【CLONE X】メタバース時代のアバターを目指すプロジェクトの本当の凄さとは?
デジタルファッションNFTブランドである「RTFKT(アーティファクト)」と、日本の著名な現代美術家である「村上隆」がタッグを組んで制作されたNFTコレクションである「CLONE X」についてリサーチしました。
おはようございます。
web3 researcherの三井です。
今日は大人気プロジェクト「CLONE X」についてリサーチしました。その概要や特徴、凄さについて解説していきます。
«目次»
1、「CLONE X」とは?
2、CLONE Xの凄さとは?
3、CLONE Xの今後の展望は?
4、理想的なweb2.5プロジェクト
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「CLONE X」とは?
「CLONE X(クローンエックス)」とは、クローン化した人間をコンセプトにしたNFTコレクションです。
公式HPから引用したCLONE Xのストーリー(設定)がこちらです。読んでわかるように、CLONE Xはメタバースへの実装を視野に入れたアバターとなっています。
CLONE X Corpは、ドラコ座のオービタル星からやってきた3人の地球外生命体によって設立されました。3人の惑星間旅行者たちは、人類の「非物質的存在への進化」を加速させるためにやってきました。
彼らはすべての人間の意識をクローンに転送し、究極のメタバースを創ろうとしています。 この高度文明では、人間はもはや肉体に縛られた存在ではなく、デジタルなCloneXアバターとして存在しています。
画期的なテクノロジーによって、人類はアバターをカスタマイズするという形で、自己表現を革命的に変化させました。またこの技術によって人類は、宇宙を旅し、宇宙文明を広げることができるようになっています。
OpenSea:https://opensea.io/collection/clonex
公式HP:https://clonex.rtfkt.com/
デジタルファッションNFTブランドである「RTFKT(アーティファクト)」と、日本の著名な現代美術家である「村上隆」がタッグを組んで制作されたNFTコレクションであり、その豪華なチームとクオリティの高さから、販売後すぐに話題となりました。
合計20,000体が販売される予定となっており、2022年7月現在では、19,300体が発表されています。初期のプレセールでは一体0.5ethで販売されましたが、現在のフロア価格は11.19ethとなっており、2021年10月のリリースからおよそ10ヶ月で、その価値は20倍以上となっています。
また、CLONE Xには8種類のDNAが存在し、それぞれのレアリティ(希少性)はさまざまです。希少性の高いNFTほど高値で取引されています。
CLONE Xの凄さとは?
ここからはそんなCLONE Xの凄さ(人気の理由)を解説していきます。
○豪華なチーム
「RTFKT(アーティファクト)」というデジタルファッションNFTを手掛ける超有名なクリエイター集団と、世界的に著名な現代美術家である「村上隆」がコラボしたことがその人気を支える一番の理由です。
「RTFKT」の代名詞となったのはデジタルNFTスニーカーの販売です。そのデザイン性の高さと先見性で一気に話題となり、NIKEが買収しました。
その超有名チームと村上隆とのコラボなので、期待値も高く、一気に人気となりました。
○圧倒的なクリエイティブ
CLONE Xはメタバース時代のアバターになることを見越して製作されているNFTなので、他の有名プロジェクトと比較しても、クリエイティブの質が圧倒的に高いです。
HPのレベルも高いです。
○アバターの着せ替えができる
アバターを様々なアイテムで自由にカスタマイズできます。現実世界でファッションを楽しむのと同様に、メタバースの世界でもファッションを通して自己表現ができるようになっています。RTFKTが提供するNFTスニーカーやNFTファッションを購入することで自分なりにカスタマイズできます。
また、2022年2月にはメタバース”The SandBox”との提携も発表し、CLONE XのNFTを保有しているユーザーは今後、The Sandboxのメタバース内でアバターを利用できるようになります。
この体験は他のNFTプロジェクトではない独自の体験となっています。
○NFT購入者への特典が豊富(投機的な価値も高い)
CLONE XはNFTの保有者に様々な特典を用意しています。
NFTを展示したり他のユーザーと交流したりすることが可能な「Space Pod」と呼ばれるルームNFTを、エアドロップする予定です。
また、CLONE X保有者は村上隆氏による新作NFT「Murakami Flowers」のホワイトリストに登録可能とされました。注目度の高いNFTセールに優先的に参加できる権利となります。
CLONE Xの今後の展望は?
公式HPのROADMAPには4つのことが記されています。
METAVESE READY
他のプラットフォームでも使用できる3Dファイルを作成する。FORGING EVENT
新しいNFTシリーズを配布したり、CLONE Xをカスタマイズできるようにする。CLONEX WEARABLES
新しいジャケットやアイテムをMint(新しくアイテムを作る)できるようにする。SPECIAL ACCESS
今までに無い経験を提供する。
この中でも、他のプラットフォームでアバターとして使える。NFTをカスタマイズできる。この2点はCLONE Xだけの独自性です。
ロードマップは非常にシンプルですね。他のNFTプロジェクトは詳細なホワイトペーパーを発表していたり、逆にホワイトペーパーが一切なく完全にコミュニティ主導で決定が行われていったりしますが、CLONE Xは大きな方向性と直近のプロジェクトの概要だけが記載されているだけです。
通常であれば、ホワイトペーパーの記載が甘いとプロジェクトの信用に関わってくるのですが(あまり考えていないプロジェクトなのかも?本当に続けていくのかな?)、チームが豪華すぎるので、その心配が起こらず、大人気となっているのだと思います。
理想的なweb2.5プロジェクト
web3が完全に分散化、web2が完全に中央集権だとすると、CLONE Xはまさにその中間であるweb2.5の理想的なプロジェクトと言えます。
CLONE Xは、NFTを用いて資金調達を行い、その資金でプロジェクトを前に進めています。進め方は基本は中央集権ですが、NFTホルダーの限定コミュニティーがあるので、そこを大切にしながら、みんなで進めていく側面も持ち合わせています。
ただ、他のNFTプロジェクトよりも、明らかに主権が残っており、中央のチームがゴリゴリとプロジェクトを前に進めていってる感覚があります。
他のNFTプロジェクトは明確なビジョンとコミュニティーのルールだけ定義し、基本はコミュニティー主導で進めていく姿勢ですが、CLONE Xはビジョンに対して、中央のチームで進めています。なので、CLONE XのNFTホルダーは本当に初期の株主的な感じになっています。挑戦を最前列で見て応援している人たちであり、成功したら自分達にもリターンが返ってくるから合理的な理由も存在しています。
これはまさに今まで株式会社が行っていたことを、NFTを使って成し遂げている状態です。株式ではなくNFTを販売することで資金調達を一緒の方向を向く応援者を集めることに成功し、その資産(お金と仲間)をフル活用して、ビジョンに向けてガンガン進んでいます。
だからこそ、理想的なweb2.5のプロジェクトだなと感じました。
2022年の今、分散化でイノベーションは起きるのかとか、DAOはワークするのかとか、NFTプロジェクトは初期の成功だけじゃなく本当の意味でサービスとして定着していくのかとか、色々な議論が巻き起こっていますが、その一つの方向性として、CLONE Xの今後にも注目していきたいと思います。
個人的には、分散型のDAOには向き不向きがあるので、CLONE Xのようなweb2.5的なユーザーとの関係もありなんじゃないかと思っています。要は使い分けですね。自分でも色々と模索していきます。
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おわり。
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