといけないので、なかなか機能としてつけにくいです。
もちろんこの連携でCEXの資産が流出する事態になったら中央集権で管理している安全性が薄れてしまうので、CEX側もかなり慎重になる気がします。
とはいえ、どこに何を保管していたのかを忘れてしまう時もあるので、この辺りはよりシームレスになっていくと個人も法人もweb3体験をする際の摩擦がなくなっていくのかなと感じています。
また、Layerswapはロイヤリティ領域での進化していくことが予想されるので、特にweb3初心者のオンボーディングツールとしても注目しています。ロイヤリティ領域はとても伸びているのでその辺りも注目していきたいです。
以上、本日は「Layerswap」のリサーチでした。面白いと思った方は記事へのいいねやコメント、SNSでのシェアにご協力いただけると嬉しいです!
«関連 / おすすめ記事»
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
★web3の”リサーチ”や”伴奏支援”受付中
今までにリサーチした幅広い事例の共有はもちろん、最新動向やオリジナルの業界リサーチに基づく事業提案や伴奏支援をさせていただきますので、ご興味ある企業様はお気軽にご連絡ください。(リサーチ / 開発 / デザイン / 新規事業立案 / マーケティング / 研修 etc.. web3に関することであればなんでも対応しています)
About us
「web3 Research JAPAN」は、web3リサーチャーmitsuiが運営するリサーチニュースレターです。web3全般に関するリサーチ記事とニュース解説をお届けします。月額8ドルで有料購読でき、月100時間をかけたリサーチ記事が毎日届きます。
著者:mitsui @web3リサーチャー
web3に関する情報(プロジェクト・ニュース・単語の解説、プロジェクトオーナーへのインタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)を毎日発信中。
・web3に関する情報発信を毎日行うTwitterアカウントはこちら
・mitsuiと購読者で直接話せるSubstackのチャット利用はこちら
・法人向けのweb3サポート(リサーチ・新規事業立案や伴走・マーケ・開発など)の窓口はこちら