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【friend.tech】個人の株式を売買できるマーケットプレイス / グローバルで人気爆発中のアプリの設立背景や安全性、展望を徹底解説!
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【friend.tech】個人の株式を売買できるマーケットプレイス / グローバルで人気爆発中のアプリの設立背景や安全性、展望を徹底解説!

Base上に構築され1日で4,400ETH (810 万ドル) の取引高を達成し、OpenSeaを超えました。

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mitsui
Aug 15, 2023
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おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。

今日は「friend.tech」についてリサーチしました。

«目次»
1、friend.tech とは?
- 仕組み
- 人気の理由
- 誰が作っているのか
- セキュリティの懸念
2、永続的な仕組みか、一時的な熱狂か

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friend.tech とは?

「friend.tech」は個人の株式(Shareと表現)を売買できるマーケットプレイスです。「The marketplace for your friends(友人のためのマーケットプレイス)」と表現されており、コインベースが最近ローンチしたL2チェーン”Base”上に構築されています。

その人気は凄まじく、ここ数日のグローバルのクリプト業界のホットトピックとなっています。リリースから24時間で4,400ETH (810 万ドル) の取引高を達成し、同期間のOpenSeaを大きく上回りました。現在は流石に少し下がっていますが、とてつもない数字を叩き出しています。

https://dune.com/msilb7/friendtech-on-base-activity

■仕組み

○発行側

  1. アカウント登録(現在は招待制でスマホからしか利用できない)

  2. 自身のShare(株式)を発行し売りに出す

  3. 発行者はShare購入者とチャットができる(限定グループに参加)

  4. Share売買時には売買手数料の一部(X上でサーチすると5%としている人が多かったが公式情報は分からなかった)が本人に入る

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○購入側

  1. 好きなユーザーのShareを購入

  2. 限定プライベートチャットに参加、楽しむ

  3. 必要ないと感じたとき、利確するとき、損切りするとき、Shareを売却

  4. 売却益を得る

つまり、Shareを購入するとプライベートチャットに参加でき、Shareは常に値動きがあるのでその差額で儲けることができるかもしれないという仕組みです。

個人の株式を発行できてリアルタイムで値動きがある点でいうと、数年前に日本にあったValu(バリュー)のサービスに近いかもしれません。

↓ちなみにこの価格変化の公式(アルゴリズム)は単純な需要と供給の構造とのことですが、より詳細に予測している人の投稿もありましたが、正直よく分からなかったのでそのまま貼っておきます。。

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https://docs.google.com/spreadsheets/d/1AW6by8ZXqD1vV3z4TfC8N7SZwt8RD-lFT-G9_hGMdPk/edit?usp=sharing

■人気の理由

最新チェーンのBaseである点、個人の株式を売買することで利益が生まれる点(特にインフルエンサーほど利益が生まれるので積極的に利用する)、これらもあると思いますが、「friend.tech」は毎週金曜日にポイントをエアドロップすることを発表しています。

これまでに招待した数に応じてポイントが割り振られます。すでにガバナンストークンである$FTのリリースが発表されているので、獲得したポイントは$FTに交換される、もしくは今後は$FTが配布されていくのかもしれません。

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Airdropがわざわざタブとなっていることもそのバイラル性を高める施策を意識していることがわかりますね。

しかし、急速に人気となったことでロードに時間がかかるなど、満足に利用できないユーザーも増えています。

■誰が作っているのか

「friend.tech」のHPには何も情報がなく、運営チームやロードマップ等も記載されていません。そこから利用して大丈夫なのか?という懸念も多く生まれています(懸念されているリスクは後述します)。

HP

その運営者、そして誕生の背景について解説します。

開発者はクリプト業界の匿名開発者「Racer」と「shrimp」とのことです。

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実は「friend.tech」の前からソーシャル領域でプロダクトを作っていました。

Racerは「TweetDAO」という共有Twitterアカウントからの投稿を許可するNFT「TweetDAO Eggs」を販売するプロジェクトをしていました。一定の人気を誇りましたが、現在はTwitterアカウントも稼働していません。

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そこから少し経ち、Racerはshrimpと共に新たなweb3ソーシャルのプロダクトである「Stealcam」をリリースしました。

「Stealcam」はユーザーが自撮り写真やその他の単一画像を1枚から販売できるマーケットプレイスで”Steal to Reveal”を掲げ、盗む(購入する)まで中身がわからない仕組みでした。初期は有名インフルエンサーが利用し大きなトラフィックを稼ぎましたが、徐々に利用が縮小していきました。

そして、「Stealcam」からリブランディングすることを発表し、できたのが「friend.tech」です。リブランディング発表時はArbitrum上で再リリースすると発言していましたが、Base上でリリースされました。

時系列で言うと、「TweetDAO Eggs」の販売が2022年4月(8月に停止)、「Stealcam」が2023年3月に開始、5月にリブランディング発表、8月に「friend.tech」リリースです。

リブランディング時に「friend.tech」のアイディアについてRacer氏が語っており、

  • Stealcam ユーザー向けの新しいソーシャル エクスペリエンスを構築することに熱心に取り組んできましたが、写真に限定されない名前が必要であることに気づいた

  • Stealcamのユーザーは、社会資本の代用として写真の価格について議論するが、ここからソーシャルトークンランチャーのアイディアを思いついた

  • 他のソーシャルトークンプラットフォームの過去の失敗から学んだ

  • このプラットフォームは「搾取的な」トークノミクスを回避し、代わりに安全性と透明性を優先

  • こうした機能の組み合わせによって、Stealcam が初期に享受した社会的な投機的熱狂を、より大規模で持続可能な規模ではあるが再現できる

(引用:Will Social Tokens Finally Click? Stealcam Is Betting on It)

匿名ではありますが、何度もソーシャル領域でのプロダクト開発に注力してきて熱狂を生み出しているチームの最新作ということですね。

■セキュリティの懸念

匿名開発者ということもありますが、何より情報が全く公開されていないこと、そしてHP上にあるプライバシーポリシーをたっぷしても「Coming soon!」しか出ないことを見て、セキュリティ上の懸念を指摘する声も上がっています。

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friednd.techチームは、サービスにはMPCウォレットを使用しており当社の開発チームがお客様の秘密鍵にアクセスすることはないとX上で発言しています。

自衛の手段として、要らないメールアドレスの利用や新規ウォレットアドレスの利用などを推奨するインフルエンサーもいました。


永続的な仕組みか、一時的な熱狂か

ここからは展望についての考察です。

ロードマップも公開されていないので、未来はわかりませんが、ガバナンストークンの発行は公表されていました。参加資格は公式X上で呟かれているリンクにウォレットを繋ぐと確認できるようです。

HP

また、X上で指摘されている点は過去にも存在していた同様のアプリケーションとの違いはどこにあるのか、一時的な熱狂に終わらないのか、という点です。

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