おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日は昨日(11/15)NIKEが発表した「.SWOOSH」というweb3プラットフォームについてリサーチしました。
«目次»
1、.SWOOSH とは?
2、NIKEはweb3に本気だ
アドレス登録で、web3に関するリサーチが平日毎朝届きます。登録無料。
.SWOOSH とは?
「.SWOOSH(ドット スウッシュ)」とは、NIKEが発表したweb3プラットフォームです。
https://blog.swoosh.nike/day-1-dcdcb1be48b7
NIKEが作ったデジタルオブジェクト(スニーカーやファッションアイテムなど)を購入、販売、閲覧できるプラットフォームです。収集したアイテムはゲームで装着できるようになるそうです。
また、コミュニティーとの共創(Co-Create)に関しても書かれており、コミュニティーの投票で靴ひもの色が決まったり、靴のデザインのコンペが開催され、NIKEとのコラボ商品として販売されるそうです。そして、そのコンペでデザインが採択されたクリエイターには、ロイヤリティも支払われます。
上記も含め、HP上に書かれている、出来ることはこのようになります。
NIKEのデジタルオブジェクトの購入、販売、閲覧
限定アイテムへの早期アクセスやエアドロップ
コンペや投票でコミュニティーと一緒に作品を制作
NIKE主催のイベントに参加
■今後の予定
11月18日(金)からアメリカや一部の欧州の地域の方限定で事前登録を開始。
年内は招待制でクローズドなコミュニティーを作り、プラットフォームやコミュニティーを磨いていく。
2023年1月に最初のアイテムを発表、エアドロを実施予定。
大きなロードマップは下記を参照。まずはアイテム作成の場所、続いて個人間で売買ができるマーケットプレイスへ。その次にコミュニティーとの共創を行い、そのプロダクトとコミュニティーをマスに広げていくという戦略です。
(引用:https://blog.swoosh.nike/what-just-happened-74f854d6c00f)
■ブロックチェーン情報
チェーンはPolygonを採用。その理由は、環境への影響に対するサステナビリティの考え方と、2022年にカーボンニュートラルなチェーンになるというPolygonの公約からです。
BitGoと提携することで、ウォレットを保有していない人でも会員登録をするだけで自動でウォレットが作成される。一旦、このウォレットは.SWOOSHのアイテム管理でのみ利用される。
■RTFKTとの違いは?
NIKEはすでにデジタルファッションブランドの「RTFKT」を買収し子会社に持っています。こことの違いはあるのでしょうか。
HP上には「RTFKT や NIKELAND と同じ技術を使っていますが、全く別のプロジェクトです」と書かれていました。
RTFKTチームも情報の提供はしたが、全く別のチームだと発言しています。
この.SWOOSHは、Nike Virtual StudiosというNIKE内のチームから発表されているので、そもそものチームが違うというわけです。
その他、ビジネス上においての具体的な違いに関しても2点言及しています。
1つ目はRTFKTはラグジュアリーブランドの位置付けのままで.SWOOSHはマスをターゲットにするという事です。
2つ目は.SWOOSHは1つ目に付随して、まだweb3に触れ合っていない多くの人たちをNIKEのネットワーク(店舗や人員)を駆使して、web3に参加してもらう取り組みである事です。
(こちらの記事を参考にさせていただきました)
NIKEはweb3に本気だ
「RTFKT」の買収から始まり、有名NFTプロジェクトとのコラボ等をしていたので、NIKEはweb3にかなり力をかけていることが伝わってきました。
ただ、今回の「.SWOOSH」の発表で想像してたよりもずっと本気だと感じました。その理由は「.SWOOSH」というネーミングにあります。
「SWOOSH(スウッシュ)」は「ビューンと音をさせる」という意味の英単語で、NIKEのロゴマークのことも意味します。
有名な話ですが、NIKEは”勝利の女神ニケ”の彫像の翼をモチーフにしたロゴマークにしています。
(画像引用:https://maniacselection.com/2019/08/28/post-7096/)
ニケがモチーフだから”NIKE”で、そのポーズをロゴマークにしているわけです。で、そのロゴマークが風を切って音が鳴ってるようなので、SWOOSH(スウッシュ)とも呼ばれているわけです。
そう考えると「.SWOOSH」ってかなり気合いの入ったネーミングですよね。NIKEのロゴを冠したプロジェクトなので、今後の経営戦略の柱になっていく(していく)という本気の表れだと思ってます。
また、このプロジェクトはNikeのスニーカーアプリの元責任者であるVPのRon Faris が率いるNike Virtual Studiosの下にあります。ここからも本気度が見受けられます。
個人的に、NIKEほどの大企業がこのタイミングでこれだけのスピード感でギアを入れてweb3に本気で参入し始めているのはかなりすごいと感じました。web3ネイティブの企業ではなく既存の大手企業の中では最先端を走っている気がします。
そして何より、web3の絡め方が今までNIKEが培ってきたブランド力と店舗や人員などの強みと掛け合わせたものとなっており、感動します。
そして、このアクションができるからこそ成長し続け、多くの人から愛されるブランドであり続けるのだろうなと感じます。僕はweb3で大切なのはブランディングと一貫性だと思っているのですが、そういう意味で、今までずっとそこと向き合ってきたNIKEのようなブランドはweb3の世界の方が戦いやすいのかもしれません。
とても勉強になり、今後が楽しみになったプロジェクトでした!
.SWOOSH
・HP:https://www.swoosh.nike/
・Medium:https://blog.swoosh.nike/
・解説記事:Nike unveils ‘Dot Swoosh’ platform to house Web3 projects
(※リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。)
以上、面白いなと思った方はSNS等でシェアいただけると非常に励みになります!
ご覧いただきありがとうございました!
アドレス登録で、web3に関するリサーチが平日毎朝届きます。登録無料。
Profile
mitsui @web3Research
・Twitter:https://twitter.com/koheimitsui_