【COCOFAM(ココファム)】農場のオーナー権や子豚の命名権をNFTで発行!?NFT×食で地方創生を目指す
「COCOFAM(ココファム)」は、NFTとリアルな食を掛け合わせて、地方創生を目指すプロジェクトです。
おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日は「COCOFAM」というNFTプロジェクトについてリサーチしました。ファウンダーのTsubuanさんに直接インタビューさせていただき、その内容も踏まえて概要から展望までを解説していきます。
※1)インタビューでの回答と一言一句同じではなく、わかりやすいよう少し加筆修正をしています。ただ、本人に確認いただいているので内容に相違はありません。
※2)細かい技術的な説明は省き、概要が理解できるように意識して書かれた記事となっています。
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COCOFAMとは?
「COCOFAM(ココファム)」は、NFTとリアルな食を掛け合わせて、地方創生を目指すプロジェクトです。
現在は2つのNFTプロジェクトが動いており、1つずつ解説していきます。
■農場オーナーNFT
応援したい農場を選んで、その農場のオーナーNFT(5年間分)を購入する。
農場から半年に一度「食」がNFTで届く。(ex.牧場ならお肉が半年に一度×5年間届く)
こういう仕組みです。
オーナーNFTも食のNFTも二次流通が可能となっています。また、食のNFTを受け取った後3ヶ月以内に住所入力がない場合や、海外在住の方で物理的にお届けができない場合はその金額分を寄付いただく形となり、寄付NFTが発行されます。
農家さんに対して、単発的な支援ではなく、継続的な支援となるように農場オーナー権のNFTと食のNFTを分割しての販売となっています。また、NFTであることで、認知拡大やマーケティングが苦手な農家さんの情報をホルダーさんも一緒になって伝えてくれるのではないかという構想のもと運営されています。
提携ファームも発表されており、着々と進んでいますが、まだ実際のNFT販売には至っていません。現在準備中とのことでした!




そして、インタビュー時点で力を入れているのはこちらのNFTでした。
■子豚のオーナーNFT
11月から佐世保市と子豚のオーナーNFTを進めている。
農場オーナーNFTと仕組みは同じで、子豚のオーナーNFTを購入すれば、子豚の名前を付けられます。そして、成長した後にお肉としてNFTホルダーに届きます。
そして、この仕組みを行政と連携してふるさと納税として実施しています。


11月1日から受付が始まっているので、ご興味ある方はぜひ!
なぜ立ち上げたのか?(ファウンダーTsubuanさんの経歴)
インタビューでお聞きしたこれまでの経歴や COCOFAM設立までの経緯を簡単に箇条書きで解説します。
元々、地元が田舎の方で、農地がめちゃくちゃある。
農家は基本的に後継者不足でほったらかしになっていたり、まだ農業している方も年配の方が多い。
新しく農業に興味を持つ人もなかなかいない。農業に興味を持ってもらう人が増えたらいいなと元々思っていた。
加えて、最近の人たちは食への意識があまりないように思えた。
生産者の写真が載っているものもあるけど、どこでどのように作られたのか等の情報や生産者の想いが消費者に伝わってない。
そんな食の背景も伝えていったら、生産者と消費者が繋がって、食への意識が変わり、農業に興味を持つ人が増えてくるのではないかと思った。
更に、農業って収入が不安定なので、NFT使って何かできないかと思い、COCOFAMを始めた。
元々は会計事務所で事務作業をしていた。
その後、スタートアップに入って、デザイナーになった。
小規模のスタートアップだったので、なんでもやらなくちゃならず、プログラミングも一緒に勉強して習得した。
C向けのプラットフォームを立ち上げたけど、一旦ピボットして今はなくなってしまった。
その後に COCOFAMを立ち上げた。
過去の経験でスキルが身についたので、デザインもサイト構築も全部で作っている。
一旦はCOCOFAMを広げることを考えているが、食べることが好きなので、将来的には食に関する別の分野でもやっていきたい。
気になった質問をぶつけてみた
Q.まだ販売前ですが、Twitterでの反応はどうですか?
A.「Twitter上での反応は良さそうです。ただ、NFTを実際に買って農家を応援してくれる人はどれくらいいるのかはこれから検証ですね。」
Q.構想時に大変だったことはありますか?
A.「NFTの法規制が定まっていないので、法律的に大丈夫なのかを既にNFTプロジェクトやってる方に直接アポとって相談したり、弁護士に相談したりしました。」
Q.5年間のオーナーとなると、病気や異常気象で農作物が作れない時が生まれるかもしれませんが、その場合はどうするんですか?
A.「現状では3パターンほど考えています。①純粋にその分の金額を返金する(5年間で10回分なので、購入金額/10をする)、②提携している別の農場の農作物をお送りする、③理解を示して受け入れてくれるオーナーさんには寄付NFTを発行する、です。」
Q.最後に、今後の展望を教えてください!
A.「まずはCOCOFAMとして提携農場を増やして、お肉以外の野菜や果物やお米にも分野を広げていきたいです。そして、今回佐世保市とふるさと納税でコラボさせてもらい、農家さんやホルダーさんからの信頼や反響がすごいので、他の自治体さんともコラボしていきたいです。
そして最後は将来的な構想ですが、日本の食って海外でも注目されているし需要があるけど、一農家さんが海外に輸出するのってハードルが高いので、NFTを絡めて海外から支援を受けられる活動を広めていきたいと思っています。そうすれば、農家さんが輸出に対するハードルも下げられるのでもっと盛り上げられると思っています。
今後は、応援型のNFTを持ってることがステータスになっていくと思うので、そことも絡めながら日本の農家や食を盛り上げていきたいです!」
Tsubuanさん、インタビューさせていただき、ありがとうございます!
具体的&継続支援ができるNFTだからこその地方創生の形(感想)
ここからはインタビューさせていただいた感想を書いていきます。
個人的にめちゃくちゃ面白いプロジェクトだと感じました。僕自身も地方出身であること、そして社会課題の解決とNFTの相性が良いと思っていること、こういった背景があるので多少応援ベースで見てしまっているところもあるかもしれませんが、客観的にみても面白い仕組みで、NFTならではの価値も存在しているなと感じています。
NFTとは何か?は度々議論になりますが、僕は最近「NFTはあらゆるものに流動性を持たせる技術」だと思っています。
流動性は売買のしやすさのことで、流動性が高ければ高いほど買い手は買いやすいし、高額商品でも転売できるので買うことができます。高級ブランドだって転売ができなければあそこまで気軽に購入されません。
つまり、転売マーケットの充実と簡易さはその商品の価値を担保するのに必要不可欠なんです。
NFTは全てのモノに流動性を提供する最強技術です。
今回のCOCOFAMは農家のオーナー権や子豚のオーナー権をNFTにて販売しようとしています。以前までならこれはECサイトで販売して、転売時にも購入者から依頼を受けてわざわざ転売用のECサイト作って、そこで販売しなければいけませんでした。めんどくさいんです。めんどくさいと流動性低いので転売可能性下がります。結果、そもそも購入する人も少なくなります。
ただ、NFTで販売すれば、最初に購入するのも簡単だし、必要ないと感じたら購入者がワンタップで転売できる。且つ、転売マーケットがグローバルに接しているので便利。そしてもしかしたら自分が買った農場の作物が有名になれば、そのオーナーNFTの価値が上がっていくかもしれません。2年間お肉を貰い、3年目に転売して利益が出るパターンだってあるわけです。
購入する側からすれば新しい体験だし、自分にメリットもあるので購入しやすいですね。農家側からしても5年分の販売が完了した状態で運営できるのは安定した収益に繋がりますし、NFTホルダーは自分たちの農作物を広げてくれるようになったらすごくありがたいですよね。
まさにwin-winの関係をNFTで実現しています。僕も実家でお米作ってるので、みつい米をNFTで作ってみたくなりました、、。
とても勉強になったインタビューでした。ありがとうございました!
▼もっと知りたい方はこちらのHPやTwitterをぜひチェックしてみてください!!
COCOFAM
・HP:https://www.cocorofarms.com/
・Twitter:https://twitter.com/cocoro_farms
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おわり。
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こんにちは。
これまでNFT=artのイメージがありましたが、今回の記事ではかなり身近な感じがします。
簡単な株式投資。リターンは現物、的な?
自分のビジネスをどうNFT化するかの参考になりました!