【EXPO2025デジタルウォレット】大阪・関西万博公式ウォレットの概要と使い方を徹底解説！
日本のweb3マスアダプションにきっかけになるか #PR
おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「EXPO2025デジタルウォレット」についてリサーチしました。
👛EXPO2025デジタルウォレットとは？
✨各機能を横断する”ミャクミャクリワードプログラム”
👀万博発のステーブルコイン!?1コイン1円として決済に利用可能な「EXPOトークン」
💬日本のweb3マスアダプションにきっかけになるか
👛EXPO2025デジタルウォレットとは？
「EXPO2025デジタルウォレット」は、大阪・関西万博（EXPO 2025）で利用できる次世代型のウォレットサービスです。（🔗HP / Apple Google）
このウォレットでは、「つかう」「ためる」「あつめる」「つながる」といった複数の機能カテゴリを中心に、ユーザーにさまざまなデジタル体験を提供します。さらに、利用状況に応じたリワードプログラム（ミャクミャクリワードプログラム）も実装されており、使えば使うほど大阪・関西万博が楽しめるお得な特典が満載です。
では、EXPO2025デジタルウォレットの枠組みと各機能について見ていきます。
◼️つかう（ミャクペ！）
クレジットカードや銀行口座からチャージして利用できる電子マネー決済機能です。チャージした残高は万博会場内外のVisaのタッチ決済対応店舗ではもちろん、日常生活でも利用できます。
◼️ためる（ミャクポ！）
万博関連のプログラムやSDGs活動に参加してポイントを獲得・蓄積できる機能です。協賛企業による事前イベント等に参加するとポイントが貯まり、そのポイントを「ミャクポ！」に交換可能です。貯めたミャクポ！は万博限定の景品や入場チケット、会場内でのサービス体験などと交換できます。
◼️あつめる（ミャクーン！）
万博ならではのNFTコレクション機能です。イベント参加やミャクペ！・ミャクポ！の利用を通じて、ここでしか手に入らない特別なNFT（公式キャラクター「ミャクミャク」にちなんだNFTなど）を受け取ることができます。
◼️つながる
ブロックチェーン技術を活用したweb3ウォレット機能です。まずアカウントの登録で個人に紐づくSBTデジタルパスポートを発行します。
その後、万博関連のスタンプラリーやイベントに参加して参加証明SBT・NFTを獲得・保管でき、EXPO2025デジタルウォレットを介して企業やパビリオンとユーザーがシームレスにつながる仕組みを提供します。
開催されているイベントに応じてQRコードの読み取りやURLのクリックで専用SBTを取得し、それらをコレクションで確認できます。また、web3ウォレットなので資金の受け取りや送信も可能で、アドレス帳に送付先のウォレットアドレスの登録も可能です。
尚、ここで発行されるSBT及びNFT、資金（トークン）の送金や受け取りはAptosチェーンに対応しています。
ここで少しややこしいのは、「あつめる（ミャクーン！）」と「つながる」の両機能でNFTを取得できるのですが、その取り扱いが異なる点です。
実は「EXPO2025デジタルウォレット」は1つのアプリの中に複数事業者による機能が内包されています。
つかう（ミャクペ！）：SMBC（三井住友銀行）
ためる（ミャクポ！）：りそな銀行
あつめる（ミャクーン！）：SBIグループ
つながる：HashPort
よって、「あつめる（ミャクーン！）」と「つながる」で発行されるNFTの取り扱いが異なります。「つながる」にはweb3ウォレット機能が内包されていますので、発行されたNFT（SBTも）はAptos上に存在していますが、「あつめる（ミャクーン！）」で発行されたNFTは「つながる」のウォレットと連携しているわけではなく、SBIホールディングスが管理するウォレットで保管される形になっています。
✨各機能を横断する”ミャクミャクリワードプログラム”
さて、ここまで各機能を紹介してきましたが、EXPO2025デジタルウォレットにはそれらの機能を包括するリワードプログラムが存在します。
「ミャクミャクリワードプログラム」と呼ばれ、各機能を利用したり、万博関連イベント等へ参加することなどで得られる「経験値（exp）」によってステータスが決定し、そのステータス毎に特典を獲得できるプログラムです。ステータスは7段階あり、高いステータスになるほど多くの特典がもらえます。
特典は「全員プレゼント」と「先着・抽選」の2パターンが存在します。
「全員プレゼント」はステータスに応じた限定NFTがプレゼントされます。
「先着・抽選」の特典は以下の通りで、大阪・関西万博を楽しむための特別な体験にアクセスすることが可能です。
経験値は各機能の利用によって貯まると書きましたが、具体的には以下のような行動によって貯めることができます。
効率よく貯める方法として、2025年5月18日に「EXPOまいにちクイズ」が開始されました。これは、「大阪・関西万博」や「EXPO2025 デジタルウォレット」に関するクイズに正解すると経験値がもらえる機能です。
以下のようにホーム画面から”まいにちクイズ”をクリックすると本日のクイズに挑戦できます。正解するとそれを証明するSBTを取得できます。
このクイズが2025年5月18日(日) 〜 2025年10月4日(土)の期間中は毎日開催されており、1週間の内4回以上クイズに回答するとミッション達成SBTを獲得可能で、ミッション達成SBT保有者に10,000expがプレゼントされます。
まいにちクイズに挑戦して、4/7正解で10,000expが貰えるということです。これ改めてミャクミャクリワードプログラムのステータスと経験値（exp）獲得方法を見比べてみると、まいにちクイズは気軽に参加できてかなりの経験値（exp）獲得に繋がることがわかります。他の獲得方法は1度限りだったり決済利用などが入りますが、まいにちクイズはアプリ上で挑戦するだけです。
👀万博発のステーブルコイン!?1コイン1円として決済に利用可能な「EXPOトークン」
アプリとしてはここまで説明してきた通りですが、web3文脈で非常に面白い試みとして2025年4月にHashPortが「EXPOトークン」をリリースしました。個人的にはこの機能、かなり画期的だと思います。
「EXPOトークン」は、1コインを1円として決済に利用可能なトークンで、万博会場や万博関連イベントに参加、特定のSBTを獲得、紹介キャンペーンや、特定のキャンペーンに参加することで獲得することが可能です。
この「EXPOトークン」はAptosブロックチェーン上で発行され、「EXPO2025デジタルウォレット」で発行される個人情報に紐づいたSBTである「SBTデジタルパスポート」を発行したユーザー及び事業者間のみで移転可能なトークンです。
「EXPO2025デジタルウォレット」ではアプリ登録時に個人情報の入力と電話番号認証によってアカウント登録が完了し、「SBTデジタルパスポート」が発行されます。
「EXPOトークン」はパブリックチェーン上に存在しながらも、「SBTデジタルパスポート」保有者間でしか移転ができないため、トークンの流通の安全性が担保されます。
使い道としては、友人間での送金や受信はもちろん、大阪・関西万博会場内に設置される「EXPO2025デジタルウォレットパーク」内で施設利用やコンテンツの体験をする際の支払いとして使えるようになる予定です。
また、用途が限定されない使い方として、「EXPOトークン」を同じく「EXPO2025デジタルウォレット」内の機能である「ミャクぺ！」にチャージ交換が可能です。ミャクぺ！はVisaのタッチ決済対応なので、万博会場の内外を問わず、タッチ決済対応の全国のVisa加盟店で利用することができます。
チャージはウォレット画面から数タップで実施できます。
現在（~6月30日まで）、リリース記念として、最大10万EXPOトークン（10万円相当）を獲得できるお友達紹介キャンペーンを実施しています。
このキャンペーンでは、アプリの新規登録者および紹介者の両方に、もれなく50 EXPOトークン（50円相当）をプレゼントしており、最大で100人の紹介により5,000 EXPOトークンを獲得できます。さらに、20人以上を紹介したユーザーの中から抽選で10名様に10万EXPOトークンが当たります。
以下のようにホーム画面から設定 > アカウント情報 > お友だち紹介から自身の紹介コードを確認できます。また、紹介コードをお持ちの方は同じくこのページから入力できます。
→僕の紹介コードも貼っておきます：J4SDKL（🔗HP / Apple Google）
個人的に、この「EXPOトークン」の仕組み、日本においてかなり先進的な取り組みだと思います。
まずトークンが1円と同等なのでステーブルコインのような安定性を持つ
パブリックチェーンにありながら、個人情報と電話番号認証済みの半KYC済みのSBT保有者限定でやり取りされる
そのまま利用も可能だが、チャージコードを介してVisa決済が可能になる
安全性や規制やAMLに配慮しながら、暗号資産がシームレスに法定通貨と行き来するような体験を実現しています。
また、今後の展望として、大阪・関西万博に来場する海外のユーザーを主な対象として、EXPOトークンとステーブルコイン（Aptos上のUSDCを予定）との交換機能を提供する予定とのことです。これも楽しみですね。
💬日本のweb3マスアダプションにきっかけになるか
最後は総括と考察です。
改めて深くリサーチしてみると、とても面白い機能が盛りだくさんでした。
特に、海外プロジェクトにおけるweb3っぽい機能を日本の規制に準拠し、web3を全く知らない人に対しても提供できるような形で機能化している点が面白いです。具体的に言えば、リワードプログラム、リファラル、報酬となるトークンなど、です。
僕自身も日本企業と共にweb3プロジェクトを検討する機会が多いのですが、制約条件も多く、出来ることと出来ないことが存在します。これらの取り組みを日本で、しかも大阪・関西万博（EXPO 2025）の公式ウォレットで実現している点に非常に大きな意味を感じました。
少し具体的な数値の話も入れつつ考察をしてみます。
4月23日、HashPaletteは「EXPO2025デジタルウォレットのブロックチェーンにAptos Networkが採用」と題したプレスリリースを発表。そのなかで、EXPO2025デジタルウォレットについて「2025年1月の移行完了後、4月21日までに、ウォレットは累計558,000件以上の取引を処理し、133,000件以上の新規アカウントがAptos Network上で作成されました」と述べた。
そして、ちょうど同じ23日、2025年日本国際博覧会協会は、4月13日の開幕から11日目で「大阪・関西万博来場者が100万人を超えました！」と発表した。
つまり、この時点で、来場者100万人に対して、EXPO2025デジタルウォレットのアカウントは13.3万件、13.3万÷100万＝「13.3％」まで広がっていた計算になる。もちろん、来場者すべてがウォレットを開設しているわけではないし、大阪・関西万博という特別な場所での話だが、暗号資産ウォレットも（限定的に）キャズムを乗り越えようとしている。
（引用：人口比「10％」、来場者比「13％」──暗号資産と万博ウォレットは「深い溝」を超えるか【コラム】）
そこから来場者数も伸び続けており、最終的な想定来場者数は約2,800万人程度だと予測されています。
単純な計算にはなりますが、このままの数値で推移するとなると、約2,800万人の13.3%の372.4万人がweb3ウォレットを利用する可能性があります。
もちろん、来場者は全て日本人ではない、何度も訪れる方もいるので、かなり粗めのシミュレーションではありますが、それでもそれだけ多くの方がweb3ウォレットを作成し、NFT・SBTに触れ、トークンに触れる機会となるので、日本のweb3市場において大きな影響はあるのではないかと思いました。楽しみですね。
僕もまだ万博行っていないので、来月あたりに行って実際にウォレットアプリのユーザーとしても体験してみたいと思います！
以上、「EXPO2025デジタルウォレット」のリサーチでした！
Sponsored by “HashPort”
この記事は「EXPO2025デジタルウォレット」の開発・運営を手掛ける株式会社HashPortにスポンサーとなっていただきました。
免責事項：リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
About us：🇯🇵🇺🇸🇰🇷🇨🇳🇪🇸の5ヶ国語で展開されるweb3ニュースレターの日本語版。「1日5分でweb3をより深く学ぶ」をコンセプトに、web3の注目トレンドやプロジェクトの解説、最新ニュース紹介などのリサーチ記事を毎日配信しています。
Author：mitsui @web3リサーチャー
「web3 Research」を運営し、web3リサーチャーとして活動。
Contact：法人向けのリサーチコンテンツの納品や共同制作、リサーチ力を武器にしたweb3コンサルティングや研修なども受付中です。詳しくは以下の窓口よりお気軽にお問い合わせください。（📩 X / HP）
→お問い合わせ先はこちら