【Layer-E】web3を活用したCRMを実現するノーコードツール
「Layer-E」は、ブランド、クリエイター、ファンダムがNFTを発行、管理するためのノーコードツールです。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「Layer-E」についてリサーチしました。
«目次»
1、Layer-E とは?
- 機能
- 背景
2、ロイヤリティ領域での活用が進む
Layer-E とは?
「Layer-E」は、ブランド、クリエイター、ファンダムがNFTを発行、管理するためのノーコードツールです。主に顧客ロイヤリティ(CRM)領域で利用されることをユースケースに置いています。
■機能
NFTの発行、管理
CRM(顧客管理)
ロイヤリティプログラムの作成
分析ダッシュボード(Surfaceboard)
AIを利用したコード生成やアバター対応(Copilot)
基本的にはNFTを発行し、ロイヤリティプログラムの構築がノーコードで実現できるツールです。その中で、CRMツールとして顧客のNFT取得や利用などの情報を一元管理、顧客へのアプローチが可能です。
また、特徴的な機能として分析ダッシュボード「Surfaceboard」とAIを利用した「Copilot」が存在します。
○Surfaceboard
これはOpenSea等にもあるアナリティクスページです。Polygonチェーンに存在するあらゆるコレクション情報が一覧で確認できます。
ちなみに「Layer-E」で作成するNFTは現在Polygonチェーン上に存在します。
○Copilot
これはAIを活用した新製品です。主に3つの機能が存在します。
𝗛𝘂𝗯:ChatGPTのようにweb3に関するあらゆる質問やコードの生成をテキストを打つだけで回答が帰ってくる
𝗘𝘅𝘁𝗲𝗻𝘀𝗶𝗼𝗻𝘀 :お気に入りのDappsアドレスを入力すればその機能を持った新しいDappsを自動生成できる
𝗔𝗴𝗲𝗻𝘁𝘀:Dappsを説明するAIアシスタント
現在はwaitinglistを受付中です。
■背景
Web2.0型のCRMにはいくつかの課題が存在しますが、主には以下の2つです。
個人情報の収集が難しくなってきている
ツールやタッチポイントが複雑化してきてデータの一元管理ができない
Cokkieの制限やターゲティング広告の制限によって、顧客情報を収集するハードルが上がっています。そして、これはこの先もますます加速するはずです。
そして、インターネットの発展によって取れるデータが上がった一方でデータが増え過ぎてしまい、サイロ化された状態で保管されています。プラットフォームA、プラットフォームB、プラットフォームC、などなど、複数のプラットフォームやツールで顧客との接点を持っているため、一元管理することができなくなりました。
そこで、顧客がデータを自身で保有し、共通規格を持ち相互運用性の高いNFTの出番です。
NFTであれば個人情報収集の問題はクリアできます。そして、NFTの最も大きな特徴の1つが相互運用性にあります。OpenSeaで販売、イベントでPOAP、Manifoldでフリーミントなど、複数のプラットフォームを利用してNFTを配布や販売しても、それらは全て1つのチェーン上に載っているため、顧客データを一元管理することが可能です。
つまり、web3データを活用した方がよりパーソナライズされた提案が可能になります。なので、色々なブランドやクリエイターがNFTを活用したロイヤリティプログラムの構築に力を入れ始めているわけですね。
ロイヤリティ領域での利用が進む
過去にも幾つものweb3ロイヤリティツールをリサーチしてきましたが、やはりこの辺りの市場はすごく盛り上がっています。
まだ突き抜けたプロダクトは存在していない印象ですが、少しずつ事例を広げ、大きなブランドやクリエイターも活用し始めています。
まだまだ、CRMの一環にNFTを配布してみる程度の利用が多いですが、この先ブロックチェーンの社会実装が進めば、NFTの配布と利用をメインとしたCRMの在り方へと変貌していく可能性は十分にあります。
NFTを利用するメリットは幾つもあって、まずは上でも解説した通り「サイロ化されたデータの一元管理」と「パーソナライズされた提案」が実現します。
そして、そもそものデータ管理の在り方も変化します。現在、個人情報の漏洩は非常にセンシティブな話題で、企業側は相当なセキュリティコストをかける必要があります。
ですが、NFTであればこの管理コストが不要になります。また、過去の顧客の管理もコスト0で可能です。企業であればデータを削除するか悩むところですが、NFTの場合はとりあえず配布しておけば、永遠にそのデータが残り続けるので累計の顧客が全て確認できます。
このセキュリティ問題のメリットは非常に大きいと感じています。
なので、今後もこの辺りの事例分析や活用方法の分析は積極的に進めていきたいなと思いました。
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