おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
毎週土日の昼には基礎単語解説記事をお届けします。各記事をサクッと読めるような文量にして、改めて振り返れる、また勉強できるような記事を目指していきます。
本日は「担保」です。
ぜひ最後までご覧ください!
なぜ「担保」は金融の出発点なのか
金融システムの根底にある最も基本的な活動は「借りる・貸す」です。しかし、この単純な行為には複雑な問題が隠れています。それは「信用」と「リスク」の問題です。貸し手は、貸したお金が返ってくるという約束を信用しなければなりません。しかし、その信用はどのようにして形成されるのでしょうか。
そこに登場するのが「担保」という概念です。
担保とは、貸し手が借り手の信用を「別の形で保証」する技術です。借り手の言葉を信じるのではなく、返済できない場合に売却可能な資産を事前に確保しておくことで、貸し手のリスクを軽減するのです。実は、web3のレンディングプロトコル(AaveやMakerDAOなど)も、この銀行の基本モデルを変わらず継承しています。
つまり、担保の仕組みを理解することは、伝統金融とweb3の両方を貫く最も重要な基礎と言えます。
担保とは何か
担保(Collateral)とは、貸し手がリスクを減らすための保証です。具体的には、借り手が返済不能に陥った場合に、貸し手が売却・回収できる資産のことです。
担保が存在することで、革新的なことが起こります。それは「信用スコアが低い人でも借りられる」ということです。
銀行から見れば、借り手の信用が低ければ、通常であれば貸し出しを拒否します。しかし、十分な担保があれば、リスクは担保の価値で補完されるため、貸し出しが可能になるのです。これは金融包摂における重要な概念です。
歴史的に、担保ローンがあったからこそ、信用スコアの低い人々も資金アクセスを得られるようになりました。マイクロファイナンスから住宅ローンまで、担保モデルが金融の民主化を支えてきました。


